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2025年度 (最新) 学院等開講科目 生命理工学院 生命理工学系

生命統計学

開講元
生命理工学系
担当教員
山田 拓司 / 佐藤 健吾 / 瓜生 耕一郎
授業形態
講義 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
月1-2 (W9-324(W933)) / 木1-2 (W9-324(W933))
クラス
-
科目コード
LST.A241
単位数
200
開講時期
2025年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2025年4月11日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

【概要】この授業科目では生命科学において活用される統計学の基本を学ぶ。一次元データの解析から多変量解析までを取り扱う。また、仮説検定、確率密度関数を用いた様々な分布も取り扱う。終盤では本講義で学んだ解析手法を用いたデータ分析をグループワークを通して行う。
【ねらい】この授業科目のねらいは、統計学の様々な基礎概念を理解すること、及び、実際のデータに対して解析を行うことができる実践力を身につけることである。

到達目標

この授業科目では、次のような知識と実践力を身につけることを目標とする。
・統計学における様々な概念の構築

キーワード

統計学 生命統計学

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

授業では各回のポイント説明を行う。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 生命科学と統計学の関係 統計学の定義、生命科学における意義、研究との関連性を概観する。 統計学の役割と生命科学における必要性を説明できるようになる。
第2回 データの種類と記述統計 データの尺度(名義・順序・間隔・比)と記述統計(平均・分散など)を学ぶ。 データの種類に応じた統計量を選び、説明できるようになる。
第3回 データの可視化と分布の理解 ヒストグラム、箱ひげ図、散布図などの読み方と分布の特徴を学ぶ。 データの分布を適切に可視化し、特徴を説明できるようになる。
第4回 確率の基礎と確率分布 確率の定義、加法・乗法の法則、および代表的な確率分布の特徴を学ぶ。 実験や観測に対する適切な確率分布を選び、特徴を説明できるようになる。
第5回 標本と推定の基礎 母集団と標本、標準誤差、信頼区間などの推定に関する基礎を学ぶ。 標本から母集団を推定し、信頼区間の意味を理解・説明できるようになる。
第6回 仮説検定の考え方(p値と有意性) 仮説検定の考え方、有意水準、p値、第一種・第二種の誤りについて学ぶ。 仮説検定の構造を理解し、有意差の意味を正しく説明できるようになる。
第7回 t検定の原理と応用 2群間の平均の差の検定方法(t検定)と効果量を学ぶ。 対応のある/ないt検定を使い分け、検定結果を解釈できるようになる。
第8回 分散分析(ANOVA) 多群比較のための一元配置分散分析とその解釈方法を学ぶ。ANOVAの構造を理解し、結果から群間差の有無を判断できるようになる。
第9回 多重比較の問題と対応策 重比較による誤差の増加と、Tukey法・Bonferroni補正などを学ぶ。多重比較のリスクを説明し、適切な補正手法を選択できるようになる。
第10回 相関と単回帰分析 相関係数と単回帰モデルの構築・解釈について学ぶ。 変数間の関係性を数値化し、単回帰モデルの意味を説明できるようになる。
第11回 重回帰分析と変数選択 重回帰分析の構造、偏回帰係数、多重共線性について学ぶ。 複数の変数からなるモデルを解釈し、適切な変数選択ができるようになる。
第12回 ベイズ統計の基礎 イズ推定の考え方(事前分布・事後分布)と頻度主義との違いを学ぶ。 ベイズ的思考の概要を理解し、簡単な応用例を説明できるようになる。
第13回 統計モデルの比較と選択 AIC・BIC、交差検証、汎化性能の考え方とモデル選択を学ぶ。 複数のモデルの性能を比較し、より良いモデルを選択できるようになる。
第14回 統計リテラシーの応用とまとめ 統計結果の解釈、論文の読み方、AIとの接続などを総括的に学ぶ。 統計の活用方法を理解し、実践的に応用できるようになる。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

統計学入門(東京大学教養学部統計学教室 編、東京大学出版会)ISBN-13: 978-4130420655

参考書、講義資料等

バイオサイエンスの統計学 (南江堂) ISBN-13: 978-4524220366
ハーバード大学講義テキスト 生物統計学入門(丸善出版) ISBN-13. 978-4621072066

成績評価の方法及び基準

成績評価は各回の授業後に実施する小テストの結果に基づいて行います。全回の小テストの平均点を最終成績とします。

関連する科目

  • LST.A246 : 生命情報学

履修の条件・注意事項

なし

連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

山田 拓司(takuji[at]bio.titech.ac.jp)

オフィスアワー

メールで事前予約すること