2025年度 (最新) 学院等開講科目 工学院 機械系 原子核工学コース
原子力基礎工学第二
- 開講元
- 原子核工学コース
- 担当教員
- 筒井 広明 / 赤塚 洋 / 相樂 洋 / 前田 宏治 / 竹内 正行 / 佐藤 治夫 / 三原 守弘 / 大澤 英昭 / 山本 風海 / 西原 健司 / 西原 哲夫 / 吉田 啓之 / 加藤 千明 / 芳賀 芳範 / 金子 耕士
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 金7-8 (北2号館671)
- クラス
- -
- 科目コード
- NCL.F452
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3~4Q
- シラバス更新日
- 2025年9月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
原子力の物理学・化学・地学・工学・社会学の学際領域の1つである核燃料サイクル工学および原子力科学研究につき、できるだけ初心者向けに幅広く講義する。各大学・日本原子力研究開発機構の最前線で取り組む研究者が講義を実施する。
到達目標
エネルギー環境概論、核燃料サイクル、深地層科学、加速器と新型炉、原子力基礎基盤研究と安全性向上、原子力先端科学研究について基礎事項を理解でき、説明ができるようになる。核燃料サイクル工学および原子力科学研究の知識を、原子力の物理学・化学・地学・工学・社会学の学際性に留意しつつ身につけ、幅広い学問と関連付けながら、専門外の人々に自ら説明ができるようになる。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
一部、日本原子力研究開発機構の最前線で取り組む研究者が講義を実施する。
キーワード
エネルギー環境概論、核燃料サイクル、放射性廃棄物管理、加速器と原子力基礎科学
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各大学・日本原子力研究開発機構の最前線で取り組む研究者が講義をします。本講義は遠隔講義システムで複数の大学と同時に行われるため、開講時間を16:30-18:00とし、回数を15回(90分授業)とします。なお、本学がライブ授業に参加できない回はビデオ配信となります。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 原子炉工学、核燃料サイクル概論(赤塚洋) |
原子炉工学、核燃料サイクル、高速増殖炉、放射性廃棄物等について説明できるようになる。 |
第2回 | 核燃料工学(前田宏治) |
核物質の特徴、核燃料工学の基礎、燃料製造工程などについて理解できるようになる。 |
第3回 | 再処理プロセスの化学と工学(竹内正行) |
再処理の意義、溶媒抽出の基礎理論、アクチニド及び核分裂生成物の基礎分配化学及び挙動を理解できるようになる。PUREXシステム工学の安全性を過去の事故例を基に理解できるようになる。 |
第4回 | 核セキュリティの基礎(相樂 洋) |
原子力利用を行う上で原子力安全性・核セキュリティ・保障措置/核不拡散性(3S)の確保は必要条件である。本講義では、3Sを概観した上で特に核セキュリティに焦点を当て、その基礎について概説する。 |
第5回 | 放射性廃棄物の種類及び低レベル放射性廃棄物(佐藤治夫) |
放射性廃棄物には、地層処分が必要な高レベルの放射性廃棄物の他、放射能レベルの比較的高いものから、原子力発電所の廃止措置そして産業・医療等で発生する放射性同位元素や核燃料物質も含む多くの低レベル放射性廃棄物が発生する。全体像と低レベル廃棄物の処理処分を概説する。 |
第6回 | 処分システム論(三原守弘) |
処分システム科学、安全評価の方法論について理解できるようになる。 |
第7回 | 地質環境調査技術(大澤英昭) |
地層処分の安全評価で考慮すべき自然現象や最新研究成果を理解できるようになる。 |
第8回 | 地層処分の安全評価技術(三原守弘) |
地層処分の安全評価の方法、留意点等を検討し、評価事例を理解できるようになる。 |
第9回 | 加速器の初歩とJ-PARC(山本風海) |
加速器工学の基礎理論及び最先端の加速器施設 |
第10回 | 加速器を用いた分離変換技術(西原健司) |
放射性廃棄物の減容化を目指す、加速器を用いた分離変換技術の研究開発の現状 |
第11回 | 高温ガス炉研究開発(西原哲夫) |
新しいタイプの原子炉である高温ガス炉開発及び熱利用技術開発の現状 |
第12回 | 原子力安全性向上研究(吉田啓之) |
軽水炉の安全性向上に関する研究開発の現状を理解できるようになる。 |
第13回 | 原子力基礎基盤研究(加藤千明) |
原子力利用を支える原子力基礎基盤研究の現状 |
第14回 | 先端原子力科学研究(芳賀芳範) |
最先端の原子力科学研究の現状として、a) アクチノイド科学の現状、b) 先端材料科学の現状を理解し説明できるようになる。 |
第15回 | 中性子・放射光利用研究(金子耕士) |
中性子ビームや放射光ビームの利用研究の現状 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
とくになし
参考書、講義資料等
講義時に資料を配布する
成績評価の方法及び基準
【成績評価】 各担当教員が出題する小問、及び、期末レポートによる。
関連する科目
- NCL.C401 : 核燃料サイクル工学
- NCL.C402 : 放射性廃棄物処分工学
- NCL.C403 : 原子力化学工学特論
- NCL.N407 : 原子力安全工学
- NCL.F451 : 原子力基礎工学第一
履修の条件・注意事項
特になし