2021年度 学院等開講科目 工学院 機械系 エンジニアリングデザインコース
コミュニケーションデザイン論
- 開講元
- エンジニアリングデザインコース
- 担当教員
- 西條 美紀
- 授業形態
- 講義/演習
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火9-10
- クラス
- -
- 科目コード
- ESD.C404
- 単位数
- 110
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 1~2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
コミュニケーションデザインは、なんのために(目的:G)誰にどうなってほしいのか、誰と一緒にどうなりたいのかを考え(計画:P)、その目的と計画にあった方法を考えて行い(実践:I)、目的が達成されたかを見極めて(観察:O)、適切なフィードバックを返していく問題解決のサイクル(GPIOサイクル)を構築して問題解決の糸口を見つけ出すデザインである。つまり、誰もが行っている日常のコミュニケーションではなく、目的を共有し、それを達成することが必要だが、それが困難である場合のコミュニケーションの設計方法のことである。講義では、事例として、太陽光発電の普及に関する地域住民・関係機関との対話、虚弱な高齢者の移動支援、技術者のジレンマなどをあげながら、受講者とともに、それぞれの案件で生じたコミュニケーションの問題に対して、どのように乗り越えていけばよいのかを考える。あわせて、自分たちが直面する問題についてコミュニケーションデザインを行い、発表して議論を深めていく。
到達目標
・日常のコミュニケーションは本来設計できないものであるということを知る
・コミュニケーションデザインとはなにかがわかる
・公共的な問題の解決についてコミュニケーションデザインの役割を知る
・GPIOサイクルの導入によって何が明らかになるのかがわかる
・自分たちの問題についてコミュニケーションデザインを行い、問題解決の道筋を見出す
キーワード
科学技術コミュニケーション、エネルギー、高齢者、ケア、ハラスメント、コミュニケーションデザイン
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
各授業は前時間のレビュー(学生からの質問・コメントに答える)、講義、グループワークで構成される。クラスでの議論に積極的に参加するため教科書を読んでくることを推奨する。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 導入 コミュニケーションデザイン概念の導出 | コミュニケーションとはなにか、コミュニケーションデザインとはなにかについて理解する。 |
第2回 | GPIOサイクルによる問題抽出 | |
第3回 | 聞き手のデザインー誰に聞かせるのか | オーディエンスデザインのふたつのモデルの違いがわかる。 |
第4回 | 話し手のデザインーハラスメントを遠ざける言語技術 | |
第5回 | コミュニケーションの共同構築モデル | |
第6回 | 対話と説得の違いー九州電力やらせメール事件を例に | |
第7回 | コミュニケーションデザイン ケース検討1 | |
第8回 | コミュニケーションデザイン ケース検討1 | |
第9回 | コミュニケーションデザイン ケース検討 2 | |
第10回 | コミュニケーションデザイン ケース検討3 | |
第11回 | コミュニケーションをデザインするーデザインのための7段階 | GPIOサイクル生成の7段階法を理解する。 |
第12回 | コミュニケーションをデザインするーコメントマップ検討 | |
第13回 | コミュニケーションをデザインするー私の場合 発表&FB(1) | 7段階法で自分の問題を可視化し、発表してクラスで議論する。 |
第14回 | コミュニケーションをデザインするー私の場合 発表&FB(2) | 7段階法で自分の問題を可視化し、発表してクラスで議論する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
「コミュニケーションデザイン」 西條美紀著 くろしお出版
参考書、講義資料等
講義で指示する
成績評価の方法及び基準
グループワークと発表ならびに宿題(70%)
中間レポート(30%)
関連する科目
- ESD.A402 : デザイン思考基礎
- ESD.B401 : エンジニアリングデザイン応用
- ESD.E406 : ユーザインタビュー理論と実践
履修の条件・注意事項
特になし