2025年度 (最新) 学院等開講科目 情報理工学院 数理・計算科学系
数理統計学
- 開講元
- 数理・計算科学系
- 担当教員
- 金森 敬文 / 川島 孝行
- 授業形態
- 講義/演習 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (W9-323(W932)) / 金3-4 (W9-323(W932)) / 金7-8 (W9-323(W932))
- クラス
- -
- 科目コード
- MCS.T223
- 単位数
- 210
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年9月18日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
統計学はデータから有用な情報を引き出し,予測や意思決定に役立てるための方法論である.本講義では,数理統計学の推定論と検定論に関する標準的な事項を解説する.まず推定論における不偏推定とクラメール・ラオ不等式の関係や最尤推定などについて説明する.次に実用上重要な信頼区間について紹介し,その後,検定の考え方や最適な検定法について説明する.さらに,線形回帰における最小二乗法,信頼区間,検定,モデル選択を解説する.
到達目標
到達目標:数理統計学の標準的な基礎事項を学び,統計的諸手法の理論的基礎を理解する.
テーマ:統計学における一般論と具体的な計算を通して,観測データの背後にある確率構造を知るための方法論を学ぶ.
キーワード
不偏推定,最尤推定,クラメール・ラオの不等式,フィッシャー情報量,漸近論,信頼区間,ブートストラップ法,フィッシャーの有意性検定,ネイマン・ピアソンの補題,線形回帰,最小二乗法,変数選択
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義と演習で授業を進める.講義では数理統計学に関する標準的な事項を解説する.演習では講義内容に関連する問題演習を行い,レポート課題を出題する.毎回の講義および演習でLMS上の小テストを実施する.講義と演習ともPCなどを持参すること.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス,統計学の概要,確率論の復習. |
確率論を復習する. |
第2回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
第3回 | 統計的推定の問題設定,期待値と分散の不偏推定量,不偏性,一致性. |
統計的推定の問題設定,不偏推定量,不偏性,一致性について学ぶ. |
第4回 | フィッシャー情報量,クラメール・ラオ不等式. |
フィッシャー情報量とクラメール・ラオ不等式について学ぶ. |
第5回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
第6回 | 最尤推定量の定義と計算. |
汎用的な統計的手法である最尤推定量の定義と計算について学ぶ. |
第7回 | 最尤推定量の統計的性質,一致性,漸近正規性. |
最尤推定量の統計的性質について学ぶ.特に一致性と漸近正規性を理解する. |
第8回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
第9回 | 信頼区間の問題設定,信頼区間の構成方法. |
信頼区間の問題設定と構成方法について学ぶ. |
第10回 | ブートストラップによる信頼区間. |
ブートストラップによる信頼区間について学ぶ. |
第11回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
第12回 | 統計的検定,考え方,定式化,フィッシャーの有意性検定,t分布を用いたt検定. |
統計的検定の考え方と定式化,フィッシャーの有意性検定,t検定について学ぶ. |
第13回 | ネイマン・ピアソンの仮説検定,検出力,ネイマン・ピアソンの補題,サンプルサイズ,最強力検定. |
ネイマン・ピアソンの仮説検定,検出力,ネイマン・ピアソンの補題,サンプルサイズ,最強力検定について学ぶ. |
第14回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
第15回 | 尤度比検定,ワルド型検定. |
尤度比検定とワルド型検定について学ぶ. |
第16回 | 線形回帰モデル,最小二乗法,多変量正規分布の性質など. |
線形回帰モデル,最小二乗法,多変量正規分布の性質について学ぶ. |
第17回 | 線形回帰モデルの統計的性質. |
線形回帰モデルの統計的性質について学ぶ. |
第18回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
第19回 | 線形回帰モデル,信頼区間,ブートストラップ信頼区間,仮説検定. |
線形回帰モデルにおける信頼区間,ブートストラップ信頼区間,仮説検定について学ぶ. |
第20回 | 線形回帰における変数選択. |
線形回帰における変数選択について学ぶ. |
第21回 | 演習 |
講義内容に関する演習を行う. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を高めるため,参考テキストや配布資料等の該当箇所を参照し,毎回の授業内容に関する予習と復習(課題を含む)を,本学の学修規程で定められた時間を目安に行う.
教科書
特になし
参考書、講義資料等
講義資料を配布する.
参考テキスト:久保川 達也,データ解析のための数理統計入門,共立出版, 2023.
成績評価の方法及び基準
講義(60%): 小テストおよび期末試験
演習(40%): 小テストおよびレポート
関連する科目
- MCS.T212 : 確率論基礎
- MCS.T332 : データ解析
履修の条件・注意事項
「確率論基礎」の知識があることが望ましい.