2021年度 学院等開講科目 環境・社会理工学院 建築学系 都市・環境学コース
安全な都市環境特論第一
- 開講元
- 都市・環境学コース
- 担当教員
- 佐藤 俊明 / 鈴木 高二朗
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月7-8
- クラス
- -
- 科目コード
- UDE.S434
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
阪神・淡路大震災以降、人々が安心で豊かな生活をおくれる社会を実現する上で地理空間情報を高度に活用することが重要である、ということが認識され、今日では、地理空間情報活用推進基本法といった法整備がなされるまでに至った。地理空間情報を活用するには地理情報システム(以降、GIS)が重要な役割を担う。GISは、都市計画、固定資産、上下水道などの行政業務に利用されてきたが、近年ではインターネットやコンピュータの発達によって、Google MapsやナビゲーションシステムなどのGISが利用できるようになり、我々の生活空間においても、より身近な存在となってきた。こうしたGISを利用するためには、空間を記述するための空間データモデル技術、地図などを作成するための計測技術、GPSなどの自己位置取得技術、ナビゲーションや空間解析といった空間データの利活用技術などが必要である。そこで本講義の前半では、これらの空間情報にかかる技術の基礎知識を全般的に学習することを目的とし、主に以下の項目に関して、理論から応用までを最新技術や具体的事例を示しながら講義を行っていくこととする。
また、後半では、津波・高潮・高波による災害と環境にも配慮した今後の対策について取り扱う。東日本大震災や最近発生した海外の巨大津波、ハリケーンカトリーナや伊勢湾台風などによる巨大高潮や高波をとりあげ、それらの災害の特徴、近年のハードおよぼソフトな災害対策について学ぶ。アマモ場・干潟などの海辺の自然再生、海水浴やサーフィンなどの海のリクリエーションなど、豊かな沿岸域の創造について学ぶ。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)測量技術に関する知識の習得
2)空間データに関する知識の習得
3)自己位置取得技術に関する知識の習得
4)地理情報システムに関する知識の習得
5)津波、高潮、高波の発生メカニズムとその災害を説明することができる。
6)海洋の環境やリクリエーションを配慮した豊かな沿岸域の創造について議論することができる。
キーワード
写真測量,レーザ測量,GIS,空間モデル,空間解析,測位技術,津波、高潮、高波、環境、リクリエーション
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回の講義の前半で、復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で、その日の教授内容に関する演習問題やテスト問題に取り組んでもらいます。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 津波の発生メカニズムおよび災害とその対策 - 東日本大震災、スマトラ津波と歴史津波 | 津波の現象を理解し、ハードソフトの対策を説明できるようになる |
第2回 | 高潮の発生メカニズムおよび災害とその対策 - 伊勢湾台風、ハリケーン・ガルベストン,カトリーナ | 高潮の現象を理解し、ハードソフトの対策を説明できるようになる |
第3回 | 高波の発生メカニズムおよび災害とその対策 - 巨大な波、砕波、波圧、防波堤、海岸侵食 | 高波の現象を理解し、ハードソフトの対策を説明できるようになる |
第4回 | 環境やリクリエーションを配慮した豊かな沿岸域の創造 - アマモ場、干潟、海水浴、サーフィン | 豊かな沿岸域の創造について議論できるようになる |
第5回 | 測量技術 | 測量技術に関する知識の説明 |
第6回 | 空間データモデル | GISに必要なデータに関する知識の説明 |
第7回 | 全地球航法衛星システム(GNSS)とその他の自己位置取得技術 | GNSSおよび自己位置取得技術に関する知識の説明 |
第8回 | 地理情報システム | GISに関する知識の説明 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
1回〜4回:配付資料で説明するため、教科書は指定しない。
5回〜8回:教科書は指定しない。スライドで説明.
参考書、講義資料等
特になし
成績評価の方法及び基準
1回〜4回:授業後半に実施する確認テスト(100%)
5回〜8回:毎回授業で行った内容の演習問題を実施し,その日の内に理解度を見る(100%)
関連する科目
- UDE.S432 : 都市災害予測
- UDE.E402 : 都市・環境のGISとデジタル画像処理
- UDE.S533 : 都市災害軽減対策
- UDE.S534 : 防災リモートセンシング
- UDE.S435 : 地震津波災害軽減
履修の条件・注意事項
事前に身につけているべき知識や技術は無い。