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2021年度 学院等開講科目 理学院 化学系 化学コース

分子化学特論

開講元
化学コース
担当教員
大島 康裕 / 山﨑 優一 / 北島 昌史 / 石内 俊一 / 西野 智昭
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
月5-6 / 木5-6
クラス
-
科目コード
CHM.C431
単位数
200
開講時期
2021年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2025年7月10日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本講義は、化学現象を分子の観点から系統的に理解する上での基礎を習得し、さらに、最先端の研究の現状を理解することを目的としている。具体的には以下の2つのテーマに関して、順序立てて講義を進める。
1)光と分子のコヒーレント相互作用と、その分子運動制御への応用。
2)分子間の相互作用と、その分光学的研究法。

到達目標

本講義を履修することによって、以下の2つの能力を習得する。
1)光と分子のコヒーレント相互作用を理解し、分子運動制御へ応用すること。
2)分子間相互作用とその分光学的研究法を理解する。

キーワード

コヒーレント相互作用、分子運動、分子間相互作用、分子クラスター、レーザー分光

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

講義の途中で、適宜、その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらう。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回

A1. 光と分子:光と分子の相互作用

電磁場と物質の相互作用について、最低次の項は何か、述べることができる。
アインシュタインのA係数とB係数の関係について説明できる。

第2回

B1. 分子間相互作用1

多極子展開とは何かを説明できる。

第3回

A2. 光と分子:光学遷移

1光子遷移の選択測について、述べることができる。
ラマン散乱について説明できる。

第4回

B2. 分子間相互作用2

種々の分子間相互作用を多極子展開により統一的に説明することができる。

第5回

A3. 光と分子:光のコヒーレンス

ヤングの2重スリット実験における干渉効果を説明できる。
光のコヒーレンスと線幅の関係を説明できる。

第6回

B3. 分子クラスター:生成法

分子クラスターの種々の生成法を理解し、それぞれについて説明できる。

第7回

A4. 光と分子:コヒーレント相互作用

光強度と遷移モーメントからラビ振動数を計算できる。
パイパルス条件とは何かを説明できる。

第8回

B4. 分子クラスター:種々の質量分析法

種々の質量分析法を理解し,原理を説明できる。

第9回

A5. 光と分子:分子のコヒーレンス

量子波束とは何かを説明できる。
光パルス幅と周波数幅との関係について説明できる。

第10回

B5. 分子クラスターに対する種々のレーザー分光法(1)

中性の分子クラスターを研究するための種々のレーザー分光法を説明することができる。

第11回

A6. 光と分子:分子の量子制御(1)

量子制御の代表的な2つのスキームについて説明できる。
波束の「崩壊と復活」とは何か説明できる。

第12回

B6. 非線形波長変換法

レーザー光の波長変換における位相整合について理解し,位相整合条件を計算することができる。

第13回

A7. 光と分子:分子の量子制御(2)

強レーザー場による分子制御の実例を説明できる。

第14回

B7. 分子クラスターに対する種々のレーザー分光法(2)

イオン分子クラスターを研究するための種々のレーザー分光法を説明することができる。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

マッカーリ・サイモン著、物理化学(上、下)、東京化学同人
大学院講義物理化学(第2版)、東京化学同人

成績評価の方法及び基準

光と分子のコヒーレント相互作用、および、分子クラスターによる分子間相互作用の研究法に関する理解度によって評価する。
成績評価は、期末試験による(新型コロナウイルス感染拡大状況等によりレポート等に変更する可能性がある)。

関連する科目

  • CHM.C401 : 物理化学基礎特論
  • CHM.C532 : 量子化学特論
  • CHM.C201 : 量子化学序論
  • CHM.C332 : 量子化学

履修の条件・注意事項

特になし。