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2025年度 (最新) 学院等開講科目 工学院 電気電子系 電気電子コース

集積Green-niX特別講義第二

開講元
電気電子コース
担当教員
若林 整 / 筒井 一生 / 白倉 孝典 / 町田 俊太郎 / 鋪田 嚴 / 佐藤 賢央 / Lee Byoungho / 斉藤 朋也 / 清水 健 / 恒川 孝二 / 髙橋 篤 / 多田 宗弘 / 小山 正人 / 深澤 浩公 / 佐々木 駿 / 成吉 康裕 / 久本 大
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
不明
クラス
-
科目コード
EEE.D444
単位数
200
開講時期
2025年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年7月2日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

現代社会を根底で支える半導体集積デバイスの技術動向を、デバイス、プロセス、設計、評価・検査、アプリケーションに至る広い観点から総合的に概観する。
 本講義では、毎回異なる半導体業界をけん引する様々な企業の講師陣が登壇される。それぞれの分野の技術について基礎的事項を概観するとともに、実際の半導体業界でのホットな動きを背景に産業技術として何が重要か、技術開発の担い手としてどのような視点を持つべきか等、講師の体験に基づいた話を聴くことができる。また、広い分野にわたる総合技術である半導体技術の開発において、分野間の連携の重要性も実例に基づいて学べる。本講義を通して半導体デバイスを支える多彩な技術要素と、各企業の取り組みを学ぶことで、自身の専門領域と半導体業界との関係性を理解し、市場を見据えた技術開発能力を養う。これらにより、自らのキャリアデザインを実現するために必要となる知識・スキル等を修得し、他者と共同して課題解決をする力を養うことができる。
 なお、本講義(集積Green-niX特別講義第二)と前期に開講される同第一は、共通のコンセプトで横並びに開講されるもので、これらにより多様な内容をカバーする構成となっている。
 本科目は2025年度より、アントレプレナーシップ科目としてみなすことができる専門科目(対応するGAはGA1M)になっている。

到達目標

本講義の履修を通して、半導体の先端技術動向を理解するとともに、市場を意識した俯瞰的な技術開発の素養を身に着けることが目標である。また、様々な専門領域の企業講師陣が提供する半導体技術開発の経験談を通して、半導体業界における多彩なキャリアパスについて理解することを目指す。

実務経験のある教員等による授業科目等

実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)

半導体関連企業の社員である講師陣がその実務経験を活かし、半導体技術に関する体系的な教育を行う。

キーワード

半導体、ビジネスモデル、VLSI、ウエハ、シリコン、化合物半導体、半導体メモリ、半導体製造装置、プロセス技術、検査技術、ナノブリッジ技術、チップレット技術、アナログ回路、SoC、AI、車載エレクトロニクス

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

対面講義に他大学からのオンライン参加が加わるハイブリッド形式。講師として半導体技術の各分野の専門家を招き、オムニバス形式での講義およびレポートにより進める。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 ビッグテックのビジネスモデルと彼らから見た半導体技術の価値 [アクセンチュア] 半導体産業をビジネスモデルの観点から理解する
第2回 半導体デバイス(NANDフラッシュメモリ)[キオクシア] NANDフラッシュメモリ技術を理解する
第3回 未来社会のサイバーフィジカルシステム実現に向けたMEMS技術 [KOKUSAI ELECREIC] MEMS技術とその社会実装について理解する
第4回 MCU向け混載不揮発性メモリIP開発の動向 [ルネサスエレクトロニクス] 集積回路における不揮発性メモリ技術について理解する
第5回 半導体プロセス(物理成膜) [キヤノンアネルバ] 半導体プロセスの成膜技術について理解する
第6回 歴史的視点に基づく、デバイスとコンピュータ技術 [日立製作所] 半導体技術を歴史的観点から理解する
第7回 高機能化技術(ナノブリッジ技術) [ナノブリッジセミコンダクター] ナノブリッジデバイスについて理解する
第8回 半導体製品の量産テスト (GaN SiPを量産するための1ns以下の時間測定技術) [ローム] 製品量産におけるテスト技術について理解する
第9回 高機能化技術(チップレット) [長瀬産業] 高機能化のために進化するチップレット技術について理解する
第10回 半導体技術の動向と計測・検査(Metrology & Inspection, MI)技術の方向性 [日立ハイテク] 計測・検査技術について理解する
第11回 半導体製品・市場(アナログ/AI向けLSI) [ヌヴォトンテクノロジージャパン] AI向けのアナログLSIについて理解する
第12回 半導体製品・市場(車載向半導体) [マツダ] 自動車の電子システムとその半導体技術について理解する
第13回 半導体製品・市場(DRAM) [マイクロンメモリジャパン] 先端的DRAM技術の実際を理解する
第14回 シリコン半導体技術の現状と展望 [SUMCO] ウエハ技術からシリコン技術を理解する

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,参考書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

なし

参考書、講義資料等

最新VLSIの基礎(タウア/ニン著、丸善出版)
半導体デバイス―基礎理論とプロセス技術(S.M. Sze著、産業図書)
アナログCMOS集積回路の設計 基礎編・応用編(B. Razavi著、丸善出版)
各回配布資料

成績評価の方法及び基準

各回で出題する計14回のレポート(100%)で評価する。

関連する科目

  • EEE.C441 : VLSI工学第一
  • EEE.C442 : VLSI工学第二
  • EEE.D442 :半導体メモリ特論
  • EEE.D411 : 半導体物性論
  • EEE.D592 : ナノデバイス材料解析・プラズマ加工特論

履修の条件・注意事項

半導体デバイスと電子回路に関する学部講義を履修していることが望ましい。

連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

筒井一生(tsutsui.k.ac[at]m.titech.ac.jp)

その他

本科目は2025年度より、アントレプレナーシップ科目としてみなすことができる専門科目(対応するGAはGA1M)になっている。

・各回の担当講師
第1回:アクセンチュア 清水健、第2回:キオクシア 小山正人、第3回:KOKUSAI ELECTRIC 町田俊太郎・鋪田嚴、第4回:ルネサスエレクトロニクス 斉藤朋也、第5回:キヤノンアネルバ 恒川孝二、第6回:日立製作所 久本大、第7回:ナノブリッジ・セミコンダクター 多田宗弘、第8回:ローム 佐藤賢央、第9回:長瀬産業 髙橋篤、第10回:日立ハイテク Lee, Byoungho、第11回:ヌヴォトンテクノロジージャパン 深澤浩公、第12回:マツダ 石橋真人、第13回:マイクロンメモリジャパン 成吉康裕、第14回:SUMCO 佐々木駿。
 本講義は文部科学省X-nics/集積Green-niX研究・人材育成拠点におけるIntegrated Green-niX Collegeの活動としても開設しており、一部は文部科学省次世代X-nics半導体創生拠点形成事業 JPJ011438 の助成を受けたものです。