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2026年度 (最新) 学院等開講科目 理学院 物理学系 物理学コース

ソフトマターの物理

開講元
物理学コース
担当教員
西口 大貴
授業形態
講義
メディア利用科目
-
曜日・時限
(講義室)
クラス
-
科目コード
PHY.C455
単位数
100
開講時期
2026年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2026年3月16日
使用言語
英語

シラバス

授業の目的(ねらい)、概要

ソフトマターとは、液晶・高分子・コロイド分散系・界面活性剤・ゲルなどの総称である。これらの物質では、構成要素がマイクロメートル程度の中間的なスケールの構造を持つ結果として、固体と比べて非常に遅い応答を示す。これが柔らかさの起源である。本講義ではまず、ソフトマターを物理学として扱う上で必要となる連続体力学やレオロジーなどの概念を用いた定量的記述を解説したうえで、代表的なソフトマターの例としてコロイド懸濁液と液晶の理論と実験結果を扱う。これらのソフトマターの理解を基礎として、個々の要素が動き回る微生物集団や自己駆動コロイド粒子集団などのアクティブマターの理論や実験への最近の展開も随時扱う。
これらの個別の系の理論や実験を通して、幅広いソフトマター全体を俯瞰する視点を獲得することで、複雑流体科学・非平衡物理学・生物流体力学・生物物理学などの最先端研究へとつながる基盤的知識を身につけることが目標である。

到達目標

本講義を履修することにより、以下の知識と能力を修得する。
1)ソフトマターに共通する特徴と性質を説明できる。
2)連続体力学やレオロジーを数式に基づき説明できる。
3)コロイド分散系と液晶について、数式に基づき特徴的性質を説明できる。
4)アクティブマターについて基礎概念を説明できる。

キーワード

ソフトマター、連続体力学、流体力学、粘弾性、レオロジー、溶液、コロイド分散系、液晶、アクティブマター

学生が身につける力

  • 専門力
  • 教養力
  • コミュニケーション力
  • 展開力 (探究力又は設定力)
  • 展開力 (実践力又は解決力)

授業の進め方

板書を中心とするが、実験動画や図・写真などをスライドで適宜示しつつ進める。

授業計画・課題

授業計画 課題
第1回

ソフトマター概論

ソフトマターとは何かを説明せよ。

第2回

連続体力学・流体力学1

流体記述とは何か、説明せよ。連続体の運動方程式を導出せよ。

第3回

流体力学2

Navier-Stokes方程式の無次元化を2通りでおこない、その違いを説明せよ。

第4回

粘弾性・レオロジー

粘性と弾性を応力や歪みを用いて説明せよ。

第5回

溶液とコロイド分散系

相分離の条件を説明せよ。コロイドの相互作用を説明せよ。

第6回

液晶

液晶相の定義を対称性に基づき説明せよ。液晶の弾性エネルギーとトポロジカル欠陥を説明せよ。

第7回

アクティブマター

アクティブマターの配向秩序の特徴を説明せよ。

準備学修(事前学修・復習)等についての指示

学修効果を上げるため,参考書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

各々のトピックごとに適切なものを講義中に紹介する。

参考書、講義資料等

土井正男 『ソフトマター物理学入門』 岩波書店(2010); M. Doi, "Soft Matter Physics", Oxford University Press (2013)
W. van Saarloos, V. Vitelli, Z. Zeravcic, "Soft Matter: Concepts, Phenomena, and Applicatioins", Princeton University Press (2024)

成績評価の方法及び基準

講義中に出題するレポート課題により評価する。

関連する科目

  • PHY.S440 : 統計力学 III
  • PHY.C456 : 非平衡物理学

履修の条件・注意事項

履修の条件を設けない。