2026年度 (最新) 学院等開講科目 環境・社会理工学院 社会・人間科学系 社会・人間科学コース
政治・法律・行政分野方法論F1A
- 開講元
- 社会・人間科学コース
- 担当教員
- 渡邉 暁
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - クラス
- -
- 科目コード
- SHS.P465
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2026年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2026年3月13日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
講義の概要
この授業では「地域研究」とは何か、そして地域研究という研究のあり方に密接に関係するフィールドワークという方法論について、考えていきたいと思います。講師は1990年代「ラテンアメリカ地域研究」を専門とする学科で学び、留学していたメキシコの民主化の様子を目の当たりにしたことで、メキシコ政治の研究を始めました。その後米国留学の機会をいただくなどのきっかけをいただき、メキシコから米国への移民についても研究をはじめました。このように、筆者は政治学者という肩書きを持つとともに、(広い意味での)メキシコあるいはラテンアメリカという研究対象についても、もしかすると政治学以上に大事にしてきました。
ラテンアメリカを専門とする歴史学者の高橋均氏は東京大学の地域研究学科の案内文に「あえて危険を冒してふたりの主君に仕える」(〇〇学といういわゆるディシプリンと地域という研究対象)と記しましたが、この授業では、受講生の皆さんと共に「地域研究」という研究のあり方について考えるとともに、地域研究と密接に関係するインターディシプリナリーな研究のあり方について考え、ご自身の研究に活かしていただきたいと考えています。
以上から、広義の狙いは以下のようになります。
講義のねらい:地域研究という研究のあり方そしてフィールドワークという手法を学ぶこと。そしてご自身の研究に、「地域研究」という研究の仕方を直接応用することはできなかったとしても、地域研究に代表されるようなインターディシプリナリーな学びをどう生かすのか、について考え、実際に反映してもらうこと。
なお、教員のこれまでの論考を読んでいただき、メキシコやアメリカ合衆国でのフィールドワークの経験を皆さんと共有することで、皆さんに地域研究という手法や「フィールドワークのやり方」の一例を見せる、ということも試みていきたいと考えております。
到達目標
地域研究という研究の手法について、その基本的特徴・技法を理解するとともに、ディシプリンをまたぐ研究の方法について自身の研究と関連づけて考えられるようになること。それと同時に、地域研究と密接に関連する「フィールドワーク」という調査方法について、調査によって得られた聞き取りなどの内容を、研究データとして活用できるようになること。
キーワード
地域研究・メキシコ・米国・フィールドワーク・政治学・移民研究
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
地域研究という研究のあり方について、主として講師のこれまでの研究活動を紹介する形で解説をしていきます。もし可能であれば地域研究あるいはフィールドワークという研究手法に共感するゲストの方をお呼びしたり、皆さんの研究についてもを発表してもらいながら、地域研究とは何か、フィールドワークとは何か、そしてそれをご自身の研究にどのように活かせるのかを、クラスのメンバー全員で考えていきます。
授業計画・課題
| 授業計画 | 課題 | |
|---|---|---|
| 第1回 | 授業オリエンテーション |
授業の主旨を理解し、自分の研究にどのようにつなげるかを考える |
| 第2回 | 地域研究とは何か |
地域研究とは何かについて考察する |
| 第3回 | フィールドワークとは何か |
フィールドワークとは何かについて考察する |
| 第4回 | 地域研究としての移民研究とフィールドワーク |
フィールドワークを用いた移民研究の事例について地域研究という視点から学ぶ |
| 第5回 | 地域研究としての政治研究とフィールドワーク |
フィールドワークを用いた政治研究の事例について地域研究という視点から学ぶ |
| 第6回 | ゲストスピーカーによるフィールドワークの事例 |
フィールドワークを実践しているゲストをお呼びし、さらに多様な角度からフィールドワークについて考える |
| 第7回 | 総まとめ:受講生の皆さんはこの授業をどう生かすか |
皆さんにとっての「この授業の成果」について意見交換をする |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
シラバス作成時の26年2月時点で、教科書として確実に使う予定の書籍は、第3回・フィールドワークの会で使う予定のこちらの本です。
石岡丈昇『エスノグラフィ入門』ちくま新書、2024年。
その他、講師(渡辺)の論文を複数読んで頂くことになります。こちらのページに必要なものはほぼ全てアップしてありますので、受講の意思がある方は、事前に論文のタイトルだけでも目を通しておかれることをお勧めします。
https://researchmap.jp/akira_watanabe
その他、地域研究というテーマについて、よいテキストを探しています。現在の候補は以下の2冊ですが、別の本を使うかもしれません。いずれにせよ、教科書として指定するからにはきちんと(できれば紙媒体で)買ってほしいので、入手しやすい価格で読みやすいものをと考えています。
三牧聖子『Z世代のアメリカ』NHK出版新書、2023年。
前島和弘『キャンセルカルチャーーアメリカ、貶めあう社会ー』小学館、2022年。
参考書、講義資料等
授業中にいろいろと紹介するので、関心を持ったものがあればぜひ手に取って下さい
成績評価の方法及び基準
毎回のコメントシート:50% 期末レポート:50%
関連する科目
- SHS.P463 : 政治・法律・行政分野方法論S1A
- SHS.P464 : 政治・法律・行政分野方法論S1B
- SHS.P466 : 政治・法律・行政分野方法論F1B
履修の条件・注意事項
この授業のテーマに関心を持ち、ご自身の研究に何らかの形で役立ててくださる学生さんに受講していただきたいです。
また、この授業では必ず紙と筆記用具でノートを取るようにしてください。(対面授業の会においては、電子機器の使用はーどうしても気が散ってしまうのでー基本的に禁止します。)アナクロに聞こえますが、
その他
基本的には対面で行いますが、オンラインで行う可能性もあります。また、8回目に自由参加で、特に授業の内容に関心のある学生さんとの懇談会を予定しています。なお、筆者は2021年から25年度までの間、「生活と研究」というテーマで授業を行っていましたが、今年度からは「地域研究」をメインテーマに据える予定です。したがって、昨年度までの渡辺の授業とは違う点も多々ありますので、以前の渡辺の授業をとった方の感想(口コミ)は、必ずしもあてにならないということを、ご承知おきください。繰り返しになりますが、この授業をご自身の研究に活かしてくださる方のご参加をお待ちしています。