2025年度 (最新) 学院等開講科目 工学院 電気電子系 電気電子コース
ナノ構造デバイス
- 開講元
- 電気電子コース
- 担当教員
- 渡辺 正裕 / 石橋 幸治
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- EEE.D551
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年3月19日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
固体機能デバイスの構成要素となるヘテロ接合及びナノ構造中の電子状態,輸送,スピン等に関する物性論的基礎事項を概観した後,そのデバイス構成法及び設計論について講述する.
具体的には,2次元電子ガスや極微細構造におけるバリスティック伝導,散乱機構,トンネル輸送,単電子輸送,スピン伝導,光と電子の相互作用などの新しい物理現象を応用した先端デバイスについても講述する.
到達目標
化合物半導体等、異なる材料で構成されたヘテロ接合デバイスの特性解析及び機能設計に関して、次のような専門基礎事項の習得を目的とする。
1)ヘテロ接合のバンド図を描くことができる。
2)バルク、および量子サイズ効果が発現する半導体ナノ構造の状態密度、キャリア濃度を概算できる。
3)電子および正孔の適切な輸送モデルに基づいて、電流-電圧特性を解析できる。
4)固体中の電子輸送における典型的な散乱機構を説明できる。
5)光吸収・光増幅の原理が説明できる。
6)スピン伝導の原理を説明できる。
7)量子コンピュータの原理を説明できる。
キーワード
ヘテロ接合, バンド不連続, 状態密度, バリスティック輸送, トンネル輸送, 単電子輸送, クーロンブロッケード, 光吸収, 光増幅, 単一微小トンネル接合, 超伝導トンネル接合, スピン流, スピン伝導, 量子コンピュータ
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
パワーポイントプロジェクタ投影による講義と問題演習により構成される.非常勤講師担当回については状況に応じてハイブリッド形式で授業を行う場合がある.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | イントロダクション, ヘテロ接合の形成と電気伝導, 2次元電子ガス(2DEG) | ヘテロ接合のバンド構造を描ける。2DEGの生成と電気伝導の特徴を説明できる. |
第2回 | 量子構造中の電子状態 | バルクと量子構造の状態密度の概念を説明し、導出過程を示すことができる.キャリア濃度を計算できる. |
第3回 | 量子構造中の電子輸送,トンネル輸送,バリスティック輸送 | 量子構造中の電子輸送原理を説明し,無散乱の仮定の基で,電流計算法を説明できる. |
第4回 | 半導体へテロ構造中の散乱機構 | 半導体中の電子輸送における主要な散乱機構を列挙し,概要を説明できる. |
第5回 | ナノ構造中の光-電子相互作用 | 固体中の光と電子の相互作用の大きさを計算できる. |
第6回 | 光吸収・光増幅 | 自然放出係数,誘導放出・吸収係数と,固体の光吸収係数,光増幅係数の関係を説明できる. |
第7回 | 半導体ヘテロ接合のデバイス応用/理解度の確認 | 半導体へテロ構造のデバイス応用例を列挙し,概要を説明できる. |
第8回 | ナノスケールデバイスの概観 (量子性の重要性) | 量子的な観点からナノスケールデバイスを支配する基本原理を理解する. |
第9回 | 電気伝導の基礎とコヒーレント伝導 | 電気伝導の基礎の復習とコヒーレント伝導の考え方を理解する. |
第10回 | ランダウアー公式による電流の表式 | コヒーレント伝導体におけるランダウアー公式の考え方を理解する. |
第11回 | 単一接合におけるクーロンブロッケード | 微小単一トンネル接合におけるクーロンブロッケードの概念を理解する. |
第12回 | 単一電子箱、単一電子トランジスタへの応用 | クーロンブロッケードが単一電子箱や単一電子トランジスタにどのように応用されるかを理解する. |
第13回 | 微小超伝導ジョセフソン接合におけるクーロンブロッケード(量子コヒーレンス) | 微小超伝導ジョセフソン接合におけるクーロンブロッケード現象、粒子数と位相の関係、量子コヒーレンスを理解する. |
第14回 | 量子ビットと量子コンピューティングの基本概念 | 量子コンピューティングの原理と今後の課題について説明できる. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,配布資料等の該当箇所を参照し,授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
無し。
参考書、講義資料等
講義で使用するpdfスライドはScience Tokyo LMSよりダウンロード可能.
成績評価の方法及び基準
講義での演習: 20%, 理解度確認またはレポート: 80%
関連する科目
- EEE.D211 : 半導体物性
- EEE.D411 : 半導体物性論
- EEE.D351 : 電子デバイス第一
- EEE.D352 : 電子デバイス第二
- EEE.D511 : 磁性・スピン工学特論
- EEE.D331 : 半導体の光・電磁物性
履修の条件・注意事項
半導体物性(EEE.D211)及び半導体物性論(EEE.D411)の履修が望ましい.