2026年度 (最新) 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
経済学C
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 小暮 憲吾
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- LAH.S310
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2026年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2026年3月5日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、まず資本主義経済における基本的な登場主体である「資本家」と「労働者」の関係性を出発点とし、それが生産・流通・分配の過程を通じてどのように市場上に現れるのかを概説する。ここでは単なる取引の仕組みや価格機構を扱うだけでなく、その背後にある権力関係や制度、歴史的な経路依存性にも目を向ける。さらに、ミクロ経済学・マクロ経済学が提供する分析枠組みを踏まえつつも、それを越えて資本主義システム全体がいかなるメカニズムで成り立ち、発展し、また時に不安定性を生み出すのかを探究する。とりわけ、「経済学B」がミクロ的視座を中心とした内容であるのに対して、本講義ではその発展的位置づけとしてマクロ的視座を中心とした内容を扱う。そのため、「経済学B」を履修した後に受講することを強く推奨する。
本講義のねらいは、学生が資本主義経済を単なる「当たり前の環境」としてではなく、歴史的・社会的に形成された経済システムの一つとして批判的に考察できるようになることである。そのうえで、経済学的な分析力を養い、現代社会が抱える課題を見極めるための鋭い視点と豊かな見識を獲得することを目指す。これにより、将来的には学問的研究や実務的な問題解決の場においても、自らの判断基準を持ち、社会に自主的に関わることができる人材となることが期待される。
到達目標
・経済学の基礎を体系的に学び、資本制経済システムの特性(本質と現象)を理解できる。
・資本主義が世界経済にもたらした恩恵と弊害について、多面的な視点で批判できるようになる。
・現代社会が直面する課題について、本講義を通じて学んだ内容を基礎とした独自の見解を持てる。
キーワード
資本主義分析 マルクス 政治(社会)経済学 労働 批判的思考
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
スライドおよび配布資料をもとに講義します。受講生には毎回コメントペーパーの記入を求め,講義冒頭に質問・コメントに回答します。一部映像資料を用い、受講数と受講生の理解度に応じてグループワークなどのアクティブ・ラーニングを実施する可能性がある。また、小課題としてレポート課題を数回課すが、詳細は講義初回でアナウンスする。
教科書は主にレポート課題に用いる。なお、参考書を元に授業を進める。興味のあるものは購入を勧める。
授業計画・課題
| 授業計画 | 課題 | |
|---|---|---|
| 第1回 | イントロダクション(講義概要・進め方、評価方法など)、「経済学」について |
講義のチュートリアルを理解し、「経済学」についての全体像を概観する。 |
| 第2回 | 市場機構とマクロ諸変数 |
市場機構とマクロ経済の諸変数の特徴を説明できる。 |
| 第3回 | 生産関数 |
供給における生産関数を説明できる。 |
| 第4回 | 利潤最大化行動 |
企業の最適化行動とその特性について説明できる。 |
| 第5回 | 消費関数1:ケインズ型消費関数 |
需要における消費関数(ケインズ型消費関数)を説明できる。 |
| 第6回 | 消費関数2:恒常所得仮説 |
需要における恒常所得仮説を説明できる。 |
| 第7回 | 労働市場とインフレーション1:基礎編 |
労働市場の特性とインフレーションのメカニズムについて説明できる。 |
| 第8回 | 労働市場とインフレーション2:応用編 |
労働市場とインフレーションに関する統計データをもとに、マクロ経済について説明ができる。 |
| 第9回 | 経済成長論1:主流派諸モデル |
主流派の経済成長論を体系的に説明できる。 |
| 第10回 | 経済成長論2:Kaleckian Model |
Kaleckian Modelの特徴とメカニズムが説明できる。 |
| 第11回 | 経済成長論3:Harrod Model |
Harrod Modelの特徴とメカニズムが説明できる。 |
| 第12回 | 景気循環論1:主流派諸理論 |
主流派の景気循環論を体系的に説明できる。 |
| 第13回 | 景気循環論2:Goodwin、Minsky |
GoodwinとMinskyの景気循環論の違いが説明できる。 |
| 第14回 | 理解度確認テストと総括(「経済学」の学び) |
理解度確認テストに臨み、講義で得た新たな視座から現在の社会経済を再評価できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
江原慶『資本主義はなぜ限界なのか——脱成長の経済学』筑摩書房、2025年、ISBN 9784480077141
※教科書は主にレポート課題に用いる。なお、参考書を元に授業を進める。興味のあるものは購入を勧める。
参考書、講義資料等
阿部太郎/大坂洋/大野隆/佐藤隆/佐藤良一/中谷武/二宮健史郎/伴ひかり『資本主義がわかる経済学』大月書店、2019年、ISBN 9784272111244
CORE team “The economy:Economics for a Changing World ” Oxford University Press、2017年、ISBN 9780198810247
成績評価の方法及び基準
コメントペーパー:10%、レポート(小課題):20%、理解度確認テスト(期末試験):70%
関連する科目
- LAH.S109 : 経済学A
- LAH.S209 : 経済学B
- LAH.S407 : 文系エッセンス7:経済学
履修の条件・注意事項
日本語の高い読み書き能力。
必要条件ではありませんが、「経済学B」を履修した後に受講することを強く推奨します。なお、初歩的な数学の内容は理解しているものとして、講義を進めます。