2025年度 (最新) 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
社会モデリングA
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 下川 拓平
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- LAH.T107
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年3月27日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
社会選択理論の導入部分へといたるストーリーを提供するという目的のもと、その理論のひとつのマイルストーンである Kenneth Arrow の仕事(主として不可能性定理)の数学的理解とその意味解釈を提供する。この理解をもとに、社会的意思決定ルールが「合理的」であるとは何を意味するのかという問題意識の一つの重要な結論である「中村ナンバー」についての議論、その詳細を講義する。なお、内容は数学的記述と展開を必要とするものであり、前半部分で(当然ふまえておくべき)言語としての数学(主として素朴集合論)の復習をしていただく事となる。
到達目標
1) 社会的意思決定のシステムが豊かな構造を有する数理的な対象である事を理解する,
2) 投票という意思決定フレームワークについて分析と計算が出来るようになる,
3) Arrow の不可能性定理と中村ナンバーの定理の導出を数学的に理解する,
4) 論理的結論としての Arrow の定理や中村ナンバーが,経済,政治,法律,社会へあたえるインパクトについて一定の洞察が出来るようになる
キーワード
協力ゲーム,解概念,社会選択理論, 投票, 単純ゲーム,Arrow の不可能性定理,中村ナンバー
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義と演習を基軸とする。概念、定義の導入→各種定理およびその証明→演習→次の概念定義へ、というサイクルは通常の大学の講義の様態である。演習は解答および解説を授業の中で一定おこなうが、補助的解説、演習の解題は、Science Tokyo LMS へ都度アップする。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 数学準備その1:集合、写像、演算、関係 | 基礎数学復習。素朴集合論とその周辺の「言語」の整理 |
第2回 | 数学準備その2:演習 | 素朴集合論、演習問題とその解答 |
第3回 | 単純ゲーム:投票システムの形式化 | 単純ゲームと、Shapley-Shubik power index |
第4回 | Arrow の不可能性定理:社会厚生函数(政体) | ステートメントと、みたすべき公理(fairness 基準) |
第5回 | Arrow の不可能性定理:証明 | 数学的証明 |
第6回 | 中村の定理:ステートメント、およびその意味 | Nakamura number、その意味 |
第7回 | 中村の定理:証明 | 数学的証明 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね60分を目安に行うこと。
教科書
教科書は使用しない。講義資料を配布する。Science Tokyo LMSに、説明板書があれば、画像を都度アップする。
参考書、講義資料等
Arrow, Kenneth (1963), Social Choice and Individual Values (2nd ed.), Yale University Press
Maskin, Eric et al. , The Arrow Impossibility Theorem (Kenneth J. Arrow Lecture Series), Columbia University Press,ISBN-13: 978-0231153287
Austen-Smith, David; Banks, Jeffrey S. (1999). Positive political theory I: Collective preference. Ann Arbor: University of Michigan Press. ISBN 978-0-472-08721-1
成績評価の方法及び基準
期末試験70%、演習30%。
社会意思決定ルール、基礎数学、不可能性定理および中村の定理の形式的証明、帰結についての洞察。これらが講義理解の成果として求められる
関連する科目
- LAH.T209 : 社会モデリングB
- LAH.T308 : 社会モデリングC
- LAH.T108 : 意思決定論A
- LAH.T208 : 意思決定論B
- LAH.T307 : 意思決定論C
履修の条件・注意事項
素朴集合論、論理に関連する科目、社会科学への興味があること。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
下川拓平 smgw[at]u.musashi.ac.jp
オフィスアワー
事前に上記メイルアカウントへ問い合わせる。