2025年度 (最新) 学院等開講科目 工学院 経営工学系
ミクロ経済学第一
- 開講元
- 経営工学系
- 担当教員
- 大和 毅彦
- 授業形態
- 講義 (ブレンド型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火1-2 (WL2-301(W631)) / 金1-2 (WL2-301(W631))
- クラス
- -
- 科目コード
- IEE.B201
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年3月19日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義は、学部レベルのミクロ経済学の理論分析を概説します。 中学校で習う公民の教科書や経済学の入門書には,「価格が安いほど需要される量が多い」ことを示す右下がりの「需要曲線」、「価格が高いほど供給される量が多い」ことを表す右上がりの「供給曲線」、これらの需要曲線と供給曲線が交わる「市場均衡」を表す図が必ず載っています。しかし、需要曲線は、人々の消費選択の結果を表すものであって、消費者がどのような行動をとれば、右下がりの需要曲線になるのかについては明らかではありません。同様に、供給曲線は企業の生産活動の結果を表すものであって、企業がどのような行動をとれば、右上がりの供給曲線になるのかについても自明でありません。本講義では、需要曲線と供給曲線の背後にある経済行動を分析し、さらに、価格を用いた市場取引がなぜ有効なのか、広く用いられているかを、市場均衡の特徴を吟味して考察します。
ミクロ経済学は経済現象を理解する上で重要であり、経済学、経営工学や他の関連分野の研究において、ミクロ経済学の分析手法は必要不可欠です。講義と演習を組み合わせて、ミクロ経済学の基本的な考え方を受講者が理解し、さまざな経済・経営状況に広く適用可能なミクロ経済学の分析手法の基礎を身に付けられるようになることが授業の目的です。この授業で学ぶ分析手法は市場メカニズムの分析だけではなく、さまざまなタイプの経済システムにも適用可能で、経済学や経営工学に関する他の講義でも有用です。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)消費者の選好と無差別曲線の特徴を説明できる。
2)効用最大化問題を分析できる。
3)所得効果、代替効果、需要の法則を説明できる。
4)利潤最大化問題と費用最小化問題を分析できる。
5)費用関数と供給関数を導出できる。
6)完全競争と独占を比較を、消費者余剰、生産者余剰、社会的余剰の点から行える。
キーワード
消費者行動、需要関数、生産者行動、供給関数、競争市場均衡、消費者余剰、生産者余剰、独占市場
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回の講義の前半で,復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 講義の目的とミクロ経済学の紹介:需要曲線、供給曲線、均衡 | 需要曲線、供給曲線、均衡について説明できる。 |
第2回 | 消費選択 A-(i).選好順序 | 消費者の選好、効用関数、無差別曲線の特徴を説明できる。 |
第3回 | 消費選択 A-(ii).選好順序 | 限界代替率、限界効用、完全代替財、完全補完財、効用関数の単調変換を説明できる。 |
第4回 | 消費選択 B. 予算制約、C. 効用最大化 | 効用最大化の図を用いた分析を行い、効用最大化点を求めることができる。 |
第5回 | 消費選択 D. 需要関数 所得変化と価格変化の影響、 所得効果、代替効果 | 所得変化と価格変化の消費選択への影響を説明できる。所得効果と代替効果について図を用いて説明できる。 |
第6回 | 消費選択 D. 需要関数: 需要の法則 E .顕示選好 | 需要の法則と顕示選好を説明できる。 |
第7回 | 消費選択 E. 顕示選好 F. 効用最大化の2階の条件 | 顕示選好の弱公理と2階の条件の行列式による判別を説明できる |
第8回 | 企業行動と生産関数 A.生産関数と等量曲線 | 生産関数と等量曲線を説明できる |
第9回 | 企業行動と生産関数 B.利潤最大化 | 利潤最大化の図を用いた分析を行い、利潤最大化点を求めることができる。 |
第10回 | 費用構造と供給曲線 A.費用最小化と費用関数 B.企業の供給曲線 | 費用最小化の図を用いた分析を行い、費用最小化点を求め、費用関数を導出できる。供給関数を導出し、図を用いて説明できる。 |
第11回 | 短期と長期 | 短期と長期の違いを説明し、平均費用関数と限界費用関数を短期と長期の場合について導出できる。 |
第12回 | 競争市場 A.競争市場均衡 B.消費者余剰と生産者余剰 C.税金の影響と競争均衡の最適性 | 競争市場均衡、消費者余剰と生産者余剰を説明し、計算できる。競争均衡の最適性と税金の影響に関して、図を用いた分析ができる |
第13回 | 独占 A.独占企業の利潤最大化 | 独占企業の利潤最大化問題を説明し、解くことができる。 |
第14回 | 独占 B.完全競争と独占の比較 | 完全競争と独占を比較を、消費者余剰、生産者余剰、社会的余剰の点から行える。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特定のテキストは使わず、T2SCHOLAの講義資料を用いて説明します。各自ダウンロードし,講義に持参して下さい。
参考書、講義資料等
西村 和雄「ミクロ経済学入門」岩波書店, 1995
石井 安憲、西条 辰義、塩沢 修平「入門・ミクロ経済学」有斐閣, 1995
神取 道宏「ミクロ経済学の力」日本評論社, 2014.
成績評価の方法及び基準
消費者行動、企業行動、競争市場、独占の考え方,計算法及びそれらの応用に関する理解度を評価します。宿題、レポート、試験で成績を評価します。
関連する科目
- IEE.B202 : ミクロ経済学第二
- IEE.B205 : 非協力ゲーム理論
- IEE.A202 : 経営・経済数学
- IEE.B203 : マクロ経済学第一
- IEE.A201 : 経営・経済のための基礎数理
履修の条件・注意事項
経営工学系もしくは文理総合コースに所属していること。