2025年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 数学系
位相空間論第四
- 開講元
- 数学系
- 担当教員
- 五味 清紀 / 中村 聡
- 授業形態
- 講義/演習
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- MTH.B204
- 単位数
- 110
- 開講時期
- 2025年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年3月19日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義は「位相空間論第三」に続くものである。特に、位相空間のコンパクト性、連結性、弧状連結性など、より幾何学的性質を解説する。コンパクト性は、一種の有限性を意味するものであり、その上の任意の連続関数が最大値と最小値をもつという著しい性質を持つ。連結性・弧状連結性は、空間がひとつながりになっているかを表すものであり、やはり基本的な概念である。これらの概念を、基本的な重要性を持つ例とともに解説する。また、距離空間の完備性や有界性についても解説する。
位相空間のコンパクト性と連結性は、空間の最も基本的な幾何学的性質であり、今後幾何学を学ぶ上で基礎となる概念である。また、ここで扱われる例は、いずれの数学を学ぶ上でも必須となるものである。完備性や有界性は、特に解析学を学ぶ際に重要になる。
到達目標
・連結な空間と非連結な空間を、多くの具体例とともに理解すること
・コンパクトな空間と非コンパクトな空間を、多くの具体例とともに理解すること
・コンパクト空間の持つ特別な性質を証明できるようになること
・完備距離空間の多くの性質を理解すること
キーワード
コンパクト空間、連結空間、弧状連結性、完備距離空間
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
通常の講義形式による講義と問題演習形式の講義を交互に行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 分離公理と連続関数 | 講義中に指示する |
第2回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第3回 | 位相空間の連結性 | 講義中に指示する |
第4回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第5回 | 位相空間の弧状連結性 | 講義中に指示する |
第6回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第7回 | 位相空間のコンパクト性 | 講義中に指示する |
第8回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第9回 | コンパクト位相空間の性質 | 講義中に指示する |
第10回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第11回 | 距離空間の完備性 | 講義中に指示する |
第12回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第13回 | 距離空間の位相的性質 | 講義中に指示する |
第14回 | 前回の講義内容に関する問題演習 | 講義中に指示する |
第15回 | 理解度確認 | 講義中に指示する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
「集合と位相」内田伏一著 裳華房 (1986年)
参考書、講義資料等
「集合と位相」斎藤毅著 東京大学出版会 (2009年)
「集合・位相入門」松坂和夫著 岩波書店 (1968年)
「集合と位相空間」森田茂之著 朝倉書店 (2002年)
「集合と位相」遠藤久顕著 サイエンス社(2020年)
成績評価の方法及び基準
期末試験(およそ60%) および問題演習における解答状況(およそ40%)
関連する科目
- MTH.B201 : 位相空間論第一
- MTH.B202 : 位相空間論第二
- MTH.B203 : 位相空間論第三
- MTH.B211 : 幾何学概論第一
- MTH.B212 : 幾何学概論第二
履修の条件・注意事項
位相空間論第二を履修済みであること。
位相空間論第一および位相空間論第二を履修済みであることが望ましい。
微分積分学第一・演習、微分積分学第二、同演習、線形代数学第一・演習、線形代数学第二、同演習を履修済みであることが望ましい。
その他
T2SCHOLAを使う。