2026年度 (最新) 学院等開講科目 工学院 システム制御系
デジタル信号処理
- 開講元
- システム制御系
- 担当教員
- 原 精一郎
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- SCE.M203
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2026年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2026年3月9日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
最初に信号のデジタル化について講述する.続いて,時間領域と周波数領域をつなぐための離散フーリエ変換を含む直交変換について講述する.さらに,時系列信号の符号化法について実例を含めて講述する.加えて,線形離散時間システム理論に基づくFIR,IIRフィルタの理論と設計を講述する.
周囲や自身の状態に応じて動作する機械やシステムの解析・作成にあたって,計測された信号の解析に関する知識.技術は必須である.
この授業では,信号のデジタル化によって可能となる処理について教授する.
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) 時系列の信号に関するデジタル化の概念を理解する
2) デジタル化された信号に施されるフィルタやフーリエ変換などの処理について理解する
3) 以上について実践する技術を修得する
キーワード
量子化,離散化,線形離散時間システム,伝達関数,IIRシステム,FIRシステム,フィルタ,離散フーリエ変換,符号化法
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回の授業の最後に理解を確認するための演習を行う.
授業計画・課題
| 授業計画 | 課題 | |
|---|---|---|
| 第1回 | 講義の概要,デジタル信号処理の概要 |
信号の種類,ディジタル信号処理のフロー, A/D変換, 誤差,ノイズ, D/A変換, 信号処理システムの分類, デジタル信号処理の利点と欠点 |
| 第2回 | 線形時不変システム,たたみ込み演算 |
サンプリング定理, アンチエイリアスフィルタ, 信号処理システムの例, 線形性,時不変性,因果性, たたみ込み (convolution), システムの実装,ハードウェアによる実装 |
| 第3回 | Z変換 |
ラプラス変換,z変換,各種信号のZ変換,z変換の性質,逆z変換 |
| 第4回 | 離散フーリエ変換 |
離散フーリエ変換の性質,DFT計算の周期性,高速化 |
| 第5回 | サンプリング定理,伝達関数 |
エイリアシング,サンプリング定理,折り返し雑音,伝達関数,インパルス応答 |
| 第6回 | IIRシステム,FIRシステム,周波数特性,安定性 |
IIRシステム,FIRシステム,安定性,ゼロ点,極,安定性の証明,連続時間システムとの関連,周波数応答,周波数特性,振幅特性,位相特性,位相遅延,群遅延 |
| 第7回 | 高速フーリエ変換,窓関数 |
離散フーリエ変換,バタフライ演算,計算量,ランダウの記号,窓関数の必要性,窓関数の種類 |
| 第8回 | アナログフィルタの設計 |
フィルタの種類と特性,特性の表し方,伝達関数の計算,理想フィルタ(ideal filter),バタワースフィルタ(Butterworth filter),チェビシェフフィルタ(Chebyshev filter) |
| 第9回 | IRデジタルフィルタの設計 |
IIRフィルタとFIRフィルタ,設計,インパルス不変,双一次変換,最適化による設計 |
| 第10回 | FIRデジタルフィルタの設計,相関関数 |
FIRフィルタの設計,直線位相特性,窓関数法,離散時間信号の相関関数,自己相関関数と物理的な意味,非周期信号の自己相関関数 |
| 第11回 | 適応信号処理 |
線形予測,自己回帰,適応信号処理,適応フィルタの原理,利用例,最小二乗法による可変係数の推定,最急降下法,LMS(Least Mean Square)アルゴリズム |
| 第12回 | 信号の符号化(スカラ量子化,ベクトル量子化) |
スカラ量子化,パルス符号化(PCM),差分パルス符号化(DPCM),適応的差分パルス符号化(ADPCM),線形予測符号化(LPC),ベクトル量子化,離散コサイン変換(DCT),データ圧縮 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
講義資料はLMSにて配布する.
参考書、講義資料等
参考書
ディジタル信号処理: 大類重範, 日本理工出版会(2001)
スペクトル解析: 日野 幹雄, 朝倉書店(1977)
成績評価の方法及び基準
講義に関する内容について理解していることを各授業での演習,および最終テストによって評価する.
関連する科目
- SCE.I201 : 計測・信号処理基礎
- SCE.I202 : 不規則信号処理
- SCE.I301 : 画像センシング
履修の条件・注意事項
「計測・信号処理基礎」「不規則信号処理」を受講していることが望ましい