2025年度 (最新) 学院等開講科目 環境・社会理工学院 土木・環境工学系 土木工学コース
社会基盤構造物の信頼性・リスク・レジリエンス評価論
- 開講元
- 土木工学コース
- 担当教員
- 松﨑 裕
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- CVE.A434
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3~4Q
- シラバス更新日
- 2025年3月19日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
社会基盤構造物は、そのライフサイクルにわたって、地震動、津波、豪雨、洪水、台風等の様々な自然災害ハザードの影響を受ける。そうしたハザードの作用下にあっても、社会基盤構造物として果たすべき機能を担保できるように、計画、設計、維持管理等を図っていく必要がある。ここで、構造物の安全性・信頼性を担保する観点では、着目した限界状態の生起可能性を制御すればよい。一方で、社会基盤構造物は単体の構造物としてではなく、道路網、鉄道網、水道網のような個別構造物群から成る構造システム、ネットワークとして機能を果たしている。さらには、電力への依存も含め、高度にネットワーク化された現代社会においては、構造物や構造システムが被災した場合のユーザーや経済活動への影響もより複雑化し、甚大になってきている。そのため、限界状態に対応した構造物の損傷および機能低下の度合が社会に及ぼす影響について、リスクやレジリエンスの概念を用いて定量化し、構造物のマネジメントに活用する必要性が高まっている。
そこで、本講義では、構造物単体あるいは構造物群から成る構造システム・ネットワークの信頼性、リスク、レジリエンスの評価に関する項目を講義形式で学ぶ。本講義のねらいは、そうした概念および関連知識を具体的な構造物・構造物群に適用して、よりレジリエントな社会の構築・維持に向けた発表、討議により、包括的な視点から議論を展開できる基礎力を養うことにある。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1. 自然災害ハザードと社会基盤構造物に生じ得る限界状態、損傷度、機能損失の関係を説明できる能力
2. リスクやレジリエンスの概念を用いて、よりレジリエントな社会の構築・維持に向けた議論を展開する能力
キーワード
自然災害ハザード、限界状態、機能損失、社会的影響、ライフサイクル、安全性・信頼性、リスク、レジリエンス
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義、講義中の小課題、レポートに加えて、社会基盤構造物の信頼性・リスク・レジリエンス評価に関連する発表および討議を行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 概論 | 構造物・構造システムの信頼性評価、リスク評価、レジリエンス評価の概要を理解する。 |
第2回 | 不確定要因、自然災害のハザードおよびハザード評価 | 不確定要因、自然災害のハザードおよびハザード評価手法を理解する。 |
第3回 | 限界状態、限界状態関数、フラジリティ評価と損傷状態 | 限界状態、限界状態関数、フラジリティ評価と損傷状態を理解する。 |
第4回 | 第2回~第3回の内容に関連する発表と討議 | 第2回~第3回の内容に関連する発表および討議を行う。 |
第5回 | 構造物の信頼性評価 | 構造物の信頼性評価の体系および要素技術を理解する。 |
第6回 | 構造システムの信頼性評価 | 構造システムの信頼性評価の体系および要素技術を理解する。 |
第7回 | ライフサイクルにわたる構造物の信頼性評価 | ライフサイクルにわたる構造物の信頼性評価の体系および要素技術を理解する。 |
第8回 | 点検結果を反映した既設構造物の信頼性の更新と維持管理 | 点検結果に基づいて既設構造物の信頼性の更新および維持管理への活用方法を理解する。 |
第9回 | 第5回~第8回の内容に関連する発表と討議 | ライフサイクルを含む構造物および構造システムの信第5回~第8回の内容に関連する発表および討議を行う。 |
第10回 | リスク評価および許容リスク | リスク評価の手法および許容リスクに関する考え方を理解する。 |
第11回 | 第10回の内容に関連する発表と討議 | 第10回の内容に関連する発表および討議を行う。 |
第12回 | 構造物のレジリエンス評価 | 構造物のレジリエンス評価の体系および要素技術を理解する。 |
第13回 | 構造システムのレジリエンス評価 | 構造システムのレジリエンス評価の体系および要素技術を理解する。 |
第14回 | 第12回および第13回の内容に関連する発表と討議 | 第12回および第13回の内容に関連する発表および討議を行う。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため、教科書や配布資料等の該当箇所を参照し、「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
必要な資料は講義時に配布する。
参考書、講義資料等
Ganguly, A. R., Bhatia, U., Flynn, S. E.: Critical Infrastructures Resilience -Policy and Engineering Principles, Routledge, 2018.
American Society of Civil Engineers: Hazard-resilient infrastructure -Analysis and design-, ASCE Manuals and Reports on Engineering Practice, No. 144, 2021.
成績評価の方法及び基準
講義中の小課題やレポート(50%)、発表および討議の内容(50%)により評価する。
関連する科目
- CVE.M431 : エンジニアリングデザインにおける確率概念
- CVE.E431 : 鉄筋コンクリートの材料-構造連成構成則
- CVE.F431 : インフラストラクチャの維持管理
- CVE.G402 : 環境統計学
履修の条件・注意事項
構造工学に関する基礎知識を有すること。