2025年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
原子核物理学発展 I
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 中村 隆司
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 木3-4 (WL2-401(W641))
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.F440
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年3月31日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
重イオン加速器とRIビーム分離装置の発展により、中性子過剰核の研究が進展し、原子核物理学における新現象が明らかになってきている。R実際、魔法数の出現や消失といった殻進化の理解が進み、中性子ハローや中性子スキンを含む中性子物質の分布に関する研究も進展している。一方で、中性子過剰核は、重力崩壊型超新星や中性子星合体といった天体物理現象において重要な役割を果たすため、その性質を理解することは、元素合成の過程や中性子星の内部構造を解明する上で不可欠である。
本講義では、中性子過剰核に焦点を当て、その核物理を議論する。中性子過剰核の特異的な性質、関連する実験技術、最新の研究成果、さらにはそれらが天体核物理学に与える影響について学ぶ。さらに、RIビーム物理学の今後の展望と、他分野との学際的なつながりについても外観する。
到達目標
中性子過剰核における特異な物理現象がどのように実験的に観測されるのかを理解し、それらの現象をなるべく直感的(単純)な原子核模型を用いて解釈する。また、核物理学によって中性子星をどう記述するのかを考察し、特に中性子星の構造を決定する基本方程式である核物質の状態方程式(EoS)に焦点を当てる。また、宇宙における元素合成(原子核合成)の仕組みを理解する。
キーワード
中性子過剰核、不安定核、中性子ハロー、中性子スキン、魔法数の破れ、殻進化、中性子星、元素合成
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本講義では、まず原子核物理学の復習を行い、不安定核物理の概観について説明する。こうして、原子核、特に不安定核の特徴を理解するための基礎を提供する。その後、不安定核を研究するために用いられる最新の実験技術を例示しながら、特徴的な性質や天体物理学との関連について一連の講義を通して学ぶ。
学生は、授業中および授業後に積極的に質問をすることが奨励される。質問フォームを提供する予定。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 原子核、不安定核の物理 | 不安定核の特徴を述べよ |
第2回 | 不安定核ビームの生成法 | どうやって不安定核ビームを作るのか説明せよ |
第3回 | 中性子ハロー | 原子核はどれだけ大きくなれるのか。 中性子ハローの微視的構造を探る方法を説明せよ |
第4回 | 殻進化 | 魔法数は普遍的か? 魔法数の破れを示す証拠を得る方法を説明せよ |
第5回 | 中性子星と中性子スキン | どうして中性子星は安定なのか? 無限個の核子系の振る舞いを説明せよ |
第6回 | 元素合成 | 宇宙における元素合成の仕組みを説明せよ |
第7回 | 中性子過剰核の物理および関連分野の今後 | 中性子過剰核について近未来に明らかになると期待される現象は何か。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
不安定核の物理(共立出版)中村隆司著
そのほか、講義中に参考文献を示す予定
参考書、講義資料等
講義中に参考文献を示す予定
成績評価の方法及び基準
出席と宿題による
関連する科目
- PHY.F350 : 原子核物理学
- PHY.F441 : 原子核物理学発展 II
履修の条件・注意事項
量子力学の基礎知識を有していること
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
nakamura[at]phys.sci.isct.ac.jp
オフィスアワー
水曜日 13:30-14:30