2026年度 (最新) 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
国際文化論:ヨーロッパ・ラテンアメリカ
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 三ツ堀 広一郎 / 石井 沙和 / 土田 久美子 / 若松 功一郎 / 宮﨑 淳史 / 西藤 憲佑 / 田坂 建太 / 今関 奏子
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月1-2 (WL1-201(W521)) / 木1-2 (WL1-201(W521))
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.H210
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2026年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2026年3月5日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
グローバル化の時代にあって忘れられがちな国際社会の諸相に案内する。具体的にはドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ロシア、チェコ、ラテンアメリカ地域全般の7地域に焦点を当てながら、各地域文化の民族性、伝統、歴史、社会などを概観する。各地域の専門研究に従事する7人の講師が、それぞれ独自の切り口から、オムニバス形式でこの7地域をあつかう。
本講義のねらいは、異文化理解の促進と国際意識の醸成である。一連の講義を通じて得た知識は、履修者が将来、多様な文化的出自の持ち主たちが集まるグローバルな環境で生きることになったときに、かならずや力になるだろう。
各回の概要
6月11日(木)、18日(木) ロシア 土田 久美子
ロシアは日本の隣国ですが、欧米やアジア諸国よりも馴染みが薄いかもしれません。さらに、昨今の世界情勢を受けて、ロシアについて考えさせられることが多くなりましたね。
初回は、まずはロシアを身近に感じて関心を持ってもらうために、ロシア人の生活文化や習慣、祝日、食文化を学びます。異文化体験を楽しみながら、日本の文化・習慣との違いや意外な共通点を見つけていきましょう。
第二回のテーマは、「ロシアの時代区分とその時代の文化」です。時代区分ごとにロシアの歴史上の主要な出来事を説明し、その時代に作られたorその時代に関する芸術作品や世界遺産を紹介していきます。様々な時代・分野のロシア文化に触れて視野を広げると共に、ロシアの歴史の大きな流れを知ることにより、今日のロシア情勢も理解する一助となれば幸いです。
6月15日(月)、22日(月) ドイツ 若松 功一郎
「言語」「地域」「思想」という三つの切り口から、ドイツ文化の中心にある「ドイツ的なもの」について考えてみましょう。まず「言語」については、現在のドイツ語がどのようにして成立したのか、その過程を追うことでドイツ語話者のアイデンティティの在り方が明らかになります。「地域」については、「テウトニア」「トイトニア」といった古代・中世におけるドイツに該当する地域の呼び名からドイツという国について考えてみましょう。当時ヨーロッパの中心地であったローマとの関係性が大切になってきます。最後に「思想」と題して、通常の思想史ではあまり扱われない幾人かの思想家を取りあげながら、ドイツ思想の時代における変遷と一貫性とを概観してみましょう。
6月25日(木)、7月2日(木) フランス 今関 奏子
フランスの哲学者、ジャン=リュック・ナンシーは自らの心臓移植の体験についての文章で、「わたしは開いたまま閉じられている。そこに大量の異様さが絶え間なく通過する開口部があるのだ」と述べました。ナンシーが、この文章を「よそ者の訪れ」と題された移民問題を特集した雑誌に寄稿したことが示しているように、フランスという国は、その歴史のなかで他者が訪れる「開口部」として存在してきました。フランスの首都であるパリの内部には「外部」として多様な文化を持った地区が発展し、周縁化された郊外は中心部の変革へのきっかけを生んできました。また、フランス海外県は外と内の矛盾を明らかにするものとしてあり続けてきました。このようにフランスは、「内と外」という境界を問い直し続けることで発展してきた国です。内でありながら外であるとは、逆に外部でありながら内部であるとは、どういうことなのでしょうか。この授業では、「内と外」という視点を手がかりに、フランスの地理、文化、文学そして思想を考察します。
6月29 日(月)、7月6日(月) イタリア 石井 沙和
南北に長く、日本と自然環境も似ている、地方分権のイタリアの様々な「都市」を見ていきます。2回という限られた回数でいくつ都市を見られるかわかりませんが、できるだけ多く紹介し、様々な都市の姿を通して、比較思考するきっかけを提供することが目的です。イタリア語の成立、イタリアという国家の成立、イタリア文学のカノンなど、そこには「中心と周縁」という視点が欠かせません。歴史的に「未回収のイタリア」と呼ばれる元イタリア都市にも時間が許す限り扱う予定です。
7月9日(木)、16日(木) チェコ 宮崎 淳史
作家フランツ・カフカ、音楽家スメタナ、ドヴォルザーク、アール・ヌーヴォーの旗手ミュシャなど数多くの芸術家を輩出してきたチェコ。本講義では、20世紀の美術に焦点を当て、オーストリア、フランス、ドイツ、そしてロシアに囲まれているがゆえの文化の複数性を分析する。周りの大国から最新の芸術を吸収することもあれば、ナチスや当時共産主義国家だったソ連に翻弄されることもあるなか、チェコの芸術家はどのような作品を制作してきたのかを、それぞれの時代の文化的背景を説明しながら紹介する。
7月13日(月)、27日(月) ラテンアメリカ 西藤 憲佑
ラテンアメリカは地理的に日本から遠く、一見すると日本とは無縁の社会が広がっているように見えます。しかし、両者の関係を語るうえで「移民の歴史」は避けて通れません。戦後、日本政府の支援のもとで多くの日本人がラテンアメリカへ渡り、現地で日系人コミュニティを形成しました。そして20世紀末にはその流れが逆転し、今度は日系人を含むラテンアメリカの人々が日本へ移住するようになります。 現在、世界各地で移民をめぐる摩擦が表面化しており、日本でもその受入れの是非が議論されています。本講義では、かつて「日本人が移民だった時代」を紐解くとともに、日本がラテンアメリカの人々をどのように受け入れてきたのかという歴史を学び、現代の共生社会について考えます。
7月23日(木)、30日(月) スペイン 田坂 建太
スペインの文化というと、何が思い浮かぶでしょうか。世界的に知られたフラメンコや闘牛はもちろん、パエリアやアヒージョといったスペイン料理、サグラダ・ファミリアやアルハンブラ宮殿などの建築群は、近年日本でも広く知られるようになりました。ところで、こうした文化的要素は、スペイン全土を等しく代表するものではありません。スペインは、イスラーム文化の面影を色濃く残すアンダルシアから、今日まで独自の言語を維持してきたバスク、カタルーニャ、ガリシアなどの地域までを内包する、地域的多様性に富んだ国です。本講義ではスペインの長い歴史を紐解きながら、この国の諸地域がそれぞれ文化交流の結節点であり続けてきたことを知り、多様な人々の交流と文化・社会のあり方について考えてみましょう。
到達目標
本講義を履修することによって以下の能力を修得する。
1)あらゆる文化が等しく人間的で、なおかつそれぞれ独自の特徴をもつことが理解できる。
2)国際的視野から自国文化の特徴を考えられる。
3)国際社会の諸問題を多角的にとらえられる。
キーワード
国際意識醸成、地域文化論、国際社会、イタリア、ドイツ、チェコ、フランス、スペイン、ロシア、ラテンアメリカ
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
授業ガイダンスのあと、7人の講師がオムニバス形式で講義を実施する。履修者は毎回コメントシートを提出する。
授業計画・課題
| 授業計画 | 課題 | |
|---|---|---|
| 第1回 | ロシアの文化(土田久美子) |
各回の授業で指示する。 |
| 第2回 | ドイツの文化(若松功一郎) |
各回の授業で指示する。 |
| 第3回 | ロシアの社会(土田久美子) |
各回の授業で指示する。 |
| 第4回 | ドイツの社会(若松功一郎) |
各回の授業で指示する。 |
| 第5回 | フランスの文化(今関奏子) |
各回の授業で指示する。 |
| 第6回 | イタリアの文化(石井沙和) |
各回の授業で指示する。 |
| 第7回 | フランスの社会(今関奏子) |
各回の授業で指示する。 |
| 第8回 | イタリアの社会(石井沙和) |
各回の授業で指示する。 |
| 第9回 | チェコの文化(宮崎淳史) |
各回の授業で指示する。 |
| 第10回 | ラテンアメリカの文化(西藤憲佑) |
各回の授業で指示する。 |
| 第11回 | チェコの社会(宮崎淳史) |
各回の授業で指示する。 |
| 第12回 | スペインの文化(田坂建太) |
各回の授業で指示する。 |
| 第13回 | ラテンアメリカの社会(西藤憲佑) |
各回の授業で指示する。 |
| 第14回 | スペインの社会(田坂建太) |
各回の授業で指示する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
PPT等のスライド資料を用いるほか、テキスト資料をScience Tokyo LMSで配布する。
成績評価の方法及び基準
次の二つの条件を満たした履修者のみ成績評価の対象となる。
1) 原則として講義に毎回出席し、出席カード&コメントシートを提出すること(40%)。
2) 第2Q末に講義内容を踏まえたレポート課題を提出すること(題目・分量・締切についてはScience Tokyo LMSで指示。60%)。
関連する科目
- LAH.H209 : 国際文化論:アジア・アフリカ
- LAH.H110 : 外国語への招待1
- LAH.H111 : 外国語への招待2
- LAH.H211 : 世界文学1
- LAH.H212 : 世界文学2
履修の条件・注意事項
特になし