トップページへ

2021年度 学院等開講科目 理学院 数学系 数学コース

幾何学特論F1

開講元
数学コース
担当教員
遠藤 久顕
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
月3-4
クラス
-
科目コード
MTH.B506
単位数
100
開講時期
2021年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2025年7月10日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

本講義の主題は、4次元多様体のトポロジーに関するいくつかの基本定理である。ハンドル体の理論に関するいくつかの基礎事項を導入した後、Wallによる2つの定理を証明する。1つはh同境に関するものであり、もう1つは安定化に関するものである。次に、4次元閉スピン多様体の符号数が16で割り切れるというRochlinの定理を証明する。最後に、Rochlinの定理の応用として、Kervaire-Milnorの定理を証明する。本講義は第1クォーターに開講される「幾何学特論E1」の続論である。

到達目標

・多様体のハンドル分解の原理を理解すること
・Wallの定理とRochlinの定理の主張と証明を理解すること
・Rochlinの定理をホモロジー類の実現問題に応用できるようになること

キーワード

4次元多様体、交叉形式、Wallの定理、Rochlinの定理

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式による講義

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回 ハンドル分解とh同境 講義中に指示する
第2回 Wallの定理(1)
第3回 Wallの定理(2)
第4回 Arf不変量と特性曲面
第5回 Rochlinの定理(1)
第6回 Rochlinの定理(2)
第7回 Kervaire-Milnorの定理

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

使わない

参考書、講義資料等

R. E. Gompf and A. I. Stipsicz, 4-Manifolds and Kirby Calculus, American Mathematical Society, 1999.
A. Scorpan, The Wild World of 4-Manifolds, American Mathematical Society, 2005.
R. C. Kirby, The Topology of 4-Manifolds, Lecture Notes in Mathematics, Vol. 1374, Springer, 1989.
松本幸夫, 4次元のトポロジー(新版), 日本評論社, 2016.

成績評価の方法及び基準

レポート課題(100%).

関連する科目

  • MTH.B505 : 幾何学特論E1

履修の条件・注意事項

多様体やホモロジー群などの位相幾何学の基本的な知識を仮定する。