2024年度 学院等開講科目 生命理工学院 生命理工学系
環境生物工学
- 開講元
- 生命理工学系
- 担当教員
- 福居 俊昭 / 折原 芳波 / 宮永 一彦
- 授業形態
- 講義 (対面型)
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 月7-8 (WL2-401(W641)) / 木7-8 (WL2-401(W641))
- クラス
- -
- 科目コード
- LST.A363
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 2Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 日本語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
現代社会における快適な生活はエネルギー、清浄で安全な水・空気・食糧、生活に必要な各種の資材や素材が過不足なく供給されるのと同時に、不要になった廃棄物を処理して環境の状態を適切に維持することによって成り立っている。環境生物工学とは、生物機能を工学的視点から捉えたバイオテクテクノロジーを地球環境の維持や修復に利用することを目指した学問領域である。本講義では環境に関与する生物(主に微生物)の機能、すなわち地球環境における物質循環、 炭素・酸素・窒素・リン・その他の物質の代謝、木質系資源の分解、生物的汚染環境修復(バイオレメディエーション)、およびこれら生物機能の持続可能社会への貢献(バイオマス資源からのバイオ素材やバイオ燃料の生産)について教授する。
到達目標
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)地球環境での炭素・水の循環と収支を捉えることができる
2)水環境中の窒素、リン、その他の物質の代謝と排水処理について説明できる
3)大気環境中の二酸化炭素、酸素、窒素の代謝について説明できる
4)土壌におけるバイオマス資源・農薬の分解や生物機能を用いた環境修復について説明できる
5)持続可能社会の構築における生物機能の貢献に関する知識を習得し、社会の持続発展について議論できる
キーワード
物質収支、循環、排水処理、硝酸化、脱窒、脱リン酸、メタン発酵、コンポスト、炭酸固定、窒素固定、生分解、バイオレメディエーション、バイオマス資源、持続可能社会
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
講義では生化学、分子生物学、微生物学等で学んだ基礎的な事項、および前回講義の内容について復習しつつ、教授する。必要に応じて、講義の要点を問題形式で示し、問題を解かせる。学生には授業前に各回の学習目標、およびテキストの該当する章を読んでおくことを勧める。
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 地球表層の炭素と水の循環:生物の機能を推進力とする地球表層の炭素、および水のリザーバーとその循環 | 物質収支の概念を理解し、炭素と水の循環、およびリザーバー間の収支を捉えることができる。 |
第2回 | 地球表層の窒素の循環:生物の機能を推進力とする地球表層の窒素の循環 | 窒素の循環、およびリザーバー間の収支を捉えることができる。 |
第3回 | 水環境の指標と排水処理:BOD, CODの定義と測定方法、および排水処理との関連 | 生物化学的酸素要求量(BOD)と化学的酸素要求量(COD)の定義と測定方法を理解し、排水処理との関連を説明できる。 |
第4回 | 水環境に係わる生物機能とその評価:同化代謝、異化代謝、共代謝、硝酸化、脱窒 | 同化代謝、異化代謝、共代謝、硝酸化、脱窒の生物学的機構を理解し排水処理との関連を説明できる。 |
第5回 | 好気的生物処理:活性汚泥法の原理とプロセス、およびその評価 | 活性汚泥法の機構、プロセス、およびその評価方法を説明できる。 |
第6回 | 嫌気的生物処理:生物学的脱リンの原理とプロセス、およびメタン発酵の原理とプロセス | 生物学的脱リンおよびメタン発酵の原理とプロセスを説明できる。 |
第7回 | 第1回~第6回までの内容を概観し、中間試験を実施する | 第1回~第6回までの内容を復習し、理解する。 |
第8回 | 大気環境に係わる生物機能:炭素代謝、および呼吸とエネルギー代謝 | 独立栄養生育におけるCO2固定と光合成、従属栄養生育におけるCO2放出、およびこれらに関連するエネルギー代謝について説明できる。 |
第9回 | 大気環境に係わる生物機能: 窒素固定と揮発性化合物の代謝 | 窒素固定、および揮発性化合物の代謝について説明できる。 |
第10回 | 土壌環境に係わる生物機能:木質系資源の微生物分解 | 木質系資源に由来する多糖類やリグニンの微生物分解について説明できる。 |
第11回 | 土壌環境に係わる生物機能:生分解性プラスチック、コンポスト | 生分解性プラスチックとコンポストについて説明できる。 |
第12回 | 汚染環境修復技術に関わる生物機能:環境汚染物質の微生物分解とバイオレメディエーション | 環境汚染物質の微生物分解について説明できる。 |
第13回 | 持続可能な社会創造と生物機能 | バイオマス資源の有効利用と持続可能社会について理解し、社会の持続発展について議論できる。 |
第14回 | 第8回~第13回までの内容を概観し、期末試験を実施する | 第8回~第13回までの内容を復習し、理解する。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
環境生物工学(講談社サイエンティフィック、海野肇、松村正利、片山新太、丹治保典著) ISBN 4-06-139806-7
参考書、講義資料等
必要に応じ講義開始時に資料を配付し、パワーポイントを用いた解説を行う。講義で使用するパワーポイントスライドは事前にT2SCHOLAで配布するので予習/復習に用いること。
成績評価の方法及び基準
中間試験(50%)、期末試験(50%)
関連する科目
- LST.A203 : 生物化学第一
- LST.A218 : 生物化学第二
- LST.A345 : 微生物学
- LST.A336 : 遺伝子工学
履修の条件・注意事項
生物化学第一(A203)および 生物化学第二(A218)を履修していること,または同等の知識があること。
その他
対面実施(新型コロナウイルス感染拡大状況等により、変更の可能性あり)