2025年度 (最新) 学院等開講科目 環境・社会理工学院 技術経営専門職学位課程 技術経営専門職学位課程
金融工学
- 開講元
- 技術経営専門職学位課程
- 担当教員
- 松本 拓史
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 不明
- クラス
- -
- 科目コード
- TIM.A418
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月18日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
金融工学は、投資判断、リスク管理、市場取引といった意思決定の課題に対して、数理的・工学的手法を用いて分析・解決を試みる応用的な学問領域である。もともとは金融市場で発展した技術であるが、現在では企業経営や事業戦略における意思決定支援にも広く応用されつつある。本講義では、ポートフォリオ選択理論、資産価格モデル、オプション価格理論などの基本的な考え方を紹介しつつ、リアルオプション分析、市場予測モデル、天候デリバティブといった応用的な話題も扱う。Excelを用いた演習を取り入れ、初学者でも無理なく理解を深められるようにしながら、理論と実務の接点を体感的に学ぶことを目的とする。さらに、技術経営やリスクマネジメントの観点から、ビジネスにおける不確実性への対応力を高めることを目指す。
到達目標
本講義の到達目標は以下のとおりである。
(1)金融工学における基礎的な理論を理解し、リスクとリターンの関係等を定量的に捉える力を養う。
(2)演習を通じて、データの分析・可視化・意思決定支援を行う手法を体得する。
(3)不確実性を踏まえた意思決定の考え方を応用できるようになる。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
民間企業におけるデータ分析の実務経験を活かし、実践的な分析手法についても取り上げる。
キーワード
ポートフォリオ選択、デリバティブ、リアルオプション、リスク管理、Excel演習
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
授業は講義を中心に行うが、一部Excelによる演習を行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス |
講義の構成と目的、扱う理論と応用分野を理解する |
第2回 | ポートフォリオ選択理論 |
効率的な資産配分とその数理的背景を理解する |
第3回 | 資産価格モデル |
CAPM等の基礎理論を学び、実データからリスクとリターンの関係を分析する |
第4回 | ランダムウォークとオプション価格 |
ランダムウォークとオプション価格モデルについて、シミュレーションを通じて理解を深める |
第5回 | 時系列分析と予測モデル |
基本的な時系列分析手法と予測モデルを学び、Excelを用いて実践的に検証する |
第6回 | リアルオプション分析 |
不確実性下での投資意思決定の考え方を学び、Excelを用いたシミュレーションで理解を深める |
第7回 | 天候デリバティブ |
気象リスクに対応する金融商品の仕組みと実務的意義を学ぶ |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため、教科書や配付資料等の該当箇所を参照し、「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
指定なし。講義スライドをLMSで配布する。
参考書、講義資料等
「Advanced modelling in finance using Excel and VBA」、Mary Jackson and Mike Staunton著、Wiley
「金融工学 : ポートフォリオ選択と派生資産の経済分析」、野口悠紀雄, 藤井眞理子著、ダイヤモンド社
成績評価の方法及び基準
講義・演習への参加(30%)およびレポート提出(70%)により評価する。
関連する科目
- TIM.C520 : エネルギー市場とリスク管理
履修の条件・注意事項
特になし