2024年度 学院等開講科目 工学院 電気電子系 電気電子コース
プラズマ工学
- 開講元
- 電気電子コース
- 担当教員
- 赤塚 洋 / 沖野 晃俊
- 授業形態
- 講義
- メディア利用科目
- -
- 曜日・時限
(講義室) - 火3-4 (W8E-101) / 金3-4 (M-178(H1101))
- クラス
- -
- 科目コード
- EEE.P451
- 単位数
- 200
- 開講時期
- 2024年度
- 開講クォーター
- 1Q
- シラバス更新日
- 2025年3月14日
- 使用言語
- 英語
シラバス
授業の目的(ねらい)、概要
電子とイオンから構成され,電気的に中性な電離気体であるプラズマは,現代の工学において重要な役割を果たしている.プラズマを取り扱う理論と考え方は,電気電子工学の広い範囲にわたって共通なものが多い.
本講義では,プラズマ物理の基礎から,プラズマの発生,計測,応用などの工学的側面まで,励起と電離,電磁界中における荷電粒子の運動,プラズマの粒子的取り扱い,プラズマの流体的取り扱い,衝突と輸送現象,プラズマの閉じ込め,プラズマ中の波動,プラズマ計測,プラズマの応用を学ぶ.
到達目標
【到達目標】
プラズマ物理の概念と考え方は,理工学のあらゆる分野における基礎の一つとなっている.とくに電気電子工学の技術者・研究者においては,電磁気学と同様に必須な学問である.電磁界中の荷電粒子の運動,荷電粒子の集団としての物性,電離現象をはじめとして,工学の側面からプラズマの基礎と応用について理解できるようになることを目標とする.
実務経験のある教員等による授業科目等
実務経験と講義内容との関連 (又は実践的教育内容)
本講義は,プラズマ装置の開発と市販の実務経験を持つ教育担当教員がその実務経験を活かし,プラズマの発生や利用に関する教育を行う項目を含む。また、電機メーカーにて核融合・プラズマ機器の設計開発・現地工事調整の実務経験を有する教員により、プラズマ機器と核融合に関する教育を実施する。
キーワード
プラズマ、放電、イオン化、励起、ボルツマン方程式、ドリフト運動、磁気モーメント、分散関係、シース、半導体プロセスプラズマ、核融合
学生が身につける力
- 専門力
- 教養力
- コミュニケーション力
- 展開力 (探究力又は設定力)
- 展開力 (実践力又は解決力)
授業の進め方
毎回pptまたは黒板を用いて講義をします.随時,webにアップロードされているフリーソフトを使ってもらい,また簡単な計算問題を指示します.各回の学習目標をよく読み,毎回,十分復習を行って下さい.理解度確認の小テストを行う場合がありますので,関数電卓を持参して下さい.
授業計画・課題
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | プラズマとは | プラズマ工学の講義内容を理解する。 |
第2回 | 気体中の基礎過程 | 衝突などの気体中の基礎過程について学ぶ。 |
第3回 | プラズマの発生 | プラズマが発生する過程について学ぶ。 |
第4回 | プラズマ中粒子の集団的性質 | プラズマ振動を中心とした,プラズマ中の粒子の動きについて学ぶ。 |
第5回 | プラズマの様々な発生方法と特徴 | プラズマの様々な発生方法とそれぞれのプラズマの特徴について学ぶ。 |
第6回 | プラズマ中の原子・分子過程 | 衝突,励起,イオン化,発光などのプラズマ中の原子・分子過程を学ぶ。 |
第7回 | プラズマの各種応用・計測、およびこれまでの教授内容の理解度の確認 | 最近のプラズマの産業応用や計測について理解する。あわせて,小テストにより,前半の教授内容を確認する。 |
第8回 | 気体運動論、Boltzmann方程式の導出、流体方程式の導出、デバイ長 | 電子のエネルギー分布関数を記述するためのBoltzmann方程式の導出法を理解し、そのモーメント方程式としての流体方程式を説明できる。 |
第9回 | プラズマ振動、プラズマ中の粒子の運動、磁気モーメントの保存、ドリフト運動、伝導度、一般化オーム則 | 荷電粒子としてのプラズマの運動を理解し、磁気モーメント、各種のドリフト運動、電気伝導度を説明できる。 |
第10回 | プラズマ中の波動〜分散関係, 2流体プラズマ方程式、静電波、電磁波 | プラズマ中の各種の電磁波・静電波を記述する方程式の導出方法を理解し、分散関係を説明できる。またイオンの運動を別個に考慮する必要性を理解し、さらに静電波の縦波としての性質を説明できる。 |
第11回 | プラズマの拡散現象、力学的平衡と安定性 | プラズマの拡散現象、力学的平衡と安定を説明できる。 |
第12回 | プラズマの境界条件~シースとプレシース、プローブ計測、実験室プラズマの電位形成、プラズマエッチング、プラズマデポジション | プラズマと固体界面のシースの構造を定性的に理解し、その応用であるプローブ計測を説明できる。エレクトロニクス産業応用のプラズマエッチングとデポジションの基本が説明できる。 |
第13回 | プラズマの数値シミュレーション技法 | 流体法・粒子法の2つのプラズマシミュレーション技法を理解し、それぞれの応用具体例のケーススタディーを説明できる。 |
第14回 | プラズマ核融合の現状と研究トピック | 各種のプラズマ核融合方式を理解し、現状のトピック、R&D項目を説明できる。 |
準備学修(事前学修・復習)等についての指示
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書
特になし
参考書、講義資料等
行村建 『放電プラズマ工学』 オーム社
赤崎正則 『プラズマ⼯学の基礎』 産業図書
八坂保能 『放電プラズマ工学』 森北出版
花岡良一 『高電圧工学』 森北出版
成績評価の方法及び基準
毎回の講義における演習(70%),理解度の確認および期末レポート(30%)による
関連する科目
- EEE.P331 : 高電圧工学
- EEE.P461 : パルスパワー工学
- NCL.A402 : 核融合炉工学
- EEE.D592 : ナノデバイス材料解析・プラズマ加工特論
履修の条件・注意事項
学部レベルの電磁気学, 応用数学