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2025年度 (最新) 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系 応用化学コース

プロセスシステム工学

開講元
応用化学コース
担当教員
松本 秀行
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火3-4 (M-356(H132)) / 金3-4 (M-356(H132))
クラス
-
科目コード
CAP.C412
単位数
200
開講時期
2025年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2025年4月2日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

プロセスシステム工学とは、化学物質の供給ネットワークの創造と運用において実行される意思決定を合理的に行うための方法論を追求する工学である。本講義は、プロセスシステム工学における三領域(プロセスシステム解析、プロセスシステム合成、プロセスシステム運用)を概観しつつ、領域全般の基盤となるシステム手法(モデリング、シミュレーション、最適化)の基礎的知識の教授と、その化学工学的応用手法の解説を行う。
 近年、環境・安全・健康の改善を意識しながら経済的発展も維持し続けることのできる持続可能社会を構築するために、化学工学に解決を求める対象問題の多様化、複雑化がますます進行している。本講義のねらいは、多種多様なシステム手法とプロセスシステムの解析、合成、運用への応用手法を修得することである。また、講義で学んだ手法を実際の問題に応用することで、複雑な問題の解決へのシステムズアプローチの素養を身につけてほしい。

到達目標

本講義を履修することで、以下の能力を修得する。
1) 化学プロセスシステムの解析、合成および運用におけるシステム思考の概念を理解しており、モデリング・シミュレーションに関わる数理的手法を扱うことができる。
2)評価や意思決定の際に必要不可欠な最適化問題の代表的な数値解法を扱うことができる。
3)上記の数理的手法を、自ら、化学工学分野で直面している問題の解決に適用することができる。

キーワード

プロセスシステム、モデリング、シミュレーション、最適化、プロセス解析・合成

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

モデリング・シミュレーションと最適化の基礎についての講義においては、講義の後半でその日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。また、化学工学的応用に関する講義においては、課題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み、予習・復習で行って下さい。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 システムとプロセスシステム プロセスシステムの定義とシステム思考の基本概念を説明できる。
第2回 最適化問題の特徴と問題の定式化 プロセスシステムの解析・合成における最適化問題の特徴と、問題を解く手順の概略説明ができる。
第3回 厳密モデル:集中定数系モデルと分布定数系モデル プロセスシステムの解析・合成における厳密モデルの基礎を理解し、集中定数系モデルと分布定数系モデルの適用手法を説明できる。
第4回 厳密モデルを用いた化学プロセスの動的解析 厳密モデルの計算を行うための数値的手法を理解し、化学プロセスの非線形挙動の特徴を説明できる。
第5回 反応器の設計・操作のための非線形システム解析 動的システムの大域的性質を把握するための非線形解析手法を理解し、反応器の非線形挙動の解析することができる。
第6回 最小二乗推定の基礎 最小二乗推定の基礎を理解する。
第7回 化学プロセスの解析・合成における回帰モデルの適用 化学プロセスの解析・合成における最小二乗推定の適用方法を理解し、回帰モデルのパラメータを推定することができる。
第8回 機械学習の化学プロセスの解析・モデル化への応用 ニューラルネットワークなどの機械学習の手法の特徴を理解し、それら手法の化学工学的応用の基本的な考え方を身につける。
第9回 線形計画法の基礎 線形計画法の基礎を理解する。
第10回 線形計画法の化学プロセス合成への応用 線形計画法を用いて化学プロセスの合成のための最適化問題を解くことができる。
第11回 二次計画法の基礎 Understanding of characteristics of quadratic optimization problem is required. Students must be able to analyze characteristics of the optimization problem mathematically.
第12回 化学プロセスの解析・合成における1変数関数の最適化 ニュートン法を用いて化学プロセスの解析・合成における1変数関数の最適化問題を解くことができる。
第13回 化学プロセスの解析・合成における多変数最適化 勾配法を用いて化学プロセスの解析・合成における制約なし多変数最適化問題を解くことができる。
第14回 経験的探索手法を用いた化学プロセスの大域的最適化 遺伝的アルゴリズムなどの経験的探索手法の特徴を理解し、それら手法の化学工学的応用の基本的な考え方を身につける。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,配布資料や参考書等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

配布する講義資料を使用する。

参考書、講義資料等

黒田千秋編集『システム解析』朝倉書店,ISBN-13:978-4254256048

成績評価の方法及び基準

定期的な課題への提出レポートの採点結果と、講義中に行う演習の採点結果を併せて成績を評価する。

関連する科目

  • CAP.I407 : 化学工学概論(基礎)
  • CAP.C424 : 反応プロセス工学特論
  • CAP.C423 : 数値流体力学
  • CAP.I417 : 化学工学概論(単位操作)
  • CAP.C421 : エネルギー操作特論
  • CAP.C441 : 移動現象操作
  • CAP.C443 : 反応分離プロセス特論

履修の条件・注意事項

本講義の履修において、単位操作や反応工学に係るプロセスモデルの知識は必要です。もし、学部で化学工学の基礎を学んでいない場合には、他の化学工学に関する講義を履修したうえで、来年度に本講義を履修することを勧めます。

その他

この講義で学ぶ、モデリング、シミュレーション、最適化に関する手法への理解を深めるために、MATLAB/SimulinkとPythonなどを利用する予定です。 MATLAB/SimulinkとPythonの利用の事前準備を勧めます。
※東工大では、Campus-Wideライセンスを用いて自由にMATLAB/SimulinkおよびToolboxを利用できます。
https://www.t3.gsic.titech.ac.jp/matlab
(Pythonの利用もお勧めします。)