2025年度 (最新) 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系 応用化学コース
分子触媒化学特論第一
- 開講元
- 応用化学コース
- 担当教員
- 中島 裕美子
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 木3-4 (S3-206(S323))
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.A427
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年9月11日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、触媒反応の機構解析に必要な基礎知識とその錯体触媒化学における応用例を解説する。
触媒反応を微視的な観点から理解をすることで、反応速度や反応選択性を制御する手法を学び取ることが出来る。また、触媒を構成する元素の固有の性質・特徴を理解することは、触媒反応を設計する上でも必要不可欠である。本講義では、有機反応を支配する基礎的な知識に加え、遷移金属錯体触媒や有機典型元素化合物の性質およびそれらの多様性を理解し、これらがどのように触媒反応の特徴を決定しているかを理解することを目的とする。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1)触媒反応全体の概念を理解する。
2)錯体の性質・機能がどのように触媒反応の性質を決定しているかを説明できる。
キーワード
反応機構、速度論、有機金属、金属錯体分子触媒
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本講義では、有機反応の機構解析手法を学び、さらに分子触媒を利用した工業的に重要な触媒反応の理解を進める。これらの反応機構の開発の歴史と絡めて反応機構を詳細に理解する。さらに最新の触媒反応に関しても随時紹介する。最終的に、理解度確認のための演習と解説を実施する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 有機反応論1(反応速度論・反応速度同位体効果) |
反応速度論の基礎と、それに関連する機構解析手段を説明できる |
第2回 | 有機反応論2(置換基効果・溶媒効果・反応場) |
反応に影響を及ぼす基質の置換基や、溶媒、反応場の環境などに関して説明できる |
第3回 | 有機金属錯体の素反応 |
有機金属錯体の基礎的反応性を説明できる |
第4回 | 有機金属錯体の触媒反応 |
有機金属錯体触媒反応サイクルの機構を説明できる |
第5回 | 有機典型元素化学(Li, Mg, Siなど) |
有機典型元素化合物の基礎的性質と反応性を説明できる |
第6回 | 希土類金属錯体化学(ルイス酸性・ランタニド収縮・触媒反応) |
希土類金属錯体の基礎的性質と反応性を説明できる |
第7回 | 期末試験 |
第1~6回の講義内容を正確に理解し、演習問題に解答できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
大学院講義有機化学I (東京化学同人)
参考書、講義資料等
Organotransition Metal Chemistry From Bonding to Catalysis, University Science Book
成績評価の方法及び基準
期末試験(70%)、授業参加度(30%)(授業参加度は授業中の小テストなどにより算出する)
関連する科目
- CAP.A561 : 有機遷移金属錯体化学第一
- CAP.I403 : 錯体化学特論
- CAP.A464 : 錯体設計化学特論第二
- CAP.A562 : 有機遷移金属錯体化学第二
- CAP.A463 : 錯体設計化学特論第一
履修の条件・注意事項
特になし
オフィスアワー
事前にメールで連絡することが望ましい