2021年度 学院等開講科目 理学院 化学系
物性化学
- 開講元
- 化学系
- 担当教員
- 西野 智昭 / 沖本 洋一
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (H115) / 金3-4 (H115)
- クラス
- -
- 科目コード
- CHM.C331
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義は1,2年次で学んだ力学、電磁気学、量子化学、統計力学の知識をベースに、固体結晶の示すマクロな熱的・電気的現象をミクロな原理に基づいて理解することを目的とする。
具体的な内容としては、固体の構造、固体の比熱、電気伝導度、光学的性質、磁性の振舞いを、金属、半導体、絶縁体の場合において場合を分けつつ、定性的、かつ定量的に理解する。
到達目標
本講義を履修することによって以下の能力を習得する。
1)固体の構造、電子状態を記述する方法を理解し、固体の性質の把握に応用できる
2)固体の比熱、電気伝導度、光学的性質、磁性の振る舞いを正しく理解できる。
3)金属、半導体、絶縁体における固体の性質の差異について正しく理解できる。
キーワード
単位格子、逆格子、電気伝導度、比熱、フォノン、バンド構造、フェル面、バンドギャップ、プラズモン、常磁性、強磁性、反強磁性
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義と簡単な演習を基本に進めます。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 固体化学のアウトライン | 固体の特徴について説明せよ。 |
第2回 | 結晶構造と対称性 | 結晶構造と対称性の関係について説明せよ。 |
第3回 | 結晶結合 | 結晶における結合力の起源について説明せよ。 |
第4回 | 1次元格子の運動と分散関係 | 1次元格子の運動と分散関係について説明せよ。 |
第5回 | 格子比熱1:アインシュタインモデル | アインシュタインモデルに基づき格子比熱を説明せよ。 |
第6回 | 格子比熱2:デバイモデル | デバイモデルに基づき格子比熱を求めよ。 |
第7回 | 固体の電子状態の基礎 | 1,2,3次元金属におけるエネルギーと状態密度の関係を求めよ。 |
第8回 | 金属の電気伝導、電気抵抗の起源 | 金属の電気伝導、電気抵抗の起源を説明せよ。 |
第9回 | バンド理論の基礎 | 波数とエネルギーの関係を求めよ。 |
第10回 | ほとんど自由な電子のモデルによるバンド理論 | バンドギャップの起源について説明せよ。 |
第11回 | バンド理論の応用:絶縁体と金属の違い | 絶縁体と金属の違いを説明せよ。 |
第12回 | 半導体の電子状態 | 半導体の電子状態を説明せよ。 |
第13回 | 電子の集団励起:プラズモン | プラズモン吸収の周波数依存性を求めよ。 |
第14回 | 固体結晶の磁性 | キュリーの常磁性とパウリの常磁性について説明せよ。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
キッテル 固体物理学
成績評価の方法及び基準
期末試験により評価する。
関連する科目
- 化学統計熱力学
履修の条件・注意事項
履修の条件を設けない。