2021年度 学院等開講科目 環境・社会理工学院 土木・環境工学系
公共経済学
- 開講元
- 土木・環境工学系
- 担当教員
- 福田 大輔 / 坂野 達郎 / 田邉 勝巳
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 水3-4 (M114)
- クラス
- -
- 科目コード
- CVE.D311
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 3~4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
社会資本整備の経済学的な分析・評価のために必要となる経済理論(ミクロ経済学,交通経済学,ゲーム理論,メカニズムデザイン等)の基礎と応用,ならびに,経済政策の実例を学ぶ.
到達目標
1. 費用や価格等のミクロ経済理論,2. プロジェクトの経済評価手法,3. 交通政策の経済分析手法,4. 経済的なインセンティブを念頭においた制度設計理論,5. 企業統治の基礎理論,6. エネルギー産業の構造やPFI等,社会資本整備を取り巻く経済学的な基本的考え方を習得する.
キーワード
経済学,ミクロ経済学,交通・都市経済学,公共経済学,市場の失敗,外部性,経済政策, 制度設計
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
基礎理論について講述しつつ,途中,中間試験を併せて実施することにより,内容に対する理解を深める.また,最後に期末試験を実施する.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 土木事業・公共事業・公共投資の評価における経済分析の役割 |
・土木事業と経済評価 |
第2回 | 消費者行動理論の基礎 |
・消費可能集合(予算制約) |
第3回 | 生産者行動理論の基礎 |
・可変・固定投入物・限界生産力逓減 |
第4回 | 市場の理論 |
・一物一価の法則 |
第5回 | 市場の失敗とその是正 |
・独占 |
第6回 | 費用・便益分析 |
・費用便益分析の原理と歴史 |
第7回 | 公共事業の経済評価の演習 |
・費用便益分析 |
第8回 | 隠れた行動とモラルハザード |
・資源配分問題 |
第9回 | 隠れた情報と逆選択 |
・隠れた情報/非対称情報 |
第10回 | 企業統治とエージェンシーの理論 |
・パートナーシップ問題 |
第11回 | オークション理論 |
・Vickrey型オークション |
第12回 | 公共財と選好顕示 |
・ピボタルメカニズム |
第13回 | 交通インフラの特徴と評価 |
- 社会資本とその特性 |
第14回 | 交通インフラの財源と運営 |
- 交通インフラの財源 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特に指定しない.講義時に配布すると共にOCW-iに掲載する.
参考書、講義資料等
(参)竹内健蔵(2008)交通経済学入門,有斐閣ブックス. (参)山内弘隆・竹内健蔵 (2002) 交通経済学,有斐閣アルマ.
(参)八田達夫(2009) ミクロ経済学I・II,東洋経済新報社. (参)藤井聡(2010) 公共事業が日本を救う,文春新書.
(参) Campbell, D.E. "Incentives: Motivation and the Economics of Information (2nd Ed.)" Cambridge University Press, 2006.
成績評価の方法及び基準
小レポート課題(30%), 中間レポート(30%), 期末レポート + 小課題(40%)
関連する科目
- CVE.D201 : 土木計画学基礎
- CVE.D210 : 土木と環境の計画理論
- CVE.D312 : 公共システム論
- CVE.D301 : 交通システム工学
- CVE.D403 : 交通経済学
- CVE.D211 : 国土・都市計画概論
- ARC.P305 : 国土・都市計画論
履修の条件・注意事項
「土木計画の理論と数理」,「土木と環境の計画理論」,「交通システム工学」を履修済みであることが望ましい.