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2025年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 物理学系

原子核物理学

開講元
物理学系
担当教員
中村 隆司 / 関澤 一之
授業形態
講義 (対面型)
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
火3-4 (M-123(H111)) / 金3-4 (M-123(H111))
クラス
-
科目コード
PHY.F350
単位数
200
開講時期
2025年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2026年1月21日
使用言語
日本語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

原子核は強い相互作用(核力)で結びついた陽子と中性子から成る有限量子多体系である。高密度で量子的性質を示す一方で、半古典的描像もあわせもつユニークな系である。原子核の構造の特徴、核力の性質、β崩壊等の基本について講義する。素粒子物理学との関連性、宇宙での元素合成や中性子星などの核物理の応用・展開にも触れる。最近進展している不安定核物理などの最先端の核物理についても紹介する。

この科目のねらいは、物質を構成する原子の中にあって基本的な役割を果たしている原子核の基礎について理解し、強い力としての核力の特徴を把握して殻構造などの原子核の特性を理解できるようになることである。量子力学の最初の応用例として原子核を学ぶこともねらいの1つである。

到達目標

【到達目標】本講義を履修することにより原子核物理の基本を理解することを目標とする。
特に、量子多体系としての原子核構造、核力(強い相互作用)の性質、β崩壊(弱い相互作用)やγ崩壊(電磁相互作用)を理解する。さらに核物理が宇宙物理学や素粒子物理にどのように応用されているかなども学ぶ。
【テーマ】原子核の大局的特性、大きさと質量、核力と強い相互作用、殻構造、原子核の変形および集団運動、アルファ崩壊、ベータ崩壊、ガンマ崩壊、核分裂、不安定核、ハイパー核、クォーク物理、宇宙核物理をテーマとする。

キーワード

原子核、結合エネルギー、α崩壊、β崩壊、γ崩壊、核分裂、アイソスピン、核力、湯川中間子論、π中間子、湯川ポテンシャル、フェルミ気体模型、殻模型、魔法数

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

板書とスライドを併用しながら進める。関連する演習問題を出題し、講義中ないし宿題として解くことで理解をさらに深めてもらう。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回

原子核の大局的特性

原子核の特徴を挙げて説明しなさい。

第2回

原子核の大きさ

原子核と原子の大きさの比を述べなさい。

第3回

原子核の質量、結合エネルギー

質量公式とそれに基づく結合エネルギーを説明しなさい。

第4回

核力の性質

重陽子の性質からわかる核力の性質について説明しなさい。

第5回

原子核のフェルミガス模型

原子核のフェルミガス模型を説明しなさい。

第6回

原子核の構造1(独立粒子描像、魔法数、殻模型)

核子の独立粒子描像を説明しなさい。

第7回

原子核の構造2(殻模型続き)

原子核の魔法数を説明しなさい。

第8回

不安定核と元素合成

不安定核と元素合成の関係を説明しなさい。

第9回

平均場ポテンシャル・殻構造・変形

魔法数が出現する理由を説明しなさい。

第10回

原子核の崩壊(1)(アルファ崩壊)

アルファ崩壊が起こる条件を述べなさい。

第11回

原子核の崩壊(2)(核分裂)

核分裂障壁が存在する理由を説明しなさい。

第12回

原子核の崩壊(3)(ベータ崩壊・ガンマ崩壊)

ベータ崩壊とガンマ崩壊の選択則について説明しなさい。

第13回

宇宙における原子核

宇宙の進化過程における原子核の役割を述べなさい。

第14回

原子核物理の最前線:原子核から中性子星まで

原子核と中性子星の関係を述べなさい。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

教科書については授業中に説明する。

参考書、講義資料等

「原子核物理学」(八木浩輔著、朝倉書店)
「不安定核の物理」(中村隆司著、共立出版)
'Particles and Nuclei - an introduction to physical concepts', B. Povh et al., Springer Verlag.
'Introductory Nuclear Physics', Kenneth S. Krane, John Wiley & Sons, Inc.

成績評価の方法及び基準

中村分の内訳:平常点(出席、宿題)30%、期末試験70%
関澤分の内訳:平常点(出席、小テスト)30%、期末試験70%

関連する科目

  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • PHY.Q208 : 量子力学II(講義)
  • PHY.F351 : 素粒子物理学
  • PHY.F352 : 宇宙物理学

履修の条件・注意事項

量子力学の基礎を修得していること。

オフィスアワー

毎回の授業の直後に質問を受ける。

その他

第1回〜第3回および第5回〜第8回は中村が担当します。
第4回および第9〜11回は関澤が担当します。