2021年度 学院等開講科目 物質理工学院 材料系
界面化学
- 開講元
- 材料系
- 担当教員
- 松下 祥子 / 近藤 剛史
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (S321) / 金3-4 (S321)
- クラス
- -
- 科目コード
- MAT.C313
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
[概要] 界面現象やコロイドは、ほとんど全ての日常生活や産業分野に関連している重要な項目です。コロイドのように小さな粒子になると表面や界面の性質が際立ってきます。また、界面現象やコロイドは有機物、無機物、高分子、生体材料などどんなものでも対象となり、熱力学、量子化学、分光学など何でも利用する学際的領域です。限りなく実学に近いのも特徴です。具体的な講義内容は、どのような界面現象があるかを、まず知ることからはじめ、表面と界面、表面張力、単分子膜と累積膜、ねれ、吸着、界面活性剤とその応用、界面電気現象、微粒子分散系の性質、微粒子の分散、レオロジー、エマルション、微粒子の生成などです。
[ねらい] 本講義では、材料開発や産業と関連して重要である、表面張力、濡れや吸着などの界面現象やコロイドあるいは微粒子分散系などを理解し、材料開発に利用できるような基礎を築くことを狙いとします。さらに、界面現象やコロイドが産業において、どのように利用されているかも身つけます。
到達目標
本講義を履修することにより、各種の界面現象やコロイドについて物理化学的に理解でき、さらに実際にその界面現象が材料開発や工業にどのように応用されているかを理解できるようになるとともに、材料開発に界面現象やコロイドに関する知識が利用できるようになることを到達目標とします。
キーワード
コロイド、分散系、界面、自己集積、吸着
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
黒板・スライドを利用しながら各項目を説明し、必要に応じてプリント配布・小テストなどを行う。
なお、学内の状況がオンラインを推奨している場合は、テスト以外はオンラインで行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 序論 分子間力と引力 | 分子間力と引力の関係について学ぶ |
第2回 | 気体ー液体界面 | 表面張力などについて学ぶ |
第3回 | 液体ー液体界面 | 液体と液体の界面で何が生じるかを学ぶ |
第4回 | 固体ー液体界面1 | 接触角、ぬれ、浸漬熱、溶質の吸着などについて学ぶ |
第5回 | 固体ー液体界面2 | 接触角、ぬれ、浸漬熱、溶質の吸着などについて学ぶ |
第6回 | 不溶性単分子膜 | 界面活性剤の基本となる、不溶性単分子膜について学ぶ |
第7回 | 界面の電気的性質1 | 界面電気二重層、電気泳動などについて学ぶ |
第8回 | 界面活性剤 | 界面活性剤について学ぶ |
第9回 | 泡と泡沫 | 泡、泡沫分離などについて学ぶ |
第10回 | 界面の電気的性質2 | 界面電気二重層、電気泳動などについて学ぶ |
第11回 | エマルション | Emulsion |
第12回 | 固体ー気体界面 | Langmuir, BET吸着などを学び、比表面積の測定などを理解する |
第13回 | 流体 | コロイドに深いかかわりを持つ流体について学ぶ |
第14回 | 予備日 | 予備 |
第15回 | 試験 | これまでの知識の習得度を確認する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね30分を目安に行うこと。
教科書
近藤保「新版 界面化学」三共出版
参考書、講義資料等
北原文雄「界面・コロイド化学の基礎」講談社サイエンティフィク
成績評価の方法及び基準
界面現象の各項目とその応用に関する理解度を、試験(80%)と講義中に出題する小テスト等(20%)により評価する。
関連する科目
- MAT.P306 : 物理化学(界面・表面)
履修の条件・注意事項
特になし。