2025年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 数学系
代数学概論第二
- 開講元
- 数学系
- 担当教員
- 内藤 聡 / 皆川 龍博
- 授業形態
- 講義/演習 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 金3-8 (M-110(H112))
- クラス
- -
- 科目コード
- MTH.A202
- 単位数
- 110
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年3月19日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
代数学は数学的対象のもつ演算規則を抽象化・一般化した理論である。本講義の主要なテーマは、演算規則に関する基本的な概念と性質、および整数や多項式の抽象化・一般化である (可換な) 環とそのイデアル、剰余環等の概念と性質である。偶数回目の授業では前回の講義内容に関する問題演習を行い、概念の定着を図る。本講義は、第 1Q に行われる「代数学概論第一」から続くものである。
本講義で学ぶ内容は代数学全体の基礎であるだけでなく、解析学や幾何学等、他の分野においても必須である。また、直感に頼らずに論証を行う事は、数学のみならず全ての数理系科学において基本的な態度である。本講義では、集合と写像の概念に基づいた厳密な論証を行い、数学における論理の進め方の典型例も学ぶ。
到達目標
代数学における重要な概念である、環の準同型写像、環の準同型定理、中国剰余定理、ユークリッド整域、単項イデアル整域、素元・既約元、一意分解整域、等を理解し、習熟する事。また、これらについての基本的な性質を自力で証明できる様になる事。
キーワード
環の準同型写像、環の準同型定理、中国剰余定理、ユークリッド整域、単項イデアル整域、素元・既約元、一意分解整域
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
通常の講義形式による講義と問題演習形式の講義を交互に行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 環の準同型写像の定義と例 | 講義中に指示する。 |
第2回 | 環の準同型写像の定義と例に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
第3回 | 環の準同型定理とその応用例 | 講義中に指示する。 |
第4回 | 環の準同型定理とその応用例に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
第5回 | 中国剰余定理とその応用例 | 講義中に指示する。 |
第6回 | 中国剰余定理とその応用例に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
第7回 | ユークリッド整域の定義と例 | 講義中に指示する。 |
第8回 | ユークリッド整域の定義と例に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
第9回 | 単項イデアル整域の定義と例 | 講義中に指示する。 |
第10回 | 単項イデアル整域に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
第11回 | 素元・既約元の定義と諸性質 | 講義中に指示する。 |
第12回 | 素元・既約元の定義と諸性質に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
第13回 | 一意分解整域 | 講義中に指示する。 |
第14回 | 一意分解整域に関する問題演習 | 講義中に指示する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね 60 分を目安に行うこと。
教科書
中島匠一 : 代数と数論の基礎, 共立出版, 2000.
参考書、講義資料等
雪江明彦: 代数学 2 環と体とガロア理論, 日本評論社, 2010.
堀田良之:代数入門-環と加群-,裳華房, 1987.
(アンドレ・ヴェイユ:初学者のための整数論(ちくま学芸文庫),筑摩書房,2010.)
成績評価の方法及び基準
期末試験の点数, および演習における問題の解答状況により評価する。 詳細は講義中に指示する。
関連する科目
- MTH.A201 : 代数学概論第一
- MTH.A203 : 代数学概論第三
- MTH.A204 : 代数学概論第四
- MTH.A211 : 線形空間論第一
- MTH.A212 : 線形空間論第二
履修の条件・注意事項
「線形代数学第一・演習」「線形代数学第二」「線形代数学演習第二」「代数学概論第一」を履修していることを前提とする。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
(内藤) naito[at]math.titech.ac.jp
(皆川) minagawa[at]math.titech.ac.jp