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2025年度 (最新) 学院等開講科目 工学院 電気電子系 電気電子コース

磁性・スピン工学特論

開講元
電気電子コース
担当教員
ファム ナムハイ
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
クラス
-
科目コード
EEE.D511
単位数
100
開講時期
2025年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年3月24日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

電子の磁気モーメントはスピン自由度から発生する。磁性学では磁気記録への応用などのため磁気秩序を制御する。一方、スピントロニクスではセンサーや磁気抵抗メモリ(MRAM)への応用のためのスピン偏極流の制御を取り扱う。本講義では、量子論と固体物理を基礎として磁性学とスピントロニクスに関して講義する。
磁性学の基礎理論やスピントロニクスに関する各種のスピン依存伝導現象(巨大磁気抵抗効果、トンネル磁気抵抗効果、異常ホール効果、スピンホール効果)を取扱い、それらの応用である磁気記録、磁気センサー、MRAMなどについて説明する。

到達目標

本講義を履修することによって、 磁気記録、センサー、磁気抵抗メモリ(MRAM)、スピントランジスタなどの磁気・スピン工学デバイスを理解するための磁性学とスピントロニクスの基礎を学ぶ
1) 磁性学の基礎理論の概念を説明できる
2) 磁気異方性を理解できる
3)各種のスピン依存伝導現象(巨大磁気抵抗効果、トンネル磁気抵抗、異常ホール効果、スピンホール効果)を理解できる。
4)磁気抵抗メモリ(MRAM)の構造、動作原理、材料を理解できる。
5)スピントラスファートルクによるMRAMの書き込み方式を理解できる。

キーワード

強磁性体、磁気記録、磁気センサー、巨大磁気抵抗効果、トンネル磁気抵抗効果、異常ホール効果、スポンホール効果、MRAM、スピントラスファートルク

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

演習問題が出た場合、次の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 磁気モーメントとしての電子の軌道・スピン角運動量, 常磁性, 交換相互作用と強磁性 原子磁気モーメントの起源が電子の軌道・スピン角運動量であることを理解する. 常磁性, 交換相互作用の概念と強磁性磁気秩序を理解する.
第2回 磁気異方性 磁気異方性の種類とその起源の理解
第3回 スピン依存輸送現象I(巨大磁気抵抗効果) -強磁性金属/非磁性金属/強磁性金属の人工格子における巨大磁気抵抗効果 巨大磁気抵抗効果現象と微視的なメカニズムの説明
第4回 スピン依存輸送現象II(トンネル磁気抵抗効果)  -強磁性体/絶縁体/強磁性体の磁気トンネル接合におけるトンネル磁気抵抗効果 トンネル磁気抵抗効果現象と微視的なメカニズムの説明
第5回 スピン依存輸送現象III(異常ホール効果、スピンHall効果) -内因的と外因的な機構による異常ホール効果とスピンホール効果 異常ホール効果とスピンホール効果の現象とその微視的なメカニズムの説明
第6回 磁気抵抗メモリ(MRAM)I(構造と動作原理) -MRAMの構造、動作原理、材料 MRAMの構造、動作原理、材料の説明
第7回 磁気抵抗メモリ(MRAM)II(スピントランスファートルク) -スピントランスファートルク伝達によるMRAMの新書き込み方式 スピントランスファートルクによるMRAMの書き込み方式の説明

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

チャールズ キッテル『固体物理入門』 ISBN-13: 978-4621076538
近角 聡信 『強磁性体の物理』 裳華房 ISBN-13: 978-4785323042
S. ブランデル 『固体の磁性』 中村裕之訳、内田老鶴圃 ISBN-13: 978-4753620913
宮崎照宣、土浦宏紀 『スピントロニクスの基礎』 共立出版 ISBN-13: 978-4627774612

成績評価の方法及び基準

磁性の種類,磁性体におけるスピン依存散乱、スピン依存輸送現象とそれらの応用について,その理解度を評価。配点は,レポート(100%)。

関連する科目

  • EEE.D201 : 量子力学

履修の条件・注意事項

量子力学(EEE.D201)を履修していること,または同等の知識があること

その他

本講義は文部科学省X-nics/集積Green-niX研究・人材育成拠点におけるIntegrated Green-niX Collegeの活動としても開設しており、一部は文部科学省次世代X-nics半導体創生拠点形成事業 JPJ011438 の助成を受けたものです。