2020年度 学院等開講科目 物質理工学院 応用化学系 応用化学コース
触媒反応特論第二
- 開講元
- 応用化学コース
- 担当教員
- 本倉 健 / 横井 俊之
- 授業形態
- 講義 (ZOOM)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月5-6 (Zoom)
- クラス
- -
- 科目コード
- CAP.T532
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 4Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
触媒反応特論第一に引き続き,化学工業で重要な固体触媒について,基本的な内容を解説する.触媒反応特論第二では,固体触媒としてよく用いられる金属酸化物の物性や酸・塩基触媒作用を説明する.また,固体触媒や触媒担体として用いられる多孔体材料について,様々な構造や種類,および酸・塩基性や形状選択性などについて教授する.さらに,代表的な触媒反応である水素化,脱水素,メタセシス,酸化反応に関して金属触媒,硫化物,酸化物などが具体的にどのような触媒作用を引き起こしているかを化学的観点から解説する.最後に,現在注目されているバイオマス変換反応に固体触媒がどのような役割をしているかを解説する.
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)物理化学,有機化学,無機化学の知識を基に,触媒作用に関する基礎知識を理解することができる。
2)固体触媒を学習することにより,応用化学の一つである触媒化学を通して化学の知識を深めることができる。
3)固体触媒として用いられる金属酸化物と多孔体について,また,代表的な触媒反応(水素化,脱水素,メタセシス,酸化)とバイオマス変換に関わる触媒反応について理解することができる。
キーワード
固体触媒、触媒反応、金属酸化物、多孔体、バイオマス
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
授業内容の理解を確認するために、講義の最後に、その日の授業内容に関する演習問題を行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 金属酸化物(金属酸化物の酸・塩基性) | 金属酸化物の構造に起因する酸・塩基性について理解する |
第2回 | 多孔体(ゼオライト) | ゼオライトの構造と触媒作用について理解する |
第3回 | 多孔体(規則性メソ多孔体,MOF) | メソポーラス材料・MOF等の構造と触媒作用について理解する |
第4回 | 金属触媒による水素化,脱水素 | 金属触媒による水素化,脱水素反応を説明できる |
第5回 | 硫化物,酸化物による水素化,脱水素,メタセシス | 硫化物,酸化物による水素化,脱水素反応を説明できる |
第6回 | 酸化触媒,バイオマス変換 | 酸化触媒および触媒によるバイオマス変換反応について理解する |
第7回 | 理解度確認のための演習 | 講義内容を正確に理解し,演習問題に解答できる. |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
Heterogeneous Catalytic Materials、Guido Busca著、Elsevier, ISBN-13:978-0444595249
参考書、講義資料等
新しい触媒化学,菊地 英一 他 著,三共出版, ISBN-13:978-4782706886
成績評価の方法及び基準
【成績評価の基準】 固体触媒に関する基礎的な内容(触媒材料,各種触媒反応)の理解度で評価する.
【成績評価の方法】 理解度確認のための演習(80%)およびレポート(20%)により,100点満点で評価する.
関連する科目
- CAP.T531 : 触媒反応特論第一
- CAP.A354 : 触媒プロセス化学第一(不均一系)
履修の条件・注意事項
無機化学、物理化学、有機化学の基礎的な知識を有すること。