2022年度 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
物理学特別講義発展第四十五
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 丸吉 一陽
- 授業形態
- 講義 (ライブ型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.P685
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2022年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
超対称性は、素粒子論のみならず理論物理学・数理物理学の様々な分野で現れる重要な概念の一つである。このため、超対称性を持つ理論を調べる動機も多岐にわたるが、本講義では超対称性によって厳密に解析可能になる場の理論の量子論的性質に焦点を当て、その性質を知るためのオブジェクトであるディフェクトについて論じる。まず、場の量子論・超対称性の基礎を概説した後、超対称性を持つ4次元ゲージ理論の低エネルギーでの性質を理解する。後半では超対称理論のディフェクトの振る舞いや数理物理学、特に可積分系との関係にも言及し、場の量子論の厳密な理解を目指す。
到達目標
・場の量子論での対称性や繰り込み群の概念を理解する。
・超対称性を持つ理論の量子的な振る舞いを理解する。
・超対称性を持つ理論でのディフェクトの振る舞いを理解する。
キーワード
場の量子論、対称性、超対称性、ディフェクト、可積分系
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
主に講義による。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 導入、場の量子論の基礎 | 本講演の導入と繰り込み群などの場の理論の基礎を理解する |
第2回 | 対称性とアノマリー | 対称性やその破れであるアノマリーを理解する |
第3回 | 超対称性と表現 | 超対称性について学び、その表現を理解する |
第4回 | 超対称ヤン-ミルズ理論 | 4次元超対称ヤン-ミルズ理論の低エネルギー有効理論を理解する |
第5回 | 超対称QCD | 4次元超対称QCDの低エネルギー有効理論とその特異点であるArgyres-Douglas理論を理解する |
第6回 | ディフェクト | 4次元理論の様々なディフェクトを理解する |
第7回 | 超共形指数 | 超共形指数の計算方法を習得する |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし。
参考書、講義資料等
講義資料は適宜配布する。
成績評価の方法及び基準
レポートにより評価する。
関連する科目
- PHY.Q433: 場の理論I
- PHY.Q434: 場の理論II
履修の条件・注意事項
量子力学を理解していること、場の理論の初歩的な内容を理解していること。