2025年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 物理学系
相対論的量子力学
- 開講元
- 物理学系
- 担当教員
- 慈道 大介
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月1-2 (M-103(H114)) / 木1-2 (M-103(H114))
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.Q331
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年4月2日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
特殊相対性理論を取り入れた量子力学を講義する。 始めに特殊相対性理論について復習した後、非相対論的Schroedinger波動方程式の一般化としてのKlein-Gordon方程式とその問題点について述べる。 Diracによる電子の相対論的な波動方程式(Dirac方程式)の定式化について説明する。Dirac方程式の平面波解や電磁場との結合、Dirac方程式のLorentz共 変性、さらに非相対論的近似、水素原子、反粒子について述べる。また、場の量子化の入門的な説明を行う。
相対性理論と量子力学は現代物理の2つの柱である。それらがどのような考えに基づいて融合し、場の量子論に至ったかという道筋を理解することは、量子力学を深く理解し、さらに素粒子物理学等のより進んだ現代物理学を理解する上で重要である。
到達目標
相対論的現象を記述する量子力学を理解する。特に、ディラック方程式によるスピン1/2粒子の相対論的量子力学の基礎と応用を理解する。
キーワード
特殊相対論, Klein-Gordon方程式, Dirac方程式, 反粒子
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
板書により講義を行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 特殊相対論と量子力学の復習 | 特殊相対論、ローレンツ変換、量子力学の基本事項を思い出す |
第2回 | クライン・ゴルドン方程式 | 相対論的波動方程式の必要性とクライン・ゴルドン方程式の導入 |
第3回 | クライン・ゴルドン方程式:クーロン力による束縛状態 | 応用例としてクーロン力による束縛状態を学ぶ |
第4回 | ディラック方程式 | ディラック方程式の導出法の理解する |
第5回 | ディラック方程式の自由粒子解 | ディラック方程式の自由粒子解の構成法の理解 |
第6回 | 非相対論的極限と谷・フォルディ・ボートホイゼン変換 | 非相対論的極限の系統的計算方法を学ぶ |
第7回 | ディラック方程式の共変性 | Lorentz変換の無限小変換が代数をなすことの理解 |
第8回 | ローレンツ不変量と双一次形式 | ディラック波動関数のローレンツ変換性を理解する |
第9回 | ディラック方程式の解とその性質 | 保存量やスピンと角運動量の関係を理解する |
第10回 | 負エネルギー解の解釈と空孔理論 | ディラック方程式から帰結される反粒子を理解する |
第11回 | 球対称静電場中のディラック粒子 | 角変数を分離し、スピノル球関数を導入する |
第12回 | クーロン力による束縛状態 | 水素原子のスペクトルに対する相対論的補正の理解 |
第13回 | 散乱問題(1) Feynman 伝播関数 | 伝播関数を用いた散乱問題の定式化を行う |
第14回 | 散乱問題(2) 電子のCoulomb散乱 | 電子のCoulomb場中の散乱問題への適用する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
T2SCHOLAで講義ノートを配布する。
参考書、講義資料等
西島和彦、相対論的量子力学、培風館
川村嘉春、相対論的量子力学、裳華房
岡真、量子力学II、丸善出版
'Relativistic Quantum Mechanics and Field Theory', Franz Gross, Wiley-Interscience
成績評価の方法及び基準
相対論的量子力学の考え方,計算法及びそれらの応用に関する理解度を評価する。レポートで成績を評価する。
関連する科目
- PHY.Q208 : 量子力学II
- PHY.Q311 : 量子力学III
- PHY.E212 : 電磁気学II
履修の条件・注意事項
履修条件は特に設けないが, 関連する科目を履修していることが望ましい。