2025年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
原子核物理学発展 II
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 関澤 一之
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 金3-4 (M-143A(H119A))
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.F441
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年3月31日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
現代原子核物理の基礎と応用についての講義を行う.多岐に亘る原子核の現象から特に重要な内容を取り上げる.原子核は強い相互作用による強相関自己束縛系という他にはない特徴をもった有限量子多体系である.原子核の物理を学ぶことで多体系の量子力学の基礎と応用を理解するとともに,最先端の核物理についての理解を深める.
到達目標
核子多体系を記述する量子多体理論の基礎を習得する.有限核の集団励起や反応から中性子星に至るまで,核子多体系に発現する様々な現象を学ぶとともに,今後の研究への展望を開く.
キーワード
原子核, 強い相互作用, 核力, 自己束縛系, 量子多体系, 核構造, 核反応, 加速器実験, 不安定核, 元素合成,ハイパー核,ストレンジネス
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
フェルミ粒子である核子(中性子・陽子)の自由度による核物理,特に核子多体系を記述する微視的理論とその応用について講義を行う.講義は原則英語で行い,配布物を活用しつつスライドを主として用いる.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 原子核物理学の概観 | 核子多体系の物理の奥深さを理解する |
第2回 | 平均場理論:Hartree-Fock理論と密度汎関数理論 | 核子多体系を記述する微視的平均場理論の基礎を習得する |
第3回 | 核子対相関:Bardeen-Cooper-Schrieffer理論とHartree-Fock-Bogoliubov理論 | 平均場理論を用いて対相関がどのように記述されるのか理解する |
第4回 | 原子核の集団励起:乱雑位相近似 | 乱雑位相近似を用いて原子核の集団励起がどのように記述されるのか理解する |
第5回 | 原子核反応:時間依存平均場理論 | 時間依存平均場理論を用いて様々な原子核反応がどのように記述されるのか理解する |
第6回 | 状態方程式と中性子星 | 状態方程式と中性子星の構造の関係性および高密度核物質に現れる様々な構造を理解する |
第7回 | 量子渦とパルサーグリッチ現象 | 超流動体(超伝導体)における量子渦(フラックスチューブ)の性質およびそのパルサーグリッチ現象との関わりを理解する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと.
教科書
指定なし.
参考書、講義資料等
部分的に参考となる一般的な教科書:
1. Walter Greiner and Joachim A. Maruhn, Nuclear Models (Springer-Verlag Berlin Heidelberg 1996),
2. Peter Ring and Peter Schuck, The Nuclear Many-Body Problem (Springer-Verlag New York 1980).
講義の際,スライドや資料を配布する.
成績評価の方法及び基準
講義で示されるレポート課題によって評価する.
関連する科目
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- PHY.Q208 : 量子力学II
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- PHY.F440 : 原子核物理学発展 I
履修の条件・注意事項
基礎的な量子力学の講義を履修していること.