2024年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
文系エッセンス23:医療から見る社会
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 古川 恵美
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 水3-4 (J2-203(J221))
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.S501
- 単位数
- 100
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
■講義の概要
我々は、人生のさまざまな局面で医療との出会いを経験するが、医療は我々を取り巻く社会や文化と密接に関係している。本科目は、健康および医療の背景にある個人レベル(患者の経験や行動)、対人レベル(患者-医療者関係)、組織・集団レベル(医療制度・健康格差)の社会問題を紐解くことを目的とする。
本科目前半の講義では、受講生が一つのテーマについて様々な観点から課題を捉える体験ができるよう、医学、公衆衛生学、健康行動学、医療社会学、医療コミュニケーション学などの文献やメディアコンテンツを通して、医療を取り巻く学際的な知見を紹介する。後半には、これらの課題についてグループディスカッションを行い、知識を実践に活用するための訓練を行う。
■ねらい
本科目を通して、①1つの問題を考える際にも様々な視点や意見があることを学び、物事を俯瞰的に把握する力を身につけること、②自ら考えたことを自身の言葉で相手に伝えるコミュニケーション能力を身につけること、③グループで議論することで、問題の本質を探る課題設定力を身につけること、の3つの能力を修得することが期待される。これらの能力は、自立した社会人として必要な教養力を育むだけでなく、自分が得た知見や経験を生かして実社会における問題の解決に取り組むために有用な展開力(探求力・課題設定力)を向上させることにも繋がる。
到達目標
本講義を履修することにより以下の能力を習得することを目標とする。
(1) 医療および医学を切り口に、実社会における課題について多角的に捉える事ができる
(2) 問題に対して主体的に考え、論理的な思考で分析し、複数の解決策を提示できる
(3) 自らの知見や経験を踏まえて考えた意見を周囲に対して論理的に説明する事ができる
(4) 他者の意見を聞き、意思疎通し、合意形成することができる
(5) “議論を深め価値を創造する”という文系特有のプロセスを理解し、授業で扱ったテーマ以外の社会課題を検討する際にも展開・応用する事ができる
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
担当教員は、内科医および産業医としての勤務経験を有する。内科医としては臨床現場(病院、診療所)で患者の診療を、産業医としては、職域において労働者の健康増進や疾病予防に携わってきた。
本授業では、医療現場の内外における医療従事者の視点を紹介し、医療の多様な側面を共有することを目指す。
キーワード
健康と医療、社会的課題、医学、公衆衛生学、健康行動学、医療社会学、医療コミュニケーション学
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
本授業は、第1回から第7回まで対面形式で実施する(使用言語は日本語)。第1回から第4回は講義を中心に行い、第5回および第6回はグループワークを行う。第7回にはグループワークの内容に基づき、受講者によるプレゼンテーションを実施する。グループワークは固定された3-4名のメンバーで実施する。受講者は第1回から第4回の講義で扱ったテーマからグループワークのトピックを選択することが可能であり、講師が受講者の希望をもとにグループを割り振る。グループワークでは、情報収集や分析を分担して問題の本質を探るためのディスカッションを行う。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | (1)授業ガイダンス:本授業の目的、身に付く力、授業の進め方、成績評価について (2)講義1:健康と医療を取り巻く社会的課題 健康と医療を取り巻く社会的課題を考える際の視点(個人レベル、対人レベル、社会レベル)、健康の社会的決定要因、健康格差などについて概観する | |
第2回 | 講義2:個人レベルから見た健康と医療の課題 個人の知識・信念・行動が健康へ及ぼす影響、患者の視点と行動、ヘルスリテラシーなどについて概観する | 講義内容を復習する |
第3回 | 講義3:対人関係レベルから見た健康と医療の課題 医療場面における対人コミュニケーションの特徴と課題、生活場面における健康に関する対人コミュニケーションの特徴と課題などについて概観する | 講義内容を復習する |
第4回 | (1)講義4:社会レベルから見た健康と医療の課題 メディア情報の健康への影響、リスクコミュニケーション、ヘルスプロモーション活動などについて概観する (2)第5回~第7回のグループワークの説明とグループ分け | 講義内容を復習する グループワークに備え、各自割り振られたテーマの情報収集を行う |
第5回 | グループワーク(1) | グループメンバーと分担して情報収集や課題分析を行う。 |
第6回 | グループワーク(2) | グループメンバーと分担して情報収集や課題分析を行う。グループワークの内容にもとづいて、プレゼンテーションを準備する |
第7回 | プレゼンテーション | グループワークやプレゼンテーションの内容に基づいて最終課題の準備を行う。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため、参考書や配布資料等の該当箇所を参照し「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
なし
参考書、講義資料等
参考書:保健医療専門職のためのヘルスコミュニケーション学入門(大修館書店)、これからのヘルスリテラシー 健康を決める力(講談社)、よくわかる医療社会学(ミネルヴァ書房)、健康格差対策の進め方 効果をもたらす5つの視点(医学書院)
講義資料:授業にてハンドアウトを配布する
成績評価の方法及び基準
(1)講義の理解度:第1回~第4回の授業ごとに講義の理解度を確認する小テストを実施する(成績全体の40%)
(2)グループワークへの貢献度:第5回~第6回の授業ごとにグループワークへの参加を確認する(成績全体の20%)
(3)プレゼンテーション:グループワークに関するプレゼンテーション(PPT10枚程度、各班1部)を作成する(成績全体の20%)
(4)最終レポート(成績全体の20%、各自)
プレゼンテーションおよび最終レポートは以下の観点から総合的に評価する。
・課題に関するアイディアの論理性、独創性
・グループワークへの貢献(グループメンバーの意見を聴き、合意形成する力)
・質疑応答を通じて他の受講生に与えた実践的示唆
関連する科目
- LAH.T406 : 横断科目6:長寿社会と生命
- LAH.S410 : 文系エッセンス10:サイエンス・ビジュアリゼーション
履修の条件・注意事項
・事前に身につけているべき専門知識や技能は特にない。
・授業およびグループディスカッションは日本語を使用する。レポートは英語でも受け付ける。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
efurukawa-tho[at]umin.ac.jp
オフィスアワー
メールで事前予約すること
その他
この科目は、修士課程500番台の文系教養科目です。
東工大では、学士から博士後期課程まで継続的に教養科目を履修する「くさび型教育」を実践しています。番台順に履修することが推奨されており、修士課程入学直後の学期(4月入学者であれば1・2Q、9月入学者であれば3・4Q)に履修申告できる文系教養科目は400番台のみです。500番台文系教養科目は、入学半年してから(4月入学者であれば入学した年の3・4Qから、9月入学者であれば入学した翌年の1・2Qから)履修可能となります。