2025年度 (最新) 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系 応用化学コース
応用化学最前線第四
- 開講元
- 応用化学コース
- 担当教員
- 畠山 琢次 / Luscombe Christine
- 授業形態
- 講義 (ハイフレックス型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.T426
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年4月18日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
[概要] 本講義では、物質や材料の機能・物性を開拓するための原理を理解し、有用な物質・材料の創成に関する高度な化学技術ならびにその活用を修得した化学者を養成するため、応用化学分野の最前線で活躍する研究者が、基礎から応用までの研究成果を紹介する。
[ねらい] 応用化学分野の最前線で活躍する研究者の基礎から応用までの研究に関する幅広い知識を修得することを目標とする。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1) 有機エレクトロニクス材料を開発する際に必要な基礎知識について説明できる。(2) 有機EL素子,有機薄膜トランジスタ,有機薄膜太陽電池の原理について説明できる。(3) 有機EL素子材料に要求される特性やその要求を満たすための分子設計について説明できる。(4) 半導体高分子の基本的な概念と特性について説明できる。(5) 半導体高分子の合成法と、その設計戦略について説明できる。(6) 半導体高分子を用いた電子輸送の基礎と、それを活かしたデバイス応用について説明できる。
キーワード
有機エレクトロニクス、有機EL素子,有機薄膜トランジスタ,有機薄膜太陽電池
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
ハイフレックスによる講義形式で2名の講師がそれぞれ集中講義を行う。
京都大学 畠山琢次先生:独自の有機材料に基づく有機エレクトロニクスデバイス開発と応用展開
OIST Luscombe Christine先生:独自の半導体高分子材料開発に基づく有機エレクトロニクスデバイス開発と応用展開
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 講義1「合成化学者のための有機エレクトロニクス入門」 概要:合成化学者が有機エレクトロニクス材料を開発する際に必要な基礎知識を解説する。また有機材料における電気伝導,光吸収と発光,エネルギー移動などについて概説する。 講義2「有機エレクトロニクス素子の基礎」 概要:有機EL素子,有機薄膜トランジスタ,有機薄膜太陽電池の原理を解説する。また、計算化学や分子軌道をベースに,有機EL素子材料に要求される特性やその要求を満たすための分子設計に関しても紹介する。 講義3「タンデムヘテロFriedel-Crafts反応を鍵とした新材料化学」 概要:含ヘテロナノカーボンの精密合成の実現を目指したタンデムヘテロFriedel-Crafts反応の開発について概説する。また,その過程で得られた含ヘテロナノグラフェンや含ヘテロヘリセンが、導入するヘテロ元素の数と位置により多様な光学特性や半導体特性を示す例を紹介する。なかでも、ホウ素と窒素の多重共鳴効果を用いて開発した「多重共鳴材料」は、その優れた発光特性から有機ELディスプレイ材料として広く実用されている。本講義では,一連の研究経緯と最近の成果を紹介する。 | (1) 合成化学者が有機エレクトロニクス材料を開発する際に必要な基礎知識について説明できる。 (2) 有機EL素子,有機薄膜トランジスタ,有機薄膜太陽電池の原理について説明できる。 (3) 有機EL素子材料に要求される特性やその要求を満たすための分子設計について説明できる。 |
第2回 | 講義1「半導体高分子の基礎」 半導体高分子の基本的な概念と特性について学ぶ。まず、π共役系高分子の電子構造を理解し、バンドギャップ、キャリア輸送、ドーピングのメカニズムを詳しく解説する。次に、半導体高分子の光学特性や熱安定性、環境安定性について議論し、デバイス性能に及ぼす影響を考察する。さらに、構造と物性の関係を学びながら、エレクトロニクスやエネルギー変換、バイオセンシングなどの応用分野との関連を探る。 講義2「半導体高分子の合成と重合設計」 半導体高分子の合成法と、その設計戦略について詳しく学ぶ。クロスカップリング重合(スズ-パラジウム触媒を用いたスズ-カップリング、グリニャールメタセシスなど)や酸化重合、直交的重合など、代表的な合成手法の原理とそれぞれの特徴を解説する。さらに、分子量や分子配列、共重合比の制御による電子特性の最適化手法を学び、デバイス適性の向上につながる設計アプローチについて考察する。また、合成方法が薄膜形成やプロセス適性に及ぼす影響についても触れ、デバイス応用を前提とした材料設計を行うための基礎を築く。 講義3「半導体高分子の電子輸送とデバイス応用」 半導体高分子を用いた電子輸送の基礎と、それを活かしたデバイス応用について学ぶ。まず、キャリア輸送機構、移動度、トラップの影響など、電子輸送特性を決定する要因を詳しく解説する。次に、有機電界効果トランジスタ(OFET)、有機電気化学トランジスタ(OECT)、有機太陽電池(OPV)、有機光検出器(OPD)などの代表的なデバイスについて、それぞれの動作原理、材料要件、製造プロセスを学ぶ。また、半導体高分子の薄膜形成、分子配列、界面制御がデバイス性能に与える影響について考察し、より高性能なデバイス設計のための材料戦略を探る。 | (1) 半導体高分子の基本的な概念と特性について説明できる。 (2) 半導体高分子の合成法と、その設計戦略について説明できる。 (3) 半導体高分子を用いた電子輸送の基礎と、それを活かしたデバイス応用について説明できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
教科書
指定なし
参考書、講義資料等
必要に応じて配布
成績評価の方法及び基準
全授業出席を原則とし、毎回の授業で出席確認をする。成績評価はレポートにより行う。
関連する科目
- CAP.T425 : 応用化学最前線第三
- CAP.T423 : 応用化学最前線第一
履修の条件・注意事項
履修の条件は設けない。
その他
講義実施日
第一回:6/17(火)3~8限(10:45-12:25, 13:30-17:05)畠山琢次先生(京都大学)
第二回:7/24(木)3~8限(10:45-12:25, 13:30-17:05)Luscombe Christine先生(OIST)