2020年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
文学B
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 磯﨑 憲一郎
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月1-2 (W521) / 木1-2 (W521)
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.H204
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義では、古典から近代小説、日本の現代小説まで、個々の作品を「読む」事を通じて、「小説とは何か?」を学ぶ。
小説の起源まで遡り、古典から近代小説、現代小説まで見渡した上で、個々の作品の特徴を捉え、「小説という表現形式でなければ出来ない事を始めたのは、いつの時代の、どの作家からだったのか?」を具体的に考察し、「小説とは何か?」、実作者でもある担当教員の考え方を示して行く。文学史的位置付けや、マッピングといった客観的分析ではなく、小説本体に寄り添い、「この作品を書いている最中に、作者は何を企み、どんな頂きを目指していたのか?」を考えながら、より能動的に、個々の小説を読み込んで行く。
到達目標
本講義を履修することによって、次の能力を習得する。
1)小説という表現形式の、進化の流れを説明出来る。
2)近代小説と現代小説の分岐点を、具体的作家名と作品の事例を持って説明する事が出来る。
3)さまざまな作品に触れる事で、小説という芸術に対する「親しみ」と「リスペクト」が醸成される。
キーワード
文学、文学史、現代小説
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回ショーウィンドウ的に個々の作品を紹介する形を基本として講義を進めます。短編を精読する場合には授業の中でコピーを配布します。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 授業ガイダンス | |
第2回 | 古典を読む | 「イリアス」「福音書」「ドン・キホーテ」等の文章に触れる。 |
第3回 | ホーソーンを読む | 短篇「ウェイクフィールド」を精読する。 |
第4回 | フローベールを読む | 「ボヴァリー夫人」の描写の特徴を理解する。 |
第5回 | 20世紀の小説を読む | ジョイス、プルースト、ヴァージニア・ウルフ、ムージルの文章に触れる。 |
第6回 | カフカを読む(1) | カフカの作品のどこがそれまでの小説とは違うのか?理解する。 |
第7回 | カフカを読む(2) | カフカの作品のどこがそれまでの小説とは違うのか?理解する。 |
第8回 | カフカを読む(3) | カフカの作品のどこがそれまでの小説とは違うのか?理解する。 |
第9回 | カフカを読む(4) | カフカの作品のどこがそれまでの小説とは違うのか?理解する。 |
第10回 | ボルヘス「伝奇集」を読む | 「南部」を精読する。夢と小説の関係について考える。 |
第11回 | チェーホフを読む | チェーホフの短編について考える。 |
第12回 | ガルシア=マルケスを読む | 「百年の孤独」を分析する。 |
第13回 | ラテン・アメリカ文学を読む | ラテン・アメリカ文学の短編を分析する。 |
第14回 | 日本の現代小説を読む | |
第15回 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
教科書は指定しない。精読する作品については適宜授業でコピーを配布する。
参考書、講義資料等
特になし。
成績評価の方法及び基準
授業中の発言、提出物等(25%)
期末レポート(75%)
関連する科目
- LAH.H104 : 文学A
- LAH.H304 : 文学C
履修の条件・注意事項
特になし。(但し、平成27年度に「小説生成論1」及び「日本文学」「近代文学」履修済みの場合は、履修不可とする。)
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
isozaki.k.ac[at]m.titech.ac.jp
オフィスアワー
事前にメール予約すること。居室は西9号館803号室。