2021年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
教養特論:アートとデザイン
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 田中 みゆき
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 木1-2 (H112)
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.H217
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
アートとデザインは、本来異なる役割を持ちながらも、見た目には違いが明らかでないことも多いためか、しばしば混同されがちな概念である。とりわけ、メディアやビジネス、そしてアーティストやデザイナーのあり方の多様化に伴い、さらに境界が曖昧になっていると言えるだろう。
しかし、アートとデザインを区別し見分けることができるようになることがこの講義の目的ではない。そうではなく、それぞれ異なった意図のもとに生み出され、社会に受容されてきたさまざまなアートやデザインの事例を通して、境界を曖昧にしている要因とそれぞれの役割を考察したいと思う。また、あらゆる表現に欠かせないものとなったテクノロジーについても取り上げたい。それらの事例に触れることで、表現する/伝えるという行為、ひいては生き方の多様性について考え、実践する機会になればと思う。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) アートとデザインそれぞれの概念を自分の言葉で説明できる。
2) 目的に応じたアートとデザインの使い分けができる。
3) 表現の批評的な見方を身につけることができる。
4) 意図を効果的に伝えるための表現手法を選択し、発表できる。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
キュレーター/プロデューサー。21_21 DESIGN SIGHT、山口情報芸術センター[YCAM]、日本科学未来館で展覧会やパフォーマンスなどの企画に携わった後、「障害は世界を新しく捉え直す視点」をテーマに、展覧会やパフォーマンスなどカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。
近年の企画に、『義足のファッションショー』(2014年、日本科学未来館)、『国際交流基金 障害×パフォーミングアーツ特集 “dialogue without vision”』(2016年、KAAT神奈川芸術劇場)、『大いなる日常』展(2017年、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA)、『音で観るダンスのワークインプログレス』(2017年〜、KAAT神奈川芸術劇場)、映画『ナイトクルージング』(2019年公開)、『オーディオゲームセンター』(2017年〜)、『ポスト資本主義オークション』(2018年、TPAM国際舞台芸術ミーティング)、⽂化庁メディア芸術祭 飛鳥橿原展サテライト展示キュレーション(2019年、Good Job! Center)、「視覚言語がつくる演劇のことば」など。
UCLA、東京大学、秋田公立美術大学、Googleなど多様性や協働に関するカンファレンスに登壇。
キーワード
アート、デザイン、コミュニケーション
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回設定したテーマに関する事例を紹介し、それをもとにディスカッションを行う。また、授業の最後に簡単な課題を出す。普段から身の周りにあるアートやデザインの表現に注意を払い、それが何を伝えようとしているか考える習慣をつけること。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | イントロダクション | 時代と共に変化するアートとデザインの概念の説明 |
第2回 | アート/デザインのさまざまな価値 | アートとデザインが持つさまざまな側面における価値の理解と問題の説明 |
第3回 | 観察とコミュニケーション | 観察に基づいたアート/デザインの事例の紹介と課題設定や発想を始めるプロセスの理解 |
第4回 | メディアの力 | アート/デザインにおける観客やユーザーの位置づけの変遷の理解 |
第5回 | 役に立たないことの可能性 | テクノロジーを用いたアートとデザインの事例の理解と自身のアプローチへの適用 |
第6回 | よりよく生きるためのアート/デザイン | アートやデザインが社会に貢献する方法からより広くアートとデザインを捉える |
第7回 | プレゼンテーション | 設定した課題に基づいて考案されたアート/デザインプロジェクトの発表 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
教科書は使用しないが、参考図書や資料は毎回配る。パワーポイントや映像、音声などを授業では活用する予定である。
成績評価の方法及び基準
出席(30%)、授業参加(30%)、課題提出(40%)
関連する科目
- LAH.H102 : 芸術A
- LAH.H202 : 芸術B
- LAH.H302 : 芸術C
履修の条件・注意事項
なし
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
miyuki.tanaka[at]gmail.com
オフィスアワー
事前にメールでアポイントメントを取ること