2020年度 学院等開講科目 環境・社会理工学院 社会・人間科学系 社会・人間科学コース
文化・芸術分野方法論S1
- 開講元
- 社会・人間科学コース
- 担当教員
- 劉 岸偉 / 戦 暁梅
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 木5-6 (W321)
- クラス
- -
- 科目コード
- SHS.U461
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 1~2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
本講義は二部から構成される。前半(1Q)では、比較文学研究の理論を概説し、関係論文を講読する一方、具体的な作家・作品分析を試みる。後半(2Q)では、比較芸術研究の方法論について概説し、代表的な著作を紹介し、日中間の美術交流にかかわる人物や事例を取り上げ、具体的な分析を試みる。
講義のねらいは、学生たちが比較文学及び比較芸術学の方法論を理解し、その知識を修得する基礎を固めることである。(年度によっては1Qと2Qの順番を入れ替えて講義する場合がある。今年度は14回実施)
到達目標
(日本語)
本講義を受講することによって、前半(1Q)では、比較文学研究とは何か、文学批評の方法論を理解し、文学作品の鑑賞力を身につける。後半(2Q)では、比較芸術研究の方法論を理解し、絵画作品鑑賞の知識を修得することができる。
キーワード
エクリチュール、ロラン・バルト、構造主義の批評理論、魯迅、芥川龍之介、周作人、永井荷風、森鴎外
比較芸術研究、水墨画、牧谿、瀟湘八景、富岡鉄斎、裸体画、近代中国美術
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回講義の冒頭で、その主旨を説明し、論文や文献資料を輪読しながら、作品のバックグランド、文脈を解説します。講義の後半では、作品の分析解読に参加してもらいます。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 比較文学とは何か、文学批評理論の概説 | 「現代の比較文学」(講談社学術文庫、亀井俊介著)を読むこと |
第2回 | 研究論文講読 (1) 作家魯迅の誕生と日本 | 魯迅の「狂人日記」 |
第3回 | 研究論文講読 (2) 作家魯迅の誕生と日本 | 日本近代文学史、芥川龍之介、菊池寛 |
第4回 | 研究論文講読 (3) 周作人の散文と永井荷風 | 永井荷風のエッセイ「冬の蠅」、 |
第5回 | 研究論文講読 (4) 周作人の散文と永井荷風 | 永井荷風のエッセイ「雨瀟々」 |
第6回 | 研究論文講読 (5) 周作人の散文と永井荷風 | 江戸の「戯作」論 |
第7回 | 作家・作品分析 (1) 「沈黙の塔」前後の森鴎外 | 鴎外の小説「鼠坂」 |
第8回 | 作家・作品分析 (2) 「沈黙の塔」前後の森鴎外 総括及び討議 | 鴎外の小説「沈黙の塔」 |
第9回 | 比較芸術研究とは、比較芸術研究の方法論の概説 | |
第10回 | 比較芸術研究の代表的な著作の紹介 | |
第11回 | 日本水墨画の規範となった牧谿の絵 | |
第12回 | 「瀟湘八景図」の日本における変容 | |
第13回 | 富岡鉄斎の作品にみる中国表象 | |
第14回 | 「裸体画騒動」をめぐる和、洋、中価値観の衝突 | |
第15回 | 近代中国美術における日本要素と日本人画家が描く「中国」 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
プリント配布
参考書、講義資料等
劉岸偉著「東洋人の悲哀ー周作人と日本」(河出書房新社、1991年)
成績評価の方法及び基準
リポートの提出
関連する科目
- SHS.U441 : 文化・芸術分野特論S1A
- SHS.U442 : 文化・芸術分野特論S1B
履修の条件・注意事項
日本近代文学についての基礎知識をもつこと。