2021年度 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース
場の理論II
- 開講元
- 物理学コース
- 担当教員
- 伊藤 克司
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火1-2 / 金1-2
- クラス
- -
- 科目コード
- PHY.Q434
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2021年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
相対論的な場の量子論における対称性とその破れに関連する事柄を説明する。大域的および局所的対称性、連続および離散的対称性、超対称性などについて議論する。
到達目標
【到達目標】 本科目では、ゲージ場やフェルミオン場の経路積分量子化,対称性とその破れ、ウォード高橋恒等式、対称性の量子効果による破れ、自発的対称性の破れなどについて基礎的な知識を修得する。
【テーマ】 荷電共役対称性などの離散的対称性、可換および非可換のゲージ対称性、カイラル対称性、超対称性などを扱う。
キーワード
場の量子論、対称性、ゲージ場、ヒッグス機構、経路積分、超対称性
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
授業では基本となる考え方や計算手法の概略を紹介することに主眼をおく。細かい計算は説明できないので、各自で復習すること。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 大域的対称性と保存則 | 場の量子論におけるネーターの定理を理解する。 |
第2回 | フェルミオンの経路積分量子化 | 経路積分を用いたフェルミオン場の量子化について理解する。 |
第3回 | ディラック場の離散的対称性 | ディラック場のC変換、P変換について理解する。 |
第4回 | 時間反転対称性とCPT定理 | スカラー場やディラック場の作用がCPT不変であることを確認する。 |
第5回 | ヤン・ミルズ理論 | ヤン・ミルズ理論の作用がゲージ不変であることを確認する。 |
第6回 | ゲージ場の経路積分 | ゲージ固定された作用を導出する。 |
第7回 | 2次元QEDにおけるアノマリー | 2次元QEDのフェルミオンを量子化し、カイラルアノマリーを計算せよ、 |
第8回 | アノマリーの1ループ計算 | カイラルアノマリーに関する1ループ計算を実際にやってみよ。 |
第9回 | 経路積分とアノマリー | 2次元のカイラルアノマリーと指数定理の関係について理解する、 |
第10回 | アノマリーとトポロジー | インスタントンとアノマリーの関係について理解する。 |
第11回 | 対称性の自発的破れ | 南部・ゴールドストーンの定理を理解する、 |
第12回 | QCDの対称性 | QCD の大域的対称性について理解する |
第13回 | 超対称性 | Wess-Zumino 作用の超対称不変性を確認する。 |
第14回 | サイバーグ・ウィッテンの厳密解 | サイバーグ・ウィッテン解とは何なのかを理解する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特に指定しない
参考書、講義資料等
講義中に示す。
成績評価の方法及び基準
レポートによる
関連する科目
- PHY.Q433 : 場の理論I
履修の条件・注意事項
場の理論Iを履修しておくこと