2025年度 (最新) 学院等開講科目 環境・社会理工学院 土木・環境工学系 都市・環境学コース
建築物・都市の火災リスク評価
- 開講元
- 都市・環境学コース
- 担当教員
- 樋本 圭佑
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火1-2 (J2-305(J232)) / 金1-2 (J2-305(J232))
- クラス
- -
- 科目コード
- UDE.S410
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年10月6日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では,火災現象を物理的な観点から理解するための火災安全工学の基礎と,事象の不確実性を定量的に評価する確率論的リスク評価の基礎について解説する.これらを組み合わせることで,建築物・都市の火災リスクを定量的に評価するための基礎的な技術を習得することを目的とする.
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を習得する.
1) 火災に対して安全な建築物・都市を計画する上での課題を理解し,必要な対策について説明できる.
2) 建築物・都市で発生する火災の特徴を物理的な観点から説明できる.
3) 建築物・都市で発生する火災の危険性をリスクの観点から説明できる.
キーワード
火災安全工学,リスク評価
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義を中心とし,併せて演習課題,レポート課題を行う.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 建築物・都市における火災の実態とリスク評価導入の必要性 |
過去の事例や統計を通して,建築物・都市における火災安全上の課題について解説し,リスク評価導入の必要性を議論する. |
第2回 | "火災安全工学の基礎① |
可燃物の燃焼特性と,危険性の基本的な評価尺度である発熱速度の計算方法について解説する. |
第3回 | "火災安全工学の基礎② |
火炎・火災気流の危険性に関する工学的計算方法について解説する. |
第4回 | "火災安全工学の基礎③ |
区画火災の危険性に関する工学的計算方法について解説する. |
第5回 | "火災安全工学の基礎④ |
火災時における材料の変化および部材の応答に関する工学的計算方法について解説する. |
第6回 | "火災安全工学の基礎⑤ |
建物間の延焼危険性に関する工学的計算方法について解説する. |
第7回 | "火災安全工学の基礎⑥ |
火災時における人の行動特性とASET/RSETに基づく避難安全性の評価について解説する. |
第8回 | "確率論的リスク評価の基礎① |
リスクの基本的な概念を整理し,外力の確率的表現方法について解説する. |
第9回 | "確率論的リスク評価の基礎② |
外力に対するシステムや部材の応答特性について解説する. |
第10回 | "確率論的リスク評価の基礎③ |
外力に暴露される対象の定量化と影響・損失分析への展開方法について解説する. |
第11回 | "確率論的リスク評価の基礎④ |
外力,脆弱性,暴露に基づくリスク計算方法とこれを可視化するリスクカーブについて解説する. |
第12回 | "確率論的リスク評価の基礎⑤ |
イベントツリー解析などの論理モデルを用いて効果的なリスク低減策を検討する方法について解説する. |
第13回 | "火災リスク評価の実践① |
火災リスク評価の結果を建築物の防火設計に導入する方法について解説する. |
第14回 | "火災リスク評価の実践② |
火災リスク評価の結果を都市の防火設計に導入する方法について解説する. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,授業内容に関する予習と復習を行うこと.
教科書
NA
参考書、講義資料等
田中:建築火災安全工学入門
成績評価の方法及び基準
講義内で実施する演習の成績により評価する.
関連する科目
- UDE.S501 : 建築防災特論
履修の条件・注意事項
特にない