2024年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
歴史学C
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 澤井 勇海
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月5-6 (W9-323(W932)) / 木5-6 (W9-323(W932))
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.H305
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 3Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
【テーマ】日本政治外交史(大正時代から敗戦まで)
本講義では、大正・昭和戦前期の日本の政治・外交について、基礎的な知識を確認する一方で、日本や海外の学界の動向を紹介することで、歴史理解の多面的と面白さを伝えることを目的とする。例えばデモクラシーやファシズム研究に見られたように、西洋をモデルにしつつその差異を測るのではなく、日本の対外関係(国際秩序観・国際法理解)や国内政治(議会・政党・軍部・官僚)、帝国形成(帝国内政治・植民地側の視点)における、当時の政治アクターによる試行錯誤とその経路依存性とを強調する。
到達目標
①近現代日本の政治・外交に関する知識を修得し、現代社会がよって立つ背景を理解する。
②リアクションコメントの提出などを通じて、自身の考えを的確に表現し発信する力をつける。
③歴史の多面性を理解することで、グローバル化する社会において多様な人々と協働を行うための知的基盤を獲得する。
キーワード
歴史学、日本史、政治外交史、大正、昭和、戦争
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
スライドを用いて講義形式で行う。毎回の講義の最後に、講義における疑問や感想、意見などを記したリアクションコメントの提出を求める(オンラインでの提出となる)。有用なコメントについては、必要に応じ次回講義の冒頭にて補足説明や応答を行い、双方向的なコミュニケーションを通じて理解の深化を試みる。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | イントロダクション | 本講義の概要や到達目標、参考文献、成績評価方法などを説明する。 |
第2回 | 第一次世界大戦と日本 | 日露戦争後から第一次世界大戦中の日本外交を、とりわけ中国大陸をめぐる英米との関係から論じる。 |
第3回 | 大正政変と「デモクラシー」 | 大衆の存在感が高まる中で、大正政変により桂園時代が終わり、本格的な政党政治への道が開かれる過程を再検討する。 |
第4回 | 「憲政の常道」の形成と崩壊 | 政友会と立憲民政党が交互が政権を担当する「憲政の常道」が、むしろ政党の負の側面がメディアや反対党により強調されたことで崩壊に向かった経緯を見る。 |
第5回 | 「新外交」と日本・中国 | 第一次世界大戦後、西洋諸国では「新外交」が模索された一方で、日本外交では世論の影響も受けつつ別種の正義を模索する動きも生じた点を把握する。 |
第6回 | 満州事変から日中戦争へ | 日本政府が現場の軍の行動をコントロールできないのが満州事変以後の展開の主要な要因となっていたが、この事態がなぜ、どのように生じたのかを検討する。 |
第7回 | 1930年代の国内政治 | 政党政治の継続・刷新をめぐり混沌が深まる中、近衛新体制が模索されたものの、結果として大政翼賛会という上意下達機関に結実した過程を追跡する。 |
第8回 | 連盟脱退後の日本外交とアジア主義 | 日本外交における、国際連盟脱退後の連盟との関係と、アジア主義を土台に新たな秩序構想を求める潮流との角逐を検討する。 |
第9回 | 総力戦体制から戦後日本へ | 社会保険や教育制度の拡充を含め、戦中の総力戦体制の構築と、戦後ひいては現在の日本社会との連続性に目を向ける。 |
第10回 | アジア太平洋戦争/戦争経験・記憶をめぐる歴史学 | アジア太平洋戦争の開戦から敗戦への政治過程、および戦争経験が今日に至るまでどのように受容・記憶され、政治的な争点となってきたかについて議論する。 |
第11回 | 大正・昭和戦前期日本の帝国内政治の変容 | 大正期には帝国内政治の質的転換が図られた一方で、1930年代以降には「満州国」の成立や総力戦体制と連関して植民地の位置付けが大きく変化した点を深める。 |
第12回 | 大正・昭和戦前期日本とジェンダー | 女性参政権を求める運動が活発化する一方、日中戦争以降は国策への協力を通じた女性の地位向上が企図されたが、この展開に通底する論理を掘り下げる。 |
第13回 | 質問大会・期末試験 | これまでの講義に関する質問を受け付けて議論をした上で、学習内容の理解度を確認するための試験を実施する。 |
第14回 | 期末試験解説・講義のまとめ | 試験のフィードバックを行った上で、大正・昭和戦前期における日本の対外関係・国内政治・帝国形成を総括し、後の時代への展望を示す。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,参考書やスライド等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
とくになし
参考書、講義資料等
講義全般に関する参考書として、以下の三点を挙げる(購入の必要なし)。
・五百旗頭薫・奈良岡聰智『日本政治外交史』放送大学教育振興会、2019年
・清水唯一朗・瀧井一博・村井良太『日本政治史』有斐閣、2020年
・佐々木雄一『近代日本外交史』中公新書、2022年
その他、講義の中でも必要に応じて紹介する。
成績評価の方法及び基準
期末テスト80%、リアクションコメント20%。
期末テストは記述式・持ち込み不可。
関連する科目
- 歴史学A
- 歴史学B
- LAH.S414 : 文系エッセンス14:歴史学
履修の条件・注意事項
義務教育や高校レベルの日本史の予備知識があるのが望ましいが、講義中でも基礎的な知識を適宜確認しながら進行する予定である。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
i.sawai[at]ila.titech.ac.jp
オフィスアワー
教員にメールなどで事前連絡の上で、互いの予定を鑑みて個別的に設定。
その他
この科目は、人数超過の場合には抽選を実施いたします。初回の授業に必ず出席するようにしてください。