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2025年度 (最新) 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系

高分子特性解析

開講元
応用化学系
担当教員
戸木田 雅利 / 久保 祥一
授業形態
講義 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
木5-6 (S2-202(S223))
クラス
-
科目コード
CAP.Y306
単位数
100
開講時期
2025年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年9月12日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本講義では、高分子化合物の特性を解析する測定の基本原理と手法を学びます。主要な手法として、X線回折、熱分析、力学物性測定、赤外分光法、分子量測定などを取り扱います。
本講義のねらいは,高分子の分子構造と集合構造を決定するにあたり最適な手法を選択できるとともに、高分子特有の構造と特性が結果に及ぼす影響を理解することです.

到達目標

本講義を履修することによって,次の能力を修得する。
1)紫外可視分光法、赤外分光法・ラマン分光法の原理と実際を理解して、スペクトルを解釈できる.
2)分子量測定の各種方法の原理と実際を理解できる.
3)熱分析,X線回折,力学物性測定の基礎を説明でき、測定結果を理解できる.

キーワード

分光分析,スペクトル,赤外分光法,熱分析,X線回折,力学試験,分子量測定

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

講義内容を解説し、その確実な理解を図るための問題演習を行う。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回

高分子の固体構造と分析手法
偏光顕微鏡(戸木田雅利)

結晶性高分子の階層的な構造と各種分析法の関係を説明できる.
偏光顕微鏡像と高分子の配向と結晶構造との関係を説明できる.

第2回

熱分析(示差走査熱量分析ほか)(戸木田雅利)

熱分析とは何かを説明し,高分子材料に適用されるいくつかの例をあげられる.
高分子材料の示差走査熱量分析(DSC)を測定原理に基づいて説明できる.

第3回

X線回折(戸木田雅利)

結晶内の原子で散乱されるX線の干渉から回折条件(Braggの式)が説明できる.
回折の位置,幅,強さ,方向と高分子結晶構造との関係を説明できる.

第4回

力学試験(引張試験,粘弾性)(戸木田雅利)

材料の基本的な物性である力学物性値を説明できる.
高分子材料に特徴的に現れる粘弾性とその測定法を説明できる.

第5回

分光学の基礎,紫外-可視吸収分光法、蛍光分光法(久保祥一)

分光法とスペクトルの基礎、紫外-可視吸収分光法と蛍光分光法の基礎

第6回

赤外分光法,ラマン分光法(久保祥一)

赤外分光法,ラマン分光法の基礎

第7回

分子量測定法:サイズ排除クロマトグラフィ,その他の事例(久保祥一)

測定原理と方法の説明

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

授業前に教材に目を通し、理解が心配な用語は教科書や関連コースの教材で調べるなどの予習することが推奨されます。

教科書

指定なし

参考書、講義資料等

講義資料はLMSで配布する.

成績評価の方法及び基準

各回講義の演習問題と課題問題の解答

関連する科目

  • CAP.Y204: 高分子物性第一(溶液物性)
  • CAP.Y205 : 高分子物性第二(固体構造)
  • CAP.Y302 : 高分子レオロジー
  • CAP.Y304 : 高分子応用物性
  • CAP.F304 : 応用化学実験第四

履修の条件・注意事項

量子化学・物理化学・高分子化学(構造・物性)に関連する科目を履修していることが望ましい.