2020年度 学院等開講科目 工学院 機械系 原子核工学コース
核不拡散・核セキュリティ学実習
- 開講元
- 原子核工学コース
- 担当教員
- 相樂 洋 / 鷹尾 康一朗 / 韓 治暎 / 北尾 貴彦 / 長谷 竹晃 / 関根 恵
- 授業形態
- 講義/演習
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等 (大岡山, 北2号館 他)
- クラス
- -
- 科目コード
- NCL.O511
- 単位数
- 110
- 開講時期
- 2020年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年7月10日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
核不拡散・核セキュリティに重要な物理現象を実習を通じて学習する。核物質や放射性物質の性質と物質障壁、仮想原子力施設の物理的防護システム設計評価、構造物の対物・衝撃波解析の原理、保障措置と核物質の破壊・非破壊測定について、座学及び数値解析実習、東工大保有微量核物質を用いた検認実験(U-235/238特性ガンマ線測定による高~低濃縮ウラン濃縮度検認、外部の物理的防護訓練施設や実施設見学を通じ実践的な講義を行う。検認実験の一部を外部講師と共に行い、実際の規制における検認判断プロセスを学習する。
到達目標
核不拡散・核セキュリティに重要な物理現象を学内外での実習を通じて理解することを目標とする。核セキュリティについて、核物質や放射性物質の性質と物質障壁、仮想原子力施設の物理的防護システム設計評価、構造物の対物・衝撃波解析の原理を理解、保障措置と核物質の破壊・非破壊測定について、座学及び数値解析実習、東工大保有微量核物質を用いた検認実験(U-235/238特性ガンマ線測定による高~低濃縮ウラン濃縮度検認を理解、外部の物理的防護訓練施設や実施設見学を通じ実践的な理解を深め、本分野で重要な物理現象と技術を実践的に理解することを目的とする。
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
保障措置活動、核セキュリティ活動に実際に関わる教員陣による講義、実習を行う
キーワード
物理的防護システム設計評価、衝撃解析、非破壊測定、ウラン濃縮度測定
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義、実験、外部施設訪問と実習
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 講義概説, 核不拡散・核セキュリティに重要な物理および技術 | 核不拡散・核セキュリティに重要な物理および技術の概要理解 |
第2回 | 衝撃解析 (1) 理論と解析手法 | 衝撃解析の理論と解析手法の理解 |
第3回 | 衝撃解析 (2) 実習 – 飛来物に対する構造物の衝撃解析 | 飛来物に対する構造物の衝撃解析の数値シミュレーションを通じた理解 |
第4回 | 衝撃解析 (3) 実習 – 爆発物に対する構造物の衝撃解析 | 爆発物に対する構造物の衝撃解析の数値シミュレーションを通じた理解 |
第5回 | ウラン濃縮度検認実習 (1) 検認活動と技術 | ウラン濃縮度検認について検認活動と技術を座学を通じて理解 |
第6回 | ウラン濃縮度検認実習 (2) 非破壊によるパッシブγ測定手法の原理と解説 | ウラン濃縮度検認について、 非破壊によるパッシブγ測定手法の原理と解説を通じて理解する |
第7回 | ウラン濃縮度検認実習 (3) 異なるU濃縮度の検認実習 | ウラン濃縮度検認について異なるU濃縮度の検認実習を通じて理解する |
第8回 | ウラン濃縮度検認実習(4)異なるU濃縮度の検認実習 | ウラン濃縮度検認について異なるU濃縮度の検認実習を通じて理解する |
第9回 | 実習 (1) PP訓練施設を用いた実習 | 物理的防護システムについてPP訓練施設を用いた実習を通じて理解する |
第10回 | 実習 (2) PP訓練施設を用いた実習 | 物理的防護システムについてPP訓練施設を用いた実習を通じて理解する |
第11回 | 実習 (3) PP訓練施設を用いた実習 | 物理的防護システムについてPP訓練施設を用いた実習を通じて理解する |
第12回 | 実習 (4) 再処理施設における実施事例の学習 | 再処理施設における実施事例を施設訪問を通じて核不拡散・核セキュリティの理解を深める |
第13回 | 実習 (5) 再処理施設における実施事例の学習 | 再処理施設における実施事例を施設訪問を通じて核不拡散・核セキュリティの理解を深める |
第14回 | 実習 (6) 燃料加工施設における実施事例の学習 | 燃料加工施設における実施事例を施設訪問を通じて核不拡散・核セキュリティの理解を深める |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
教科書
IAEA Nuclear Security Series No. 13 (INFCIRC/225/Revision 5)
IAEA Nuclear Security Series No. 21
IAEA INFCIRC/153 corrected
IAEA INFCIRC/540 corrected
参考書、講義資料等
Safeguards techniques and equipment 2011 edition
https://www-pub.iaea.org/MTCD/Publications/PDF/nvs1_web.pdf
成績評価の方法及び基準
レポート及び議論発表により評価
関連する科目
- NCL.N407 : 原子力安全工学
- NCL.O401 : 核不拡散・核セキュリティ学概論
- NCL.O510 : 核時代の国際政治と核不拡散
- NCL.F403 : グローバル原子力セキュリティ
履修の条件・注意事項
原子力安全工学、 核不拡散・核セキュリティ学概論、グローバル原子力セキュリティ、核時代の国際政治と核不拡散を履修していることが望ましい。