2026年度 (最新) 学位プログラムとして特別に設けた教育課程 学位プログラムとして特別に設けた教育課程 超スマート社会卓越教育院プログラム
トランジションデザインスタジオ
- 開講元
- 超スマート社会卓越教育院プログラム
- 担当教員
- 大橋 匠 / 髙木 聡太 / 佐藤 広生 / 小西 研司
- 授業形態
- 演習/実験等 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 集中講義等5-8 (大岡山北3号館 1階多目的ホール)
- クラス
- -
- 科目コード
- SEM.D510
- 単位数
- 022
- 開講時期
- 2026年度
- 開講クォーター
- 3~4Q
- シラバス更新日
- 2026年9月4日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
多様な専門性を有する学生が協働し、社会課題を起点として未来シナリオを構想し、これを実現するプロダクト・サービス・システム(PSS)や社会実装戦略を検討するProject-Based Learning(PBL)型の科目である。
トランジションデザインの手法に基づき、問題構造の理解、ありたい未来のビジョニング、アイディエーション、変革のプランニング、ソリューションの検証(Proof of Concept: PoC)とブラッシュアップまでを一貫して設計・実施する。
特に、構想したPSSを実現する技術構成要素(半導体チップ: SoC等を含む)の概念設計までを行い、社会課題と技術、および半導体技術を結びつける思考プロセスを実践する。
到達目標
本科目を履修することにより、次の能力を修得する。
1) 社会課題の構造をシステマチックに分析し、課題間の関係性と介入可能なレバレッジポイントを特定できる。
2) 現状の延長ではない「ありたい未来」を構想し、その実現に向けた移行シナリオをバックキャスティングで描ける。
3) 探索した未来のニーズから、半導体技術を活用したPSSのアイディアを構想し、技術的な構成要素を提案できる。
4) 移行シナリオを構築し、PoCの計画を策定し、検証を通じてアイディアを洗練できる。
5) 多様な専門性を持つチームメンバーおよび外部ステークホルダーと協働し、プロジェクトを推進できる。
キーワード
トランジションデザイン、半導体設計オーケストレーター、SoCアーキテクチャ、共創、バックキャスティング、フィールドワーク、PBL
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本科目は、講義・演習・グループワーク・フィールドワーク・コーチングを組み合わせたProject-Based Learning(PBL)として実施する。
学生は多様な専門性を持つメンバーで構成されたチームに所属し、トランジションデザインのステップ(問題構造の理解 → ありたい未来のビジョニング・スキャニング → 介入/アイディエーション → 変革のプランニング → PoC計画とブラッシュアップ → 成果発表)に沿って実践的に学びを進める。
授業時間外には、グループワークに伴走するコーチングセッションを実施する。また、各ステップで外部ゲスト講師を招聘し、学際的な視座を取り入れる。
授業計画・課題
| 授業計画 | 課題 | |
|---|---|---|
| 第1回 | イントロダクション |
授業の全体像、トランジションデザインの基本概念、モックの製作、半導体システムアーキテクチャ設計をカードゲームで学ぶ「The Game」の体験、最終成果物のイメージ共有。 |
| 第2回 | イシューアナリシス1 |
外部講師による課題分析手法の習得。テーマを多様な観点(社会・技術・経済・環境・政治等)から分析し、課題を構造化する。 |
| 第3回 | 半導体レクチャー/イシューアナリシス2 |
半導体に関するレクチャーと、テーマに関する課題・原因のリサーチ。フィールドワーク対象地域の背景の理解。 |
| 第4回 | ビジョニング・スキャニング1 |
自チームのテーマに関連するスタートアップ・先端事例・ディープテックのスキャニング。ありたい未来の種の作成。 |
| 第5回 | ビジョニング・スキャニング2 |
テーマにおける先進的な取り組み事例を学び、ありたい未来とシナリオの仮説を作成する。 |
| 第6回 | フィールドワーク準備 |
フィールドワークの心得や調査手法を習得。変革の理論や、変革を起こす介入点の仮説を構築する。 |
| 第7回 | テクノロジーによる課題解決 |
半導体を用いたPSSのアイディエーションに向けた、半導体ビジネスの考え方の習得。 |
| 第8回 | フィールドワーク |
チームごとに対象地域でのインタビューや観察を実施する(1泊2日も想定)。なお、フィールドとの都合により時期は授業内で調整する。 |
| 第9回 | ありたい未来の構想1 |
フィールドワークの成果を共有し、ありたい未来をブラッシュアップ。その未来を実現するための複数のアイディアやPSSを考案する。 |
| 第10回 | ありたい未来の構想2 |
チームのアイディアを発表し、外部講師や他チームからのフィードバックを受けて改良する。 |
| 第11回 | 半導体システムアーキテクチャ設計 |
カードゲーム型教材を用いた半導体システムの設計を実践。未来ビジョンに沿ったSoCアーキテクチャを構想する。 |
| 第12回 | アイディアブラッシュアップと設計 |
チームのアイディアとシステム設計を発表・精緻化する。必要に応じて簡易プロトタイプの制作や机上検証を実施する。 |
| 第13回 | 変革の理論策定 |
変革の理論を学び、チームごとに自分たちの提案に基づいた理論を構築する。プレゼンテーションのレクチャーを組み込み、関係者に伝えるためのストーリーテリングを学ぶ。 |
| 第14回 | PoC計画 |
実証実験の目的・対象・手法・評価指標を設計する。協力先を明確にし、実現に向けたステップを整理する。 |
| 第15回 | アイディアブラッシュアップ1 |
PoC計画を発表・精緻化する。必要に応じて簡易プロトタイプの制作や机上検証などを通じてアイディアの核を確かめ、システムやアイディアを発表用にまとめる。 |
| 第16回 | アイディアブラッシュアップ2 |
検証結果をもとにステークホルダーや関係者からフィードバックを得て、アイディアを洗練する。 |
| 第17回 | 成果物ブラッシュアップ・プレ最終発表 |
最終発表に向けた成果物の統合・調整。プレ最終発表とレビューを実施する。 |
| 第18回 | 成果発表会&ワークショップ |
最終発表に向けて全体調整を行い、発表・ワークショップを実施する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
授業時間外に、チームでのグループワーク、リサーチ、成果物の作成を行う。また、グループワークに伴走するコーチングセッションに参加すること。
教科書
指定しない。資料は授業内で配布する。
参考書、講義資料等
【参考書】
・Irwin, T. (2015). Transition Design: A Proposal for a New Area of Design Practice, Study, and Research. Design and Culture, 7(2), 229-246.
・Birdman, J., Wiek, A., & Lang, D. J. (2022). Developing key competencies in sustainability through project-based learning in graduate sustainability programs. International Journal of Sustainability in Higher Education, 23(5), 1139-1157.
・Transition Design Seminar (CMU): https://transitiondesignseminar.net/
・SiCA 未来共創デザインPBL冊子(2026)
【使用教材】
・半導体設計教育用カードゲーム教材(IBMが開発した "The Game" 等)
・その他の講義資料は授業内で配布する。
成績評価の方法及び基準
以下の項目により総合的に評価する。
・プロセス評価(コーチング・授業への参画)30%:講義・フィールドリサーチへの取り組み、コーチングセッションでの応答
・成果物&プレゼンテーション 30%:ユースケース提案書、技術構成要素の提案、PoC計画、最終発表の質
・レポート 25%:振り返りレポート
・チームへの貢献 15%:多様性を乗り越えたチーム活動、ステークホルダーとの協働
関連する科目
- なし
履修の条件・注意事項
・前提科目は設けない。特定の専門分野に限定しないが、今年度は特に電気電子系・情報通信系の学生の積極的な履修を歓迎する。
・プロジェクト型講義という性質から、受講人数に制限を設ける。
・企業・地域パートナーとの連携によるフィールドワーク(1泊2日も想定)を含むため、学外活動が発生する。
・受講者は秘密保持に関する誓約への同意が必要な場合がある。
その他
・全18回で構成し、授業以外にグループワークに伴走するコーチングセッションを実施する。
・最終成果発表会は外部会場での実施を予定している。
・各ステップで外部ゲスト講師を招聘し、学際的な視座を取り入れる。
・フィールドワークの時期や講義内容は、フィールドや外部講師の都合により変更となる可能性がある。