2025年度 (最新) 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
文系エッセンス58:物理科学史
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 河野 洋人
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- LAH.S449
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年3月19日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
私たちの自然現象の理解の基礎にある、物理学や化学。これらの学問分野は、どのように形成され、現代の科学研究につながっているのだろうか。
本授業では、主として19世紀から20世紀なかばにかけての物理科学のあゆみを講義する。18世紀後半までの自然哲学や自然史、化学哲学といった伝統が、いかにして20世紀の物理学や化学のディシプリン(学問分野)へと変化していったかを、学説や理論の観点だけでなく、個人の実践や、制度、社会の位相からも探究する。
現代科学の基礎となる学問領域が、どのように構築されてきたかの歴史的理解を獲得するとともに、科学を含む人間の思考や実践を歴史のなかで捉える視座を獲得することを目指す。物理科学分野の現代的・専門的知見の教授に焦点をあてた講義ではないが、関連領域の研究者を志す学生には、自らの研究の意義や位置づけを歴史的に考え、表現する一助としてもらいたい。
到達目標
本科目を履修することによって、以下の項目を達成する。
(1) 今日の物理科学がどのように構築されてきたかを歴史的に理解する。
(2) 科学の歴史的展開には人間的営為の諸要素が関わっていることを理解する。
(3) 上記の理解から、今日の科学・技術のありようを歴史的に問う視座を身につける。
キーワード
物理学史 化学史 科学史 科学哲学 科学と社会
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各回授業の前半はスライドを用いた講義形式で進め、後半では小規模なグループワークを行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 導入:物理科学分野をめぐる19世紀の学問的風景 | 本講義の概要とねらいを理解する。 |
第2回 | 物質理論の探求:ドルトン、ベルセリウス、ラプラス、メンデレーエフ | 19世紀における原子論と物質研究の多様なアプローチについて理解する。 |
第3回 | 電磁気学的自然観とエーテル:ファラデー、ケルビン、マックスウェル、ヘルツ | 19世紀における電磁気学理論の構築と、それが自然現象の理解にもたらした変化について理解する。 |
第4回 | 熱とエネルギーの科学:ジュール、ケルビン、ヘルムホルツ、ボルツマン | 19世紀における熱とエネルギーに関する理論の構築について、その化学分野における展開を含めて理解する。 |
第5回 | 有機物質の化学と物理学:リービッヒ、ケクレ、パストゥール、フィッシャー | 19世紀から20世紀前半にかけての、有機物質の研究における理論とアプローチを理解する。 |
第6回 | 物理学と化学の革新:ボーア、シュレーディンガー、ハイゼンベルク、ポーリング | 19世紀末から20世紀前半にかけての、量子力学理論の構築とその影響を中心とした、物理科学諸分野の変容を理解する。 |
第7回 | 世界大戦と原子核の科学:ハーバー、アインシュタイン、ジョリオ=キュリー、オッペンハイマー | 20世紀前半の世界大戦期における、科学と社会の諸相、特に原子核をめぐる展開を理解する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,参考書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし。
参考書、講義資料等
Mary Jo Nye, Before Big Science: The Pursuit of Modern Chemistry and Physics, 1800-1940 (Harvard University Press, Reprint, 1999).
成績評価の方法及び基準
授業への参加と小レポート 60%、期末レポート 40%
関連する科目
- LAH.T102 : 科学史A
- LAH.T202 : 科学史B
- LAH.T302 : 科学史C
- LAH.S433 : 文系エッセンス37:科学史
履修の条件・注意事項
特に履修制限は設けない。ただし講義が英語で実施されることに留意すること。