2024年度 学院等開講科目 教養科目群 文系教養科目
歴史学B
- 開講元
- 文系教養科目
- 担当教員
- 澤井 勇海
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火5-6 (W9-325(W934)) / 金5-6 (W9-325(W934))
- クラス
- -
- 科目コード
- LAH.H205
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年3月17日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
【テーマ】日本政治外交史(開国から明治時代まで)
本講義では、近世・近代移行期の日本の政治・外交について、基礎的な知識を確認する一方で、日本や海外の学界の動向を紹介することで、歴史理解の多面性と面白さを伝えることを目的とする。とりわけ、西洋近代文明の学習・適応を前提とした従来のモデルを排し、日本の対外関係(国際秩序観・国際法理解)や国内政治(藩閥・議会・政党)、帝国形成(帝国内政治・植民地側の視点)における、当時の政治アクターによる試行錯誤とその経路依存性とを強調する。
到達目標
①近現代日本の政治・外交に関する知識を修得し、現代社会がよって立つ背景を理解する。
②リアクションコメントの提出などを通じて、自身の考えを的確に表現し発信する力をつける。
③歴史の多面性を理解することで、グローバル化する社会において多様な人々と協働を行うための知的基盤を獲得する。
キーワード
歴史学、日本史、政治外交史、幕末、明治時代
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
スライドを用いて講義形式で行う。毎回の講義の最後に、講義における疑問や感想、意見などを記したリアクションコメントの提出を求める(オンラインでの提出となる)。有用なコメントについては、必要に応じ次回講義の冒頭にて補足説明や応答を行い、双方向的なコミュニケーションを通じて理解の深化を試みる。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | イントロダクション | 本講義の概要や到達目標、参考文献、成績評価方法などを説明する。 |
第2回 | 近世の政治体制と国際秩序 | 織豊政権から徳川政権にかけての政治体制・国際秩序と、それを支えていたイデオロギーを理解する |
第3回 | 開国と幕末の混乱 | 開国と「不平等条約」の理解を再検討した上で、「尊皇」や「開国・鎖国」の理念が果たした役割を系統的に把握する。 |
第4回 | 維新政府の政治と対外関係 | 王政復古から大久保政権、大久保没後体制から明治一四年の政変に至るまで、その背景にあった論理を理解する。 |
第5回 | 自由民権運動 | 自由民権運動の史実やその時代精神を考察した上で、現代社会をどう見るかといった問題とも連関させて考える。 |
第6回 | 内閣制度と明治憲法 | 内閣制度の形成から明治憲法に至る過程を、西洋の憲法学の学習と、当時の政治状況の文脈の双方の観点から再考する。 |
第7回 | 初期議会から桂園時代へ | 明治憲法の制約から藩閥・政党双方とも一定の妥協は不可避であったこと、またその試行錯誤においてあらゆる多数派形成が試みられたことを考える。 |
第8回 | 条約改正と日本の国際秩序理解 | 「西洋国際秩序」「主権」「文明化」「不平等条約」を当時の文脈から再考し、日本の条約改正の動因は何だったのか考察する。 |
第9回 | 朝鮮をめぐる東アジア国際関係 | 朝鮮をめぐる日清露の角逐を、清が積極的に果たした役割は朝鮮の親日派にも着目しつつ、多角的に評価する。 |
第10回 | 日清・日露戦争と近代外交の形成 | 日清・日露戦争の外交指導を日本外交の発展の観点からみた上で、世界史的視野からその戦闘が与えた影響を見る。 |
第11回 | 台湾・朝鮮の植民地経営と日本の帝国内政治 | 台湾・朝鮮の植民地化の内容・態様や、それにより生じた日本政治の変容について、法・政治・経済の側面から検討する。 |
第12回 | 近世・明治の日本とジェンダー | 近世から明治時代の日本の政治外交史では多くの場合女性が不在であったが、その背景となったジェンダーをめぐる当時のイデオロギーを再検討する。 |
第13回 | 質問大会・期末試験 | これまでの講義に関する質問を受け付けて議論をした上で、学習内容の理解度を確認するための試験を実施する。 |
第14回 | 期末試験解説・講義のまとめ | 試験のフィードバックを行った上で、幕末から明治期における日本の対外関係・国内政治・帝国形成を総括し、後の時代への展望を示す。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,参考書やスライド等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
とくになし
参考書、講義資料等
講義全般に関する参考書として、以下の三点を挙げる(購入の必要なし)。
・五百旗頭薫・奈良岡聰智『日本政治外交史』放送大学教育振興会、2019年
・清水唯一朗・瀧井一博・村井良太『日本政治史』有斐閣、2020年
・佐々木雄一『近代日本外交史』中公新書、2022年
その他、講義の中でも必要に応じて紹介する。
成績評価の方法及び基準
期末テスト80%、リアクションコメント20%。
期末テストは記述式・持ち込み不可。
関連する科目
- LAH.H105 : 歴史学A
- LAH.H305 : 歴史学C
- LAH.S414 : 文系エッセンス14:歴史学
履修の条件・注意事項
義務教育や高校レベルの日本史の予備知識があるのが望ましいが、講義中でも基礎的な知識を適宜確認しながら進行する予定である。
連絡先 (メール、電話番号) ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。
i.sawai[at]ila.titech.ac.jp
オフィスアワー
教員にメールなどで事前連絡の上で、互いの予定を鑑みて個別的に設定。