2024年度 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系
応用化学実験第四
- 開講元
- 応用化学系
- 担当教員
- 君島 聖子 / 多湖 輝興 / 森 伸介 / 松本 秀行 / 渕野 哲郎 / 谷口 泉 / 原田 琢也 / 山中 一郎 / 吉松 公平 / 田中 克典 / 戸木田 雅利 / 芹澤 武 / 小西 玄一 / 古屋 秀峰 / 中薗 和子 / 小玉 聡 / 木村 健太郎 / 織田 耕彦 / 亀田 恵佑 / 山本 雅納 / 渡邊 健太 / 松井 直喜 / 池澤 篤憲 / 岡島 武義 / 榧木 啓人 / AMBARA RACHMAT PRADIPTA / CATTI LORENZO / 三谷 真人 / 久保 智弘 / 黒川 成貴 / 秦 裕樹 / 劉 浩男 / 梁 暁斌 / MANZHOS SERGEI
- 授業形態
- 実験等 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月5-8 (大岡山西4号館実験室, 南実験棟4 1階, 南1号館計算機室(S1-320), M-356(H132)) / 火5-8 (大岡山西4号館実験室, 南実験棟4 1階, 南1号館計算機室(S1-320), M-356(H132))
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.F304
- 単位数
- 004
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 3~4Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
[実験の概要] 本実験では,応用化学実験第一・第二を修得した学生を対象に,化学工学・電気化学・有機化学・高分子化学の実験を実施する.化学工学の実験は「蒸留」「制御」「プロセス工学」である。「蒸留」では、平衡蒸留器を用いたメタノール-水の二成分混合溶液に関する実験、および気液平衡計算や二成分系連続精留塔の理論段数計算などを通して、蒸留操作の基礎的事項を習得する。「制御」では、プロセス制御に関する実験を通して、データ集録の技法、プロセスモデリングの手法とプロセス制御の考え方を習得する。「プロセス工学」では、プロセスシミュレーターを用いたプロセスシステム全体の設計・計算方法を習得する。電気化学の実験「基礎電気化学と燃料電池」では、電気化学反応および燃料電池の実験を行い、電気化学の基本原理を学ぶ。有機化学の実験「キラル分子の合成と光学分割」では、有機合成の基本操作と後処理の手順を実践するとともに、光学分割法と生成物の構造決定に必要な分析法を学ぶ。高分子化学の実験「ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで」では、代表的な生分解性高分子であるポリ乳酸を合成し、合成した高分子の構造解析と物性計測、さらには分解性評価を行い、高分子化学を実践的に学ぶ。
[実験のねらい] 応用化学実験第一・第二・第三に引きつづき,本実験では,より実践的な内容の化学工学・有機化学・高分子化学に関連する実験を体験することにより,応用化学の基礎知識と実験研究方法を身につけ,基本的概念および実験や機器分析の原理などの基礎知識を習得し,実験レポートの作成を通して実践的な思考力を養う.
到達目標
本実験を履修することによって,
(1) 基礎的な実験操作を各テーマの実験目的に応じて適用できる.
(2) 実験の手順や結果,および考察について一般的な実験レポートの形にまとめることができる.
(3) 各テーマに関係した基本概念や測定原理およびその応用について説明できる.
(4) 実験に関する系統的な知識を習得し,安全で生産的な化学実験計画を立案できる.
キーワード
【テーマ1】プロセス制御,モデリング,シミュレーション、プロセス工学,プロセス設計,反応システム設計,分離システム設計,プロセスモデリング,プロセス計測,プロセス制御、気液平衡,理論段数,蒸留
【テーマ2】電子移動、電池、酸化還元反応、標準電極電位、ネルンストの式、電極触媒
【テーマ3】アルコール合成、エステル化反応、キラリティー(不斉)、光学分割、核磁気共鳴スペクトル
【テーマ4】ポリ乳酸、開環重合、生分解性、熱物性、高分子結晶、応力–ひずみ曲線
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本実験では、4グループに分かれ、テーマ1:化学工学( 蒸留・制御とプロセス工学),テーマ2:電気化学(基礎電気化学と燃料電池),テーマ3:有機化学(キラル分子の合成と光学分割),および テーマ4:高分子化学(ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで)の実験をグループ分けに従って順番に進め,最終回に理解度確認のための演習と解説を実施する.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 【(テーマ1)化学工学実験2:蒸留・制御とプロセス工学】蒸留①:スタートアップ操作および定常状態制御 | スタートアップ操作および定常状態制御を行うことができる |
第2回 | 【(テーマ1)化学工学実験2:蒸留・制御とプロセス工学】蒸留②:濃度測定と物質収支計算。気液平衡組成の推算と理論段数 | 濃度測定と物質収支計算ができる。 気液平衡組成の推算と理論段数計算ができる |
第3回 | 【(テーマ1)化学工学実験2:蒸留・制御とプロセス工学】制御①:Simulinkを用いた外部装置へのデータ入出力手法の習得 | Simulinkを用いた外部装置へのデータ入出力手法が習得できる。 |
第4回 | 【(テーマ1)化学工学実験2:蒸留・制御とプロセス工学】制御②:伝達関数によるプロセスモデリングとPIDによるプロセス制御技術の習得 | 伝達関数によるプロセスモデリングとPIDによるプロセス制御技術が習得できる。 |
第5回 | 【(テーマ1)化学工学実験2:蒸留・制御とプロセス工学】プロセス工学①:コンピュータシミュレーションによる反応システム設計 | コンピュータシミュレーションによる反応システム設計方が習得できる。 |
第6回 | 【(テーマ1)化学工学実験2:蒸留・制御とプロセス工学】プロセス工学②:コンピュータシミュレーションによる分離システム設計 | コンピュータシミュレーションによる分離システム設計方が習得できる。 |
第7回 | 【(テーマ2)基礎電気化学と燃料電池】基礎電気化学実験: 初回講義 | 電気化学の概要と基本原理を理解し、説明できる。 |
第8回 | 【(テーマ2)基礎電気化学と燃料電池】基礎電気化学実験: 電位とは何か | 二極式電気化学セルを用いて電圧および電位を測定し、酸化還元電位を理解し、説明できる。 |
第9回 | 【(テーマ2)基礎電気化学と燃料電池】基礎電気化学実験: 電位と電流の関係 | 三極式電気化学セルを用いてサイクリックボルタンメトリー(CV)を行う。電位走査で生じる電流を測定し、電気化学反応を理解し、説明できる。 |
第10回 | 【(テーマ2)基礎電気化学と燃料電池】基礎電気化学実験: 電気化学反応の応用 | 無電解めっきと電解めっきを行い、酸化還元反応と電気化学反応の関係を理解し、説明できる。 |
第11回 | 【(テーマ2)基礎電気化学と燃料電池】燃料電池実験:講義と触媒合成 | 電気化学の応用(特に燃料電池)に関して理解し、燃料電池の動作原理を説明できる。液相還元法によりPt担持触媒が合成できる。 |
第12回 | 【(テーマ2)基礎電気化学と燃料電池】燃料電池実験:CV測定と燃料電池の評価 | CV測定からPt/C触媒の粒子サイズを導出できる。水素/酸素-燃料電池をつくり、起電力測定を行える。電極触媒の分析方法と燃料電池の特性評価方法を理解し、定量できる。 |
第13回 | 【(テーマ3)キラル分子の合成と光学分割】初回講義:有機立体化学の基礎と本実験で使用する機器分析法を学習する。 | キラル分子の基本的性質とその分析法を理解し、説明できる。 |
第14回 | 【(テーマ3)キラル分子の合成と光学分割】カルボニル化合物の還元により、キラルアルコールを合成する。 単位操作:不活性ガス置換・加熱還流・溶媒留去 | 不活性ガス雰囲気下での還元反応操作ができる。 |
第15回 | 【(テーマ3)キラル分子の合成と光学分割】ラセミ体アルコールの速度論的光学分割により光学活性エステルを合成する。 単位操作:TLC・溶媒留去 | 不斉反応の原理を理解し、必要な反応操作ができる。 |
第16回 | 【(テーマ3)キラル分子の合成と光学分割】カラムクロマトグラフィーにより複数の生成物から単一な化合物を精製する。 単位操作:カラムクロマトグラフィー・TLC・溶媒留去 | クロマトグラフィーの操作を理解し、純粋な目的生成物を単離できる。 |
第17回 | 【(テーマ3)キラル分子の合成と光学分割】分光学的手法による生成物の同定を実践する。 分析機器:核磁気共鳴分光装置 | 核磁気共鳴スペクトルを解析し、化合物の構造を決定できる。 |
第18回 | 【(テーマ3)キラル分子の合成と光学分割】キラル化合物の光学純度を測定する。 分析機器:高速液体クロマトグラフィー・旋光計 | 光学異性体の存在比を決定する手法を理解し、定量できる。 |
第19回 | 【(テーマ4)ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで】開環重合によるポリ乳酸の合成 | ラクチドの開環重合を行う。 |
第20回 | 【(テーマ4)ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで】ポリ乳酸の分子量評価とフィルム化 | GPC測定による分子量の算出、ポリ乳酸のフィルム化、分解試験を行う。 |
第21回 | 【(テーマ4)ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで】ポリ乳酸の構造・物性:熱物性評価と化学構造解析 | DSC測定による熱物性評価とNMR測定による化学構造解析を行う。 |
第22回 | 【(テーマ4)ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで】ポリ乳酸の構造・物性:球晶観察・X線回折 | 偏光顕微鏡を用いた球晶観察を行う。 |
第23回 | 【(テーマ4)ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで】ポリ乳酸の機械的特性評価 | 引張試験機を用いた機械的特性評価を行う。 |
第24回 | 【(テーマ4)ポリ乳酸:合成から構造、物性、生分解性まで】ポリ乳酸の分解性評価 | ポリ乳酸の分解性評価を行う。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学学修規程で定められた時間を目安に行う。
教科書
教科書「応用化学実験第四」東京工業大学物質理工学院応用化学系編
初回ガイダンスに参加する前に生協で購入する.
参考書、講義資料等
化学同人編集部著 『続 実験を安全に行うために―基本操作・基本測定編―』 第4版(化学同人)ISBN: 978-4-7598-1834-5
成績評価の方法及び基準
全出席および全実験履修が原則.予習状況を含む実験の取り組み態度,実験レポート提出状況と採点結果により成績を評価する.遅刻や提出遅れを繰り返した場合は不合格とすることがある.
関連する科目
- CAP.B201 : 応用化学実験第一a/b
- CAP.B202 : 応用化学実験第一b/a
- CAP.B203 : 応用化学実験第二a/b
- CAP.B204 : 応用化学実験第二b/a
- CAP.B305 : 応用化学実験第三
- CAP.F205 : 応用化学実験第一
- CAP.F206 : 応用化学実験第二
- CAP.F301 : 応用化学実験第三
- CAP.F302 : 応用化学実験第四 a/b
- CAP.F303 : 応用化学実験第四 b/a
履修の条件・注意事項
応用化学実験第一(CAP.F205R)および 第二(CAP.F206R)を修得していること.または 応用化学実験第一 a/b, b/a (CAP.F201R, CAP.F202R) および 応用化学実験第二 a/b, b/a(CAP.F203R, CAP.F204R)を修得していること.
その他
テーマごとの関連科目
【テーマ1】CAP.G201 : 化学工学基礎、CAP.G202 : 化学工学1(相界面工学)、CAP.G203 :化学工学2(分子拡散)、CAP.G205:化学工学4(移動現象基礎)、CAP.G302:移動現象工学(流動・伝熱)、CAP.G304 : 計算化学工学、CAP.G305 : 分離工学1(流体系)、CAP.G307:プロセス制御工学、CAP.G308:化学プロセス設計
【テーマ2】CAP.H301 : 電気化学1(基礎)、CAP.H302 : 電気化学2(応用)
【テーマ3】CAP.O201 : 有機化学第1、CAP.O202 : 有機化学第2、CAP.O203 : 有機化学第3、CAP.O204 : 有機化学第4、CAP.O305 : 合成有機化学、CAP.O303 :機器分析B
【テーマ4】CAP.Y201.L 高分子化学基礎, CAP.Y203 高分子合成2(連鎖重合), CAP.Y205 高分子物性2(固体構造)