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2025年度 (最新) 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目

科学哲学C

開講元
文系教養科目
担当教員
東 克明
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
クラス
-
科目コード
LAH.T306
単位数
200
開講時期
2025年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2025年3月19日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

科学哲学の問いは多岐にわたる。一方では、「科学と非科学の違いは何か?」といった科学一般に関する問いがあり、他方では、量子力学や進化論といった個別科学の基礎に関する問いもある。授業では、科学哲学の様々なトピックをとりあげ、先人の考えを学び、その正否をディスカッションする。科学とは、ときに間違えることはあるが、最も信頼できる知の形態であるという、バランスのとれた理解を形成することを目指す。

到達目標

科学について俯瞰的に考え、それが持つ長所(最も信頼できる知の形態であること)、そしてその一方でそれがもつ限界を理解し、自分の言葉で説明できるようになる。
●講義では、様々な立場や考え方だけでなく、それへの反論もあわせて紹介する。それらに対し、自分なりの解答を、ときに能動的に情報収集しつつ、構成することが求められる。
●日常生活において恩恵をこうむっている科学技術について、そして科学と人間との関係について、主体的に考える姿勢をもつ。

キーワード

科学、哲学、論理、因果、疑似科学、量子力学

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

まず、私が各回のトピックについて、様々な立場とそれへの批判を紹介する(60分)。その後、ディスカッション(20分)を行い、最後に、自分の考えを、リアクションペーパー(20分)に書いて提出してもらう。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 ガイダンス~科学と哲学の関係  科学と哲学が歴史的にどのような関係にあったのか説明せよ。
第2回 科学における推論と方法1~演繹的推論とその形式化 20世紀において、演繹的推論がどのように形式化されたのか、説明せよ。
第3回 科学における推論と方法2~帰納的推論、仮説演繹法 科学における推論の形式とされる仮説演繹法ではとらえきれない、科学における推論はないか、考えよ。
第4回 帰納的推論の正当化の問題1~ヒュームの議論、ポパーの反証主義 科学における命題はすべて反証可能である、という主張を批判せよ。
第5回 帰納的推論の正当化の問題2~ベイズ主義 帰納的推論の正当化の問題に対する、ベイズ主義の解答の正当性について考えよ。
第6回 ベイズ主義による、統計的仮説の確証と反証 ベイズ主義に対する「客観性がない」という批判について、その正当性を吟味せよ。
第7回 科学と疑似科学の線引き問題 科学と疑似科学の線引きは可能か、必要か、考えよ。
第8回 反事事実的条件法と因果 反事実的条件文は単なる条件文ではない。理由を説明せよ。
第9回 ゼノンのパラドクス グリュンバウムの議論に問題点があれば、指摘せよ。
第10回 科学革命と共役不可能性 共役不可能性の議論を乗り越えるアイデアがあれば提示してください。
第11回 科学的実在論と反実在論的立場 科学の成功は、科学的実在論が正しいことを含意するか、批判的に吟味せよ。
第12回 アインシュタインと量子力学 アインシュタインは、なぜ量子力学に納得しなかったのか、説明せよ。
第13回 ベルの不等式と非局所性 量子力学の非局所的性質がどのような性質なのか、説明せよ。
第14回 進化論と倫理学 事実について語る科学が、規範を扱う倫理学について何事を語ることができるのか、吟味せよ。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし。

参考書、講義資料等

テキスト:毎回、講義資料を配布します。

各回の内容を理解するための参考図書:
内井惣七著『科学哲学入門』(世界思想社、1995)[1,4,5,6,10,11回の内容]
サミール・オカーシャ著『科学哲学』(岩波書店、2002年)[3,4,10,11回の内容の入門]
戸田山和久著『科学哲学の冒険』(NHKブックス、2005年)[3,4,10,11回の内容の入門]
伊勢田哲治著『疑似科学と科学の哲学』(名古屋大学出版会、2003年)[7回の内容]
大塚淳著『統計学を哲学する』(名古屋大学出版会、2020)[8回の内容]
デヴィッド・アルバート著『量子力学の基本原理』(日本評論社、1997)[12,13回の内容の入門]
白井仁人ほか著『量子という謎』(勁草書房、2012)[12,13回の内容の数学的説明]
内井惣七著『進化論と倫理』(世界思想社、1996)[14回の内容]

成績評価の方法及び基準

授業内評価(50点)および期末レポート(50点)

関連する科目

  • LAH.T106 : 科学哲学A
  • LAH.T207 : 科学哲学B

履修の条件・注意事項

特になし。