2021年度 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系 応用化学コース
有機分子設計特論第一
- 開講元
- 応用化学コース
- 担当教員
- 田中 浩士
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 金3-4
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.A521
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
[講義の概要] 本講義では、有機化合物の多段階合成法の立案について解説する。
[講義のねらい] 複雑な有機化合物の合成では、複数の反応による多段階の合成スキームが必要となるため、合成戦略の立案が重要となる。本講義では、まず、合成法の優劣の多様性について説明し、合成法を考える場合に注意する項目を整理させる。その上で、それぞれの問題点を解決する手法について述べる。特に第四級炭素の構築法について解説する。これらの知識をもとに、比較的簡単な鎖上分子の合成戦略を立案できる能力を養う。
到達目標
本講義を履修することによって、次の能力を修得する。
(1) 多段階合成法の優劣を説明できる。
(2) 化学選択的反応の多段階合成における利点を理解できる。
(3) 有機化合物の化学合成する際に、構造上の問題点を説明できる。
(4) 4級炭素構築法について説明できる。理解できる。
(5) 簡単な鎖状化合物の合成戦略が立案できる。
キーワード
合成の効率、骨格構築、官能基変換、カルボニル基
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本授業では、合成法の優劣の多様性について議論し、その分析法について説明する。さらに、カルボニル基を利用する有機合成に着目し、その合成上の利点と問題点を理解する。さらに、有機化合物を合成する際に、問題となる構造を理解し、その一つである4級炭素構築法について、概観する。そして最終回に、理解度確認のための演習と解説を実施する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 概論 (合成戦略の優劣) | 合成スキームの優劣が議論できる。 |
第2回 | 結合形成反応を基準とした有機化合物合成スキームの分析 | 炭素骨格構築という観点における合成の効率について理解できる。 |
第3回 | カルボニル化学を基盤とする合成戦略 | カルボニル化学を利用する合成法の利点と問題点を理解できる。 |
第4回 | 化学選択的な反応の利点と応用 | 化学選択的な反応の利点を説明できる。 |
第5回 | 合成上の問題点の分析と分類 | 有機化合物を合成する際に、問題となる構造を理解できる。 |
第6回 | 合成戦略の立案という観点における反応の分類 | 合成戦略の立案に活用するための反応の分類ができる。 |
第7回 | 第四炭素構築法 | 第四級炭素の構築法を理解できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
未定
参考書、講義資料等
ウォーレン「有機合成合成ー逆合成からのアプローチ」東京化学同人 ISBN-13: 978-4807908189
成績評価の方法及び基準
期末試験(85%)、授業参加度(15%)(授業参加度は授業での討論、小テストなどにより算出する)
関連する科目
- CAP.A421 : 有機反応化学特論第一
- CAP.A422 : 有機反応化学特論第二
- CAP.T431 : 有機金属触媒化学特論第一
- CAP.T432 : 有機金属触媒化学特論第二
- CAP.A423 : 有機合成化学特論第一
- CAP.A424 : 有機合成化学特論第二
- CAP.A522 : 有機分子設計特論第二
履修の条件・注意事項
履修の条件は設けないが、有機化学反応特論第一・第二(CAP.A421・CAP.A422)、または有機合成化学特論特論第一・第二(CAP.A423・CAP.A424)を履修していることが望ましい。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
thiroshi[at]apc.titech.ac.jp